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胚移植のスケジュールにおいて、一度決定している移植日程を、あとから別の日に変更したい、というご希望や、あとから変更することはできるのか、というご相談を時々いただきます。今日はこれについてお話したいと思います。【ホルモン補充周期の場合】ホルモン補充周期の場合、移植日は、月経から〇日目、ということではなく、黄体ホルモン製剤(当院の場合はルトラールやウトロゲスタン等)を始めてから、初期胚なら3日後、胚盤胞なら5日後になります(紛らわしいので着床の窓がズレているケースはここでは触れませんが、各論
まだお腹の中に赤ちゃんいましたとても、とても愛おしい9週目なのに6㎜の大きさしかなくて心拍も確認出来なかったので、稽留流産で間違えなさそうです。まだ黄体ホルモンが下がっていないのでツワリもあるみたいです一度は前を向いて気持ちを立て直したけど、赤ちゃんの姿を見ると涙が出てくる電車の中なのに。。赤ちゃんに会いたいよー
卵胞ホルモン(エストラジオール)は、通常、下図のように卵胞の発育に伴って増加し、排卵期にピークを示し、排卵後も黄体から分泌されます。このホルモンの変動によって自然の月経周期においても‘胸の張り’を感じることがあります。エストラーナテープは卵胞ホルモンの貼付薬であり、身体に貼ることで「エストラジオール」という成分が血液中に浸透していきます。この成分が経皮吸収され血流にのって全身を巡り、エストロゲン受容体を介して、エストロゲンの効果、作用が現れます。エストロゲン受容体ERα
■ご質問内容先日、妊娠判定をいただき、黄体ホルモン膣錠を使用しています。いまの期間は夫婦生活を控えた方が良いのでしょうか?■当院からの回答当院では、凍結した胚盤胞のホルモン補充周期による融解移植予定では、月経3日目から卵胞ホルモン貼付薬(エストラーナ)を開始し、月経周期9~13日目に子宮内膜厚みなどを確認し問題なければ、天然型黄体ホルモン膣錠(ルティナス膣錠・ウトロゲスタン膣用カプセル・ルテウム膣用坐剤)の開始日から6日目に胚移植を行っています。基本、胚盤胞移植から10日目の妊娠
人工授精後に基礎体温が上がらないとき排卵がうまく起こっていない可能性があります。排卵が未だの場合排卵せずに卵胞が消失している場合黄体化未(非)破裂卵胞★排卵後があったかどうかの判定はプロゲステロン(黄体ホルモン)が一番あてになります。1)の場合は、再度、排卵日を推定を考えることはあるかもしれません。2)3)の場合は、この周期の経過を次の周期の治療に結びつける必要があります。★黄体化未(非)破裂卵胞(LUF:LuteinizedUnrupturedFollicle
Q凍結胚移植の場合、移植時のP4値はどれぐらいが理想的といえますか。A当院では、凍結胚移植の移植時のP4値は、5〜20ng/mLを目安にしています。黄体ホルモン値(P4)については、下記の記事を参照してください。2020.8.18「自然排卵周期移植の理想的な黄体ホルモン値は?」自然排卵周期の移植日のP4値は10ng/mL以上2018.9.12「新鮮胚移植における理想的なP4値は?」新鮮胚移植でのOPU+2〜3日目のP4値は18.8〜31.4ng/mL、OPU+5のP4値
体外受精などの生殖補助医療における採卵予定では前周期から準備に入ります。月経周期が順調で卵巣機能が正常に保たれている場合でも、前周期の基礎体温高温7日目から卵胞ホルモン剤(プレマリン)を服用していただくことがあります。月経周期が不順、排卵がない、排卵が分かりにくいなどの場合には、前周期の月経3日目から卵胞ホルモンと黄体ホルモン合剤(ヤーズフレックス)を服用し、その服用後に引き続いてプレマリンを服用していただくことがあります。通常1)2)のプレマリンの内服中に月経が開始します。プレマリン服用
