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いろんなサッカーチームにトレーニング指導に行くと、必ず出会う話題が「プレジャンプ」の話。Jリーガーやなでしこのゴールキーパーに対するパーソナルトレーニング指導をしていても、まずこの話は話題に上がります。どんな話かというと、プレジャンプは必要なのか不要なのかという問題。そしてやるとしてもタイミングのズレが起こるという問題。割と長い間議論されている部分だと思います。プレジャンプが必要か、不要か。やるべきか、やらないべきか。この点につい
同調圧力という言葉があります。みんながやってるんだからあなたもやりなさい。みんながやっていないんだからあなたもやるべきではない。何でもみんなと一緒にやりなさい。和を乱すな。このチームは全員坊主だ。ルールなんだからとにかく守れ。自分の頭で考えるな。自分で判断するな。最後の方は極端な表現ではありますが、オブラートに包まずに言うとこういうことだと思います。同調圧力に内包されるメッセージは、自分で考えるな、自分で判断するな、みんなと同じ行動
パフォーマンスを本気で上げようと思っている皆さん、目の能力を上げるトレーニングはしっかりやっていますか?もう少し具体的に言うと、目から得た情報に身体が反応するスピードを上げるトレーニングを十分にやっていますか?身体がいくら速く動かせても、「見る能力」が低ければ反応は遅れます。ここはものすごく重要な点なのですが、ひとことで見るといっても、実は大きく分けて2種類の見方があります。見るための視覚系(Ventralstream)動くための視覚系(Dorsals
こんにちは。スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。立甲。肩甲骨を背中側に立てて、動物の前脚のような形状を作る動きです。外見はこんな感じ。あらゆる動物が、立甲を標準装備。野球のピッチャーはもちろん、サッカー選手や格闘技、競艇選手や競馬の騎手まで、あらゆる競技で獲得する価値がある、非常に
こんにちは。スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。大阪で2回目のサッカー上半身トレーニングセミナーを開催しました。大阪での1回目の開催から2週間にもかかわらず、たくさんの方にご参加いただき、非常に光栄です。腕振りの4つのパターンについて、実際の選手の動画を用いながら解説。腕振りの能力を高めるのは陸上短距離では常識。急激な加速時には、地面と接することでローギアに入る足よりも腕を速く振ることで足の回転を上げる戦略の方が有効です。陸
リズム感がない。動きのリズムが悪い。こういった表現って聞いたことがあると思います。一方でテンポという言葉も聞いたことがあるかかもしれません。テンポが悪い、テンポが良い、みたいな言い方をします。音楽分野はもちろん、スポーツや、会話などでも使われる表現ですね。しかし、、そもそもリズムってなんだろか?テンポって?リズムとテンポの違いって?スポーツの指導場面でこれをしっかり分類できずに使うのはよろしくありません。これらがパフ
少年野球の試合や練習を見ていると、けっこうな割合でマウンドがない。ピッチャーが平地から投げている場面に出くわします。もちろん少年野球だからバッテリー間の距離が短くて既存の野球グラウンドを使うとマウンドは使えない、学校のグラウンドだからそもそもマウンドがない、などの環境面が最大の要因だとは思います。しかしピッチャーマウンドの重要性を指導側が理解しているかどうかはそれとは別問題で重要なことです。そもそも、なぜ野球にはピッチャーマウンドが
今回はトレーナー向けの内容ですね。トレーニングのパクリ問題についてです。一般的に音楽や著書などの制作物には著作権が付随します。もちろんアイデアにも。ただしアイデアは形のないものだから、そのアイデアが具体的な物質やサービスになるまではなかなか著作権の適応は難しかったりもしますね。一方でトレーニング業界に目を向けると、著作権はかなりグダグダ。パクった、パクられた、の話を結構頻繁に目にしたりします。それもそのはず、トレーニングやトレーニングシステムって、とても
こんにちは。スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。「腰を落とせ」これ、日本のどんな競技でもたいがい使われます。サッカー、バスケ、ラグビー、テニス、野球のゴロ捕球。結論から言うと、これら西洋型のスポーツでは腰を落とすとうまくいきません。もっと言うと、「日本人が」腰を落とそうとするとうまくいきません。相撲や柔道はうまくいきます。*ただ最近の五輪柔道を見ていると場合によってはうまくいかないことも増えてきた。だから井上
こんにちは。スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。本当に稀にですが、トレーナーの仕事として小学生や中学生を指導することがあります。そういった機会において、僕にはめちゃくちゃ気になってることがあります。「子どもが親の方を気にしてる」息子が通う道場でも、仕事で小学生の指導をするときでも、親の顔を頻繁にチラチラ見る子がいます。コーチよりも親を見てる。親の反応を気にしてる。カナダでも同じエピソードがありました。テニ
子どもが何かをやって、それを叱ったり注意したりすると、「あいつもやってるのに!」って言い返してきたりすることって頻繁に遭遇します。他の子もやってるからやった・やり返した、だから自分は悪くない、というロジックです。これは子どもなりにスジが通っているのだと思います。子どもによる「あいつもやってるから」ロジック。自己正当化の一部です。それに対して「そんなこと関係ない!」とやってしまうと、子どもは「納得できまへん」となってしまいます。うまくクリアするに
「バッティングは水モノ」。野球経験者の方、こんな言い方聞いたことありますよね?水物、つまり「当てにならないもの」という意味です。これは、バッティングの本質を結構表していると思います。バッティングは、プロのトップクラスの選手でもヒットが出る確率が30%を越えれば素晴らしいと言われるようなものです。それぐらい不確実な要素が多い、ということです。逆にいうと、確定させられるものが少ない。出典:https://bbcrix.com/articl
こんにちは。スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。前回、フィジカルトレーニングがもたらす影響のうち、一つ目を述べました。筋肉をつけることが目的、と思っていても、人間の脳と身体は「筋肉をつけるための」トレーニング動作も覚えて学習します、だから注意が必要です、という話です。http://ameblo.jp/bodysync/entry-12250352472.html今回はもう一つ。それは、「実際の競技への運動イメージ」への影響です。
ピッチングにおける肩甲骨の重要性については、もう専門家でなくともかなり知られるところとなりました。たしかに肩甲骨が使えると、球速を上げたり肩の怪我を防いだりに有効です。肩甲骨の動きの昨日については、立甲ももちろん重要なのですが、同じぐらい重要なのが肩関節の外旋を伴った内転。このフェーズで内転できないと肩の関節(肩甲上腕関節)に大きな負荷がかかり、怪我につながります。実際、肩の怪我をする選手はこのシーンの質が非常に低下しています。俗にいう”胸を張った状
ピッチャーがボールを投じる時、その原動力は下半身です。股関節が重要と言われますが、もちろん股関節だけで下半身が操作できるかといえばそう単純でもありません。ピッチングモーションの全体像でいうと、下半身の動きによって位置エネルギーを運動エネルギーに変換し、その運動エネルギーを指先まで伝えるという流れになります。そして指先に近づけば近づくほど、動きは反射の割合が増加します。その反射は専門的には伸張反射と言われます。もっと詳しく表現すると、RSSCと呼ばれる回旋系伸