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朝刊を開けて訃報に気づきました。主人は若い時から泰淳さんのファンで、本もいっぱいありました。私は恥ずかしながら高校教師時代に現国の授業で扱ったことがありましたが、好きになるというほどではありませんでした。子供を連れて図書館に通っていた時代に百合子さんの「ことばの食卓」を読んで虜に。以後著作7つすべて文庫本で買い揃えました。ロシア紀行「犬が星見た」も面白いですが、「富士日記」は僭越ながら学者の家庭の暮らしにも少し似ていて、何度も読み返しています。その中で、花さんは小学生
リビングの文庫本が詰め込んである書架にありました。お二人とも故人になられたのですね。東京に行くとこの本のことをよく思い出していました。百合子さんの物の言い方・文体、やっぱり好きです。女の人に好かれないパターンかもしれません。
『富士日記』や『犬が星見たロシア旅行』などの著作で、現在も人気の高いエッセイスト・武田百合子さんの新刊『あの頃単行本未収録エッセイ集』(中央公論新社=税抜き2800円)が発売となった。新発売とはいっても著者の武田百合子さんは24年前(1993年5月)に他界されているため、これまでの単行本未収録だった百編余りのエッセイを、一人娘で写真家の武田花さんがまとめたモノだ。これがまた抜群に面白いのだ。武田百合子さんは昭和の文豪・武田泰淳の妻。私なんかの年代だと、武田泰淳は「国語の教科書に出てく