ブログ記事401件
帝王切開では子宮そのものを切り、赤ちゃんや胎盤を出した後に子宮を縫って閉じています。その縫った部分がしっかりとくっつかずに、少しだけ開いてしまうことがあり、それを帝王切開瘢痕(ハンコン)症候群と呼びます。今回は、この帝王切開瘢痕症候群と出血に関する論文をご紹介したいと思います。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31785470/Associationofcesareanscardefectwithabnormaluterinebleedi
1年前他院で小鼻縮小術を受けたのですが、鼻孔外側が頭側に挙がったため執刀医から「鼻先にスレッドを挿入したら良い」と提案され、小鼻縮小術の1ヵ月後に施術を受けました。施術後2週間頃より鼻先が赤くなり、改善がないためスレッド挿入より4ヶ月後に当院を受診しました。↓初診時正面から↓初診時下から3ヵ月間以上鼻尖部に発赤があったためスレッドを摘出することを患者様に勧めました。それから3週間後鼻部2ヵ所に赤い腫瘤を発症しました。↓鼻尖部の赤い腫
こんにちは、ソウルクイーン整形外科です先週から引き続き今週からは瘢痕克服記として2回に分けてお話したいと思います本日は瘢痕の原因と治療方法について見ていきましょう瘢痕は顔だけにできるものでしょうか?瘢痕は実際、顔だけでなく体のどこにでもできるものです。ただし、目や鼻の整形後に瘢痕による悩みを訴える方が多いのは、手術部位が局所的に腫れが強く手術部位が固くなることが多いためです。瘢痕、具体的には何でしょうか?瘢痕は手術で傷ついた皮
シリコンプロテーゼ摘出と鼻尖挙上のご希望で、来院されました。4年前他院で、シリコンプロテーゼ(鼻根4.0㎜)留置、ターディー法とストラット法で鼻尖形成術を受けましたが、鼻尖が挙がりませんでした。1年前別のクリニックで、鼻尖が高く見えるように鼻根部3.3㎜のシリコンプロテーゼに交換しました。シリコンプロテーゼに違和感を感じるようになり、また元々鼻尖を挙げる目的で手術を受けたのですが、達成されていないため修正を希望されました。↓左:術前右:修正
1ヶ月前、他院で耳甲介軟骨による鼻中隔延長術を受けたのですが、鼻尖が高いので、2週間後、同クリニックで移植軟骨の減量をさらに受けました。しかし鼻尖が依然として高く感じ、また延長術で鼻先が下がったので、当院を受診されました。以上に加え、鼻尖鼻翼境界の陥凹、鼻尖鼻柱偏位についても気にされていました。同じ執刀医で2回の手術を受けており、下外側鼻軟骨(鼻翼軟骨)の強度と形態については、全く保証がないため全摘を選択せず、減量術となりました。また患者様は全摘による鼻
3月19日に紹介した患者様のその後の経過です。術後2週間で手術による腫れは軽快しました。術後1ヵ月半定期的な診察のため来院されました。鼻中隔延長術としての結果は良好でしたが、左の鼻尖がややかたくなっていました。↓術前正面↓術後1ヵ月半↓術前斜め右から↓術後1ヵ月半↓術前斜め左から↓術後1ヵ月半↓術前横から↓術後1ヵ月半↓術前下から↓術後1ヵ月半左鼻尖部のかたさは本人も気づ
鼻中隔延長術を行った患者様の術後の変化です。鼻中隔軟骨が小さかったので肋軟骨による移植延長術を行いました。↓術前正面↓術後1週間ご希望通り鼻尖と鼻柱は下方に延びました。術後1週間は画像のような腫れが一般的で、鼻先の皮膚は赤くありません。この時点で鼻先が赤いと感染、過度な皮膚の伸展、皮膚の血行障害が考えらえます。↓術後2週間この頃になると腫れは改善します。皮膚の性状によってはむくむ場合もあります(浮腫)。↓術後1ヵ月20日術後1ヵ月頃よ
最近、お尻には何も問題がありませんが、出産時の古い傷から痛みが出てきました。数年前国立大学病院の出産で会陰切開・2度裂傷でした。子供が夜に産まれたので、周りに上位の医師がいなく、後期研修医1人の対応でした。術後強い痛みが長く続き、セカンドオピニオンでひどい縫合ずれがあるとわかりました。形成外科にての再手術は産後1年以上経たないとできないようなので、とりあえず経過観察。そして、どんどん落ち着き、気にならなくなったので、再手術せずに今に至りました。最近縫合が一番ひどいところから又
