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「コーシーの積分定理」「留数定理」これらは19世紀数学の華である、複素関数論の著しい結果であることは言わずもがなです。以前は、コーシーの積分定理から代数学の基本定理が導ける記事を掲載しました。コーシーの積分定理を用いた証明その2留数定理から導いている論文を発見したので紹介します。某大学院の数学教室の2次試験(面接)では、「好きな定理とその理由?」という質問があるという都市伝説がありました。私の友人は、「留数定理です。理由は、実数の範囲で計算できないような積分を、複素積分
大学初年度の線形代数の講義でジョルダン標準形を扱う際、代数学の基本定理をブラックボックスとして証明が行われます。代数学の基本定理は後の複素関数論や位相幾何学で証明されることになります。スイスの数学者であるNorbertA'Campo先生はその点に違和感を持たれ、代数学の基本定理を用いず、固有値と固有ベクトルの存在を与える方法を提言されました。その系として代数学の基本定理が導かれます。線形代数からもアプローチできるとは、なんとも奥ゆかしい限りです。
「ド・モワブルの定理」美しい定理です。私の時は高校教程に入ってませんでしたが、一次変換がなくなり、次の年から入りました。現在もまだ残っているようです。教程にはないものの、大学入試を突破するには、知っておいた方がよいということで、高校や予備校では習いました。ド・モワブルの定理を使えば、sin、cosの倍角の公式が両方同時に出ますし、しかも何倍角でも出せますね。えらく感心した覚えがあります。ド・モアブルの定理の意味と証明|高校数学の美しい物語今回はそんな「ド・
ガロア理論による代数学の基本定理の証明を紹介します。数学科の代数系の科目で大学3年生くらいまでに習う重要な定理である、「ラグランジュの定理」「シローの定理」などを駆使して証明します。「オールスター天丼」のような証明です。堀田良之先生が著書(岩波講座現代数学環と体)でGalois理論からの証明を終えた後の注意書きで「その実体は畢竟(ひっきょう)、実数の連続性(解析学の基礎)にある.)」と仰っております。可能な限り代数を用い、足りない部分を解析学で補っている証明です。
こんにちは、ユウスケです。今日は今自分がやっている勉強や今までしたことをざっと説明したいと思います。まず、臨床統計とは何か?そこで数学や統計がどの様に生かされているのか?を具体的に知りたくなり、最初に取った行動として研究室訪問をしました。(関西の有名な国立に)そこで、まず臨床等での科学的信頼として統計が一つの証拠として利用されていることや、また臨床以外でも教育や研究としても対象となっていることを知りました。過去問対策も教えて頂き、現在やっている勉強は◉数学面弱点克服大学生
こんにちは、ハメスです。今日は数学科の先生について書いていこうと思います。生田健治先生37歳独身(見て驚かないで)、表参道のThe3rdBurgerが好き。授業中は高確率でミッキーマウスマーチを歌う。そして、だれかディズニー一緒に行こうよ~だれかディズニー連れてってくれ~と嘆く。ミッキーの服を結構着る。結構反応に困る。お前らかわいくねぇ~とよく言われた(笑)講習での一橋大数学は、大教室で超満員になること間違いなし。授業はややふざ
解の公式がない高次方程式の解を近似的に求める際、「偏角の原理」を用いたアルゴリズムがあることはよく知られていると思います。「偏角の原理」は解の具体的な構成に資する結果であり、解の存在を保証している「代数学の基本定理」より強い結果です。ですので、「偏角の原理」から「代数学の基本定理」が導けるというのはごくごく自然ですね。複素解析の証明では2番目に有名な「ルーシェの定理」からの証明と同じく、背理法を用いずP(z)の零点の個数がn個であることも含めて導出する気持ちのいい証
【代数学の基本定理】24通りの証明コレクション★微分積分からの証明【微積①】;最も短い微分積分による証明【微積②】ド・モワブルの定理を用いた証明【微積③】ガウス第1の証明【微積④】2変数微積分からの証明★複素解析からの証明【複素解析①】リュービルの定理を用いた証明【複素解析②】ガウスの平均値の定理による証明【複素解析③】最大値の原理からの証明【複素解析④】平均値の不等式からの証明【複素解析⑤】コーシーの積分定理を用いた証明その1【複素解析⑥】
代数学の基本定理の証明のうち、最も初等的なのが、JeanRobertArgand(1768-1822)の証明をベースとしたWeierstrassの最大値・最小値定理を用いるものだと思います。ただ、その証明は往々にして少し長いです。かなり前の数学セミナーに式変形の少ない方法が載っていましたので、そちらを参考にアレンジしてみました。|f(z)|が最小値をとるということさえ認めてしまえば、高校レベルの数学で解決できる証明と思います。加えて、2変数の微分積分からアプロ
こちらが20通り目の証明になります。20通り目の証明は、ガウス第1の証明、1799年のガウスの博士論文での証明です。高校生でもエッセンスがわかるような素晴らしい動画がありましたので、詳細は是非こちらの先生の動画をご覧ください。代数学の基本定理4−ガウスの第一証明私の授業が本になりました。「図解と実例と論理で、今度こそわかるガロア理論」SBクリエイティブより平成29年2月21日発売。動画による解説「今度こそわかるガロア理論(多面体と可解性)」をアップしました。平成28年3月12日