着床の窓についての記事をアップしたところ、ご質問がありましたので回答します。Q)自然周期で着床の窓の検査をしてずれなしの人がホルモン補充で移植しても、やはりずれなしとなるのでしょうか?自然周期で着床の窓けんさをして、ずれがなく、自然周期で移植をし一度陽性が出ています。流産してしまいましたが、その後自然周期で何度移植しても陰性が続き、ホルモン補充の移植を試してみようかと思うのですが、その場合はまたホルモン補充の周期での着床の窓の検査をした方が良いのでしょうか?とても疑問に思いメッセージをさせてい
■ご質問内容(使用中のトイレ)膣座薬を挿入してからすぐの排便や排尿はしないほうがいいのでしょうか?何だか座薬が出てきそうで怖いのです。座薬を挿入してからどれくらい時間を空けてお手洗いに行けばいいのですか?■当院の回答膣は、とても柔軟性があり表面は口腔内と同じく重層扁平上皮で被われています。膣腔内は空間があいているわけではなく、内壁は全体的に密着した状態になっていますので、通常、立ち上がったり、トイレに行ったからといって、直ちに脱出するものではありませんが、時間的余裕があれば30分
黄体ホルモンの補充で膣座薬(ワンクリノン)が処方されました。製薬会社HPより画像をお借りしました。クリニックで看護師さんから一通りの説明を受けて、パンフレットももらいました。左側のねじ切りタブを外してアプリケータを膣に挿入し、右側の空気の入っているバルブ部分を押してゲルを挿入するという薬です。新しい薬のようで検索してもあまり出て来ません。毎日、お風呂上がりの一定の時間に使用します。やだなーと思いながら初日にトライしたところ失敗に終わりまし
今日は採卵5回目で凍結してもらえたたまごちゃん5つのうち2つの初期胚を来週の6回目の移植に向けて移植前の診察日でしたホルモン周期で生理3日目からエストラーナテープをお腹に貼って準備してきました内膜は何ミリかな•••7ミリあるかな•••予定日に移植できますようにと願っていましたが•••採血の結果なんと黄体ホルモンP4が6.19⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎排卵済みのようで内診すらなく診察は終了この状態で移植してもうまくいかないため今周期の移植は延期になりま
■質問内容ホルモン補充周期の凍結融解胚移植で着床診断陽性確認後の黄体ホルモン剤について、「ルティナスを妊娠10週まで6週間投与」と記載があります。6週間として数えると、妊娠10週直前の妊娠9週6日までだと思うのですが、具体的には何週何日までの投与が必要なのでしょうか?■当院からの回答当院では、黄体ホルモン補充する期間を長めに設定しています。ホルモン補充療法による融解移植での妊娠では、黄体が形成されていないことをルティナス膣錠やプロゲストン内服で代替しています。胚盤胞の融解移植後
■ご質問内容胚移植後、判定日前の出血がある場合どうしたらよいですか?■ご当院からの回答ルティナス膣錠(天然型黄体ホルモン剤)、エストラーナテープ(天然型卵胞ホルモン剤)をしている場合に月経が開始することは基本的にはありませんが、妊娠の有無にかかわらず少量の出血を認める場合があります。その場合でも、ホルモン剤使用を中止しないようにお願いします。胚盤胞移植では10日目以降で着床判定(hCG50mIU/ml以上)が可能になります。その前に尿検査や採血検査しても、通常、「着床して
凍結した胚盤胞を先日移植をして判定を待っていますが、ウトロゲスタンという黄体ホルモンの膣座薬を入れ忘れました。どうすれば良いでしょうか?医師からは7時と15時と23時に入れてくださいと言われていますが15時を入れ忘れて今17時です。この様なご質問がありましたのでお答えします。ホルモン補充療法で凍結胚を移植した場合、移植後に黄体ホルモンの膣座薬を入れないと妊娠は成立しません。ウトロゲスタンは1日3回入れることが基本ですが8時間ごとに入れるのが必ずできるとは限りません。メーカーからは多
今日は移植周期に使われるプロゲステロン(黄体ホルモン)の膣剤についてお話しします☝️当院で主に取り扱っているプロゲステロン膣剤は3種類ございます。🌷プロゲステロン膣剤500mg🌷ウトロゲスタン膣用カプセル200mg🌷ルティナス膣錠100mgそれぞれの違いをまとめたものがこちらです⬇️⚠️ホルモン補充周期(HRT)での使用回数を表示しており、自然周期や新鮮胚移植では使用回数が異なる場合がございます。指で挿入するタイプや、挿入用のスティック(アプリケーター)があるタイプ、使用回数の