約1年前に他院で鼻尖に軟骨移植、また小鼻の縮小術を受け、「鼻で息ができなくなった」ということで来院されました。↓初診時右の鼻孔は綿棒が入る程度の径でした。鼻先全体がかたく、瘢痕の増殖を認めました。また鼻翼軟骨が瘢痕で鼻腔内に押され、気道が狭くなっていました。↓フラッシュなしの画像①:くちびる側の鼻孔縁に沿って切開されたキズがあり、瘢痕拘縮となり、鼻孔をより狭くしていました。②:陥没したキズがありました。↓MRI画像赤矢印は鼻先にできた瘢痕で、
昨年9月26日、11月25日に報告した患者様のその後の経過です。他院で鼻尖形成術と小鼻縮小術を行い、その後別のクリニックで鼻尖部の修正を2回行いました。ところがアップノーズと鼻孔の狭小化を発症し、当院で修正手術を行いました。↓術前正面↓術後1週間抜糸時一般的に術後1週間では術後の腫れがまだ残っており、アップノーズが悪化したように見えます。患者様にとっては不安な時期であり、心配はいりません。↓術後1ヵ月術後の腫れが改善し、アッ
術後1年9ヶ月今年も健康診断の時期がやってきました。個人事業主なので国民保険の簡単な健康診断で、市から受診表が届くスタイルです今年はいつもの健診・子宮頸がん健診に加え、歯科健診も全て異常なしでホッとしましたそして、健診は甲状腺と同じ病院でやってもらっているので、ついでに先生に首も見てもらいました。「瘢痕化したんだね。若いからしょうがないね。まあ、もう少し落ち着いてくると思うんだけど」最初、聞き取れずにはんこう…?はんこん…?となりましたが瘢痕化(はんこんか)でした。↓瘢痕(傷
1ヶ月前、海外でわし鼻形成術(鼻骨々切り幅寄せ術含む)斜鼻修正術(鼻中隔軟骨切除含む)寄贈軟骨による鼻中隔延長術を受けたのですが、・鼻先、鼻柱のツッパリ感が著しい・鼻先の皮膚が赤くなった・鼻先が違和感を感じる程度に高い・「ウ」「イ」の発音時、鼻先が突っ張り、痛い・アップノーズ・会う人、全員に高さを指摘されると、生活に支障があり、修正希望で来院されましたMRI検査を行ったところ、術前説明を受けていない異物である人工真皮を鼻尖頭側~鼻背部と鼻柱部に留置されていたこと
以前報告した患者様の術後6ヵ月までの経過です。PCLメッシュと鼻中隔軟骨で鼻中隔延長術を受けた患者様の修正術1ヶ月後について2022年5月5日に報告しましたが、その後の浮腫、瘢痕増殖、瘢痕拘縮の改善についてです。左画像:修正術前右画像:修正6ヵ月後患者様は当院で以下の修正術を受けました。・シリコンプロテーゼ摘出術・鼻骨々切り部修正術・鼻中隔部メッシュ全摘・延長移植鼻中隔軟骨部分減量術・下外側鼻軟骨修正術+内側脚部軟骨移植術・鼻根~鼻背部真皮脂肪移植術
グラデーション処置。術後5ヶ月瘢痕は白く目立ちます。形成外科医としては瘢痕の幅を0.5mmくらいに出来れば上出来だと思います。ですので、この傷を切って縫ってもこれ以上の改善は難しいです。ではどうするか?傷の真隣が健常皮膚だからコントラストが立って目立ちます。境界を高周波メスでぼかします。傷が無くなる治療ではありません。傷を新たに作る治療です。瘢痕からなだらかにグラデーションがかかって健常皮膚につながれば目立ちにくくなります。
グラデーション処置術後2ヶ月線状瘢痕を切除しても傷です。例えば幅5mmの傷を切除して丁寧に縫合すれば、幅0.5mmくらいの傷にはできるでしょう。しかし、『0』にはできないのです。症例は人中短縮後の縫合糸痕です。これを切り取っても『0』にはなりません。ではどうするか?点状の瘢痕を作ります。高周波メスで皮膚に小孔を開けます。傷に近い部位は深く、遠くなるにつれて浅く開けます。傷のグラデーションをかけます。すると目立ちにくくなります。
