さて9時半に宅配便の来訪、10時台に2度の電話着信(因みに固定電話)があったわけだが、相手との真剣或いは険悪な話し合いの場が展開されている中で席を外すことは、特に優位に話を進めている場合なら別だろうが、基本的には余りないように思われる。したがって「不在」だったからと云って、本当に不在だったとは限らない。何しろこの後に殺人事件が発生しているのである。けれども、その話し合いはどうしようもなく決裂したものでもなかったのである。犯人と被害者の間には明らかな温度差と云うものがあった。なぜなら犯人は被害者宅