黄体ホルモン剤と基礎体温上昇作用の有無黄体ホルモン剤と体温上昇ルトラール錠2mg_2_1.pdfのインタビューフォームから黄体ホルモン剤(商品)体温上昇プロゲステロン(ウトロゲスタン、ルティナス、++ルテウム、ワンクリノン、プロゲホルモン等)ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル+(プロゲデポー、プロゲストンデポー等)クロルマジノン酢酸エステル(ルトラール等)++メドロキシプロゲステロン酢酸エステル++(
体外受精の胚移植時、および妊娠4週と5週の超音波検査時に黄体ホルモン補充として行っていました筋肉注射(プロゲストンデポー125㎎、プロゲステロン50㎎)は、9月1日より実施がなくなります。黄体ホルモン注射の製造が中止になることに伴う措置ですが、元々十分な量の黄体ホルモン剤を投与しておりました。内服薬であるルトラールの黄体ホルモン作用は強く、当院でのERA検査でも十分な内膜の発育分化を証明していました。胚移植時の黄体ホルモン注射に代わりに胚移植後から黄体ホルモン腟剤の併用も考えられますが、
Q二段階移植を予定したダクチル服用についてリプロでは移植日から飲むことになっているようですが、通院先では二段階移植ということもあってか黄体ホルモンの開始日から飲むようにと言われています。①そこまで早くから飲んだ方がいいのか、それとも移植日2、3日前からとか当日からとかいつから飲んだ方がいいのいうのはあるのでしょうか。②リプロでは二段階移植の場合は、初期胚移植日から飲むのでしょうか。③もし黄体ホルモン開始日など早めから飲んだ場合、移植結果にマイナスに影響することはあるのでしょうか。以
ひとつ前のブログで、「自然周期での胚移植では、卵巣に黄体が形成されるため、ホルモン補充の投薬量が少なくて済む」ということを書きました。一方、ホルモン補充周期での胚移植では、卵巣に黄体が形成されないため、妊娠成立後もホルモン補充を一般的には妊娠8~12週まで継続する必要があります。当院では妊娠8~9週に、血液中のエストラジオールとプロゲステロン(黄体ホルモン)の値を測定し、基準値を超えた段階で投薬量を徐々に減量し、ホルモン補充を終了しています。これは、妊娠8週頃から胎盤の形成が始まり、胎盤由
凍結胚移植から生まれた子供は大きくなると以前から報告があります。どうしてこの様なことが起きるのかいまだに詳細は不明です。今回の論文では凍結胚移植後に見られる大きい子供(LGA)が凍結によるものかまたは子宮内膜の準備の仕方のどちらと関連があるかを調べたものです。結果ホルモン補充周期ではLGAのリスクが高く、凍結方法(急速凍結or緩慢凍結)や胚のステージ(分割胚対胚盤胞)による差は認められませんでした。この研究は、フランスのIVF登録データベースから得られ、2014年から2018年の間の
看護部です🌻残暑が続いていますね😥体調には気を付けてお過ごしください。今回は新しい黄体ホルモン補充のお薬について紹介します!😊まず黄体補充とはなにか?黄体ホルモン=プロゲステロンと呼ばれています。女性の身体では排卵の後に黄体ホルモン(プロゲステロン)が卵巣から分泌され、妊娠の維持に働きます。ARTを行うにあたって子宮の環境を整え、妊娠を維持するためには欠かせない非常に大切なのが黄体ホルモン(プロゲステロン)です。そのため移植周期に「黄体補充療法」を行います。その黄体補充療法と
稽留流産の手術後、メンタルや体調が安定していなかったので血液検査をしました。血液検査では貧血の有無やホルモンバランスを調べました。カナダでは検査から2営業日程するとウェブで結果が見られます。ちなみにカナダでは結果に問題があると検査を依頼したドクターから連絡があったり、自分でドクターを予約して詳しく聞くようなシステムです。私の感覚では、カナダのドクターは患者の検査結果を必ず把握しているわけではないので、自分で危機感を持ってドクターを催促する必要があります。ウェブで自分で見た検査結果で