ずいぶんと放置してしまいました😱昨日最後の定期健診に行って参りました〜〜これにてがんセンターへの通院は終了です♪前回ブログUPしたのが3月の定検その後6月・9月と定検があり右手親指のオペした部分より左手の採皮した部分の瘢痕が痒みや痛みが気になり…結局塗り薬は大した効果が無く9月の定検から【トラニラスト】というアレルギー用のお薬きずあとを治療するための内服薬を飲んでいましたんーーんーー採皮部…赤味は無くなったし瘢痕も心なしか小さくなっ
首に出来ているイボです。脂漏性角化症の一種だと思います。治療前の状態黒く盛り上がっていて、見た目にも気になります。キシロカインの局所麻酔注射後に炭酸ガスレーザーで焼灼して平坦化させました。治療時間は5分程度でした。上皮化するまではネクスケア(ハイドロコロイド系の防水絆創膏)を貼付してもらいました。ネクスケアには防水シールが付いているので、シャワーは当日から許可です。治療後、約7週間経過の状態まだ傷跡の赤みと色素沈着がわずかに残っています。将来的には皮膚が少し白っぽくなる瘢痕と
鼻尖縮小術を行った患者様の術後3ヵ月までの経過です。①手術侵襲と炎症による腫れ:~術後約5から7日間赤さもあります↓②創傷回復期血行改善による浮腫:~術後5日から3週間↓③創傷回復期浮腫の改善:~術後10日頃より軽快し、4週間までに改善↓④瘢痕増殖期:~術後3から4週以降↓⑤瘢痕消退期:術後4ヵ月以降↓術前↓術後4日.腫れており①に相当します↓術後7日抜糸腫れはやや改善しましたが、鼻尖の発赤は残っています
他院で鼻尖形成術と小鼻縮小術を行い、その4ヶ月後と8ヶ月後に別のクリニックで鼻尖部の修正手術を行いました。ところがアップノーズになり、鼻穴が狭くなったため当院にお越しになりました。↓初診時下から鼻柱が瘢痕で太くなっており、鼻孔縁の縫合部に段差がありました。↓斜め下から患者様によると2回目の修正術で赤矢印のキズができたそうです。鼻孔縁を引き上げるための「フック」によって皮膚が裂けた、あるいは誤ってメスで切開してしまった・・・・と推察できます。
6月27日に紹介させて頂いた患者様のその後の経過です。寄贈軟骨摘出、瘢痕を可能な限り減量し、肋軟骨で再度鼻中隔延長術を行った患者様です。↓術前正面鼻尖は瘢痕と延長した寄贈軟骨の厚さで太くなっていました。また鼻柱が左に傾いたため、鼻尖が左に膨れたようになっていました。↓術後2週間↓術前斜め前から寄贈軟骨で鼻中隔延長術を行ったのですが、経過とともに鼻尖が下がってしまいました。↓術後2週間↓術前横から鼻尖が低くなり、
通常術後の瘢痕増殖は、手術より4ヶ月後がピークで、その後徐々に改善します。瘢痕が残らないようにそのピークを下げることが大切です。鼻の修正手術では同時に瘢痕を減量することがあり、この場合、術後2週間程度で手術侵襲による腫れは改善します。患者様によっては術後3~4週間以降、再び腫れるケースがあり、これは組織の浮腫で、指で鼻を30秒程度抑えると凹みます。浮腫は組織の還流障害によって発症するもので患者様から「これが瘢痕ですか?」と質問を受けることがありま
顔面は外傷にさらされやすい部位です。皮膚のみの損傷にとどまらず、顔面骨骨折や脳などの重大な損傷を伴うことも多々あります。軟部組織損傷は後回しになりがちですが、そのような場合でも、可能な限り愛護的に組織を温存処置することが将来の結果を大きく左右します。多く人が治療後に問題にするのは外観上の醜形です。シートベルト着用が義務化される以前は、フロントグラス損傷と呼ばれるU字型弁状創が、顔面に多発する症例が多く見られました。顔面からフロントグラスに突っ込み、戻るときに破損したガラスに
本来の傷の範囲を超えて大きく成長し、赤く盛りあがった状態をケロイドと呼んでいます。疼痛や掻痒感を伴うこともあります。瘢痕の盛り上がりが縫合部にとどまる場合は肥厚性瘢痕です。原因が分からずケロイドが生じる場合を真性ケロイドと呼んでいます。特にケロイド症例では外科的に切除すると再発し、以前より大きくなることが多いのです。治療はまず保存的治療を試みます。ステロイド徐放性懸濁液のケロイド内注射、ステロイド含有テープを貼布等です。即