■ご質問内容胚移植に向けてウトロゲスタン膣用カプセルを処方されました。ネットで調べると、指でなくアプリケーターを使用しているという記事を見ました。指よりアプリケーターを使用したほうが難なく入るのでしょうか?指でもかまいませんか?また、ウトロゲスタン膣用カプセルを使用中の期間は、夫婦関係は持ってもよいのですか?■当院からの回答ご質問ありがとうございます。薬剤供給の問題から、現在、ウトロゲスタン膣用カプセルを処方させていただいております。ウトロゲスタン膣用カプセルはルティナス膣錠
今日から1日2回2種類のお薬を10日間飲みます。ルトラール着床率アップと妊娠継続に欠かせない黄体ホルモン剤プレマリン子宮内膜を整える卵胞ホルモン剤前回妊娠をした時もこのお薬を飲んでいました。妊娠しづらい体質なので効果あったのかな?と思っています。先生「通院も大変だし、排卵後のチェックはしません。注射してるから排卵ちゃんとすると思うしね。」私「はい。分かりました。」先生「薬出しておくから飲んでね。」私「はい。もし妊娠してなかったらいつ頃生理きますか?」先生「7月の13日頃にき
子宮は球状ではなく、やや扁平な形です。超音波検査で子宮断層像(断面像)を描くときは子宮を横から見たような縦断層像で観察するのが基本になります。このため子宮腔は正面からみた三角形のイメージではなく竹の葉状に観察されます。子宮内膜は月経時に、一旦、薄くなって線状に描出されます。その後、卵胞の発育により増加する卵胞ホルモンの作用で次第に厚くなり竹の葉状に観察されるようになります。竹の葉のシンのように見える中央線が子宮内腔に当たります。その上下の部分が、それぞれ子宮前壁および子宮
Q.凍結胚移植後の着床診断で無事に妊娠がわかりました。次の日からルティナス膣錠とプロゲストンを投薬いただいたのですが、薬の服用と膣錠を入れるようになってからの「おりもの」が「ほぼ水」になり、かなりの量がでるので心配です。腹痛も出血もないのですが、このような症状が初めてだったので質問させて頂きました。A.黄体ホルモン製剤には、体内で産生されるプロゲステロンと構造式が全く同一である天然型プロゲステロン製剤と、構造式が異なる合成黄体ホルモン製剤があります。合成黄体ホルモ
今回は生殖補助医療で使われる黄体ホルモン(プロゲステロン)の膣坐剤のお話をします。まずは黄体ホルモンについて少しお話ししましょう。これまでのテーマ「お薬の話」の中でも女性ホルモンについてはよく出てきましたが、黄体ホルモンであるプロゲステロンは排卵後に卵巣から分泌されるホルモンで、もうひとつの女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)とともに、受精卵の着床に備えて子宮内膜の状態を整える働きをします。よく「ふかふかのベッド」を作るという表現がされることもありますね。ですので、このホルモン
本論文は、ホルモン補充周期における凍結胚移植のP4高値で出産率は低下しないことを示しています。FertilSteril2023;120:597(スペイン)doi:10.1016/j.fertnstert.2023.04.038要約:2009〜2020年にスペインのひとつの大学病院不妊センターで、ホルモン補充周期融解胚移植を実施した3,183周期を対象に、黄体ホルモン製剤(200mg腟剤x3/日、あるいは25mg皮下注射/日+200mg膣剤x3/日)を投与し、移植当日の黄体ホルモ
妊活前から基礎体温は測ってました。その頃はそんなに気にしてなかったけど、妊活を始めると気になり過ぎる基礎体温(>_<)毎月2層にはなってましたが、高温期の途中でいきなり下がったりする度に、何か問題あるのかなぁと不安でした。今年の春夏頃から、高温期が前より短くなってきて、受診を考えた形です。妊娠したら、基礎体温が2段階で上がるとか、37度超えが続くとか…「高温期低め妊娠」とかってめちゃくちゃ検索しましたたくさんの方の基礎体温グラフを見て、参考にさせてもらいました。なので、今周期、