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㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。昔話と言っても、あなたは弟御にお聞きになっているかもしれませんね、我がムン家の最大の不幸が起こったときの話です。ええ、ジェシンの兄が・・・あの寺で私が後生を祈っているヨンシンが、派閥争いに巻き込まれて・・・流罪となり流刑地で弱かった体をさらに弱らせて亡くなってしまった、その後の話です。ヨンシンはなんの罪もなく、それは全員が知っていて、けれどなぜか連座させられたのです。その讒言の中心人物が、老論のある人
㊟成均館スキャンダルの登場人物による現代パラレル。ご注意ください。ソンジュンにとって、将来への第一関門ともいえる季節に入った。博士論文の仕上げの時期、そして同じぐらいに締め切りのある一つの学会に応募する論文。それが重なっていた。勿論予定としては頭に入っていたし、準備もきちんと計画を立てて進めてきていたが、予定通りにいかないのもどこかでわかっていた。そしてその通りに、今、なっている。考察すべきテーマがあり、それに関する検証があり、そして答え、または可能性を導き出す
㊟100万hit記念リクエスト成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。王宮と、ジェシン達が共同生活を営む屋敷は近い。それでもかなりの急ぎ足でジェシンは屋敷へ向かった。午後をかなり回ってから着き、王様への報告を終え、ついでにユニを苦境に陥れた者達に制裁を加えていたのですでに暗くなっていた。腹もすいていたがとにかくユニの無事な姿が見たかった。屋敷には灯りが点っていた。下女はいるはずだが、話し相手に
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「・・・そうか、盲点だったね。」また次の5のつく日の夜更け、ユニは迷いはしたものの、行かないという考えは起こさなかった。迷ったのは着ていく服だ。ただ、夜中にきっちりした儒生服でうろつくのもヘンだし、誰かに見とがめられたときに、寝付けないから散歩をしている体で、寝床から出てきただけ、という格好が一番安全ではある。ただユニは、他の儒生のように肌着だけで寝ているわけではない。ソンジュンとジェシンという男二人と一緒に
先日ご報告させていただいた強烈ファンタジー史劇の「ホンチョンギ」『「ホンチョンギ」1-2話感想あらすじマジで騒然作品!ソンガンの蝶問題が解けた!笑』昨今の歴史歪曲問題の為時代設定を「タン王朝」という完全仮想時代に変更し役名も変更されてやっとこさの放送となったこの作品!アンヒョソプ、キムユジョン、コンミョン…ameblo.jpあの後もファンタジー感凄かったんですがamiのキスシタン事務局@ami88210085そしてバンドマンが虎と戦うファンタジーMVへ爆#ホ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。成均館は今、恐ろしいほどの緊張の糸が張り巡らされている。大科が近いからだ。秋口から続く大科受験組の猛勉強も佳境を迎え、寒さの厳しい今、夕餉が済むと沈黙の中儒生たちが講堂に吸い込まれていく。そして夜半を過ぎるまでそこから誰も出てくることはない。寒さが眠気との戦いの中で唯一の味方なのだ。ほんの少しの時間も惜しい。国中の秀才が、少ない官吏の席を求めて集まり競う頭脳比べ。その礎になるのは膨大な知識の記
バスッバスッバスッ遠くから聞こえる矢の当たる音でユニは目を覚ました。上掛けの下には、身に何も着けていない自分の身体がある。気怠く寝返りを打ち衣服を探るが、近くにはない。少し体を持ち上げて寝室を見回すと、部屋の隅の方に放り投げられた肌着や寝衣を見つけた。ユニは布団の中で赤面した。ユニの旦那様は、ユニの衣服を取り去る時、ポイポイと放り投げてしまうのだ。自分の衣服など引きちぎるように脱いでしまう。睦言に疲れてユニが気を失うように
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「・・・」無言で見下ろすと、一緒に行きます、とユニは小さな声で訴えた。連れ立っていくような用事でもない。そう言いかけたが、遠慮していっているのではなさそうだった。瞳が不安そうに揺れている。そうか、一人でここにいることが怖いのか。もう何年も一人で外出することなど、ほんの限られた場所しかない生活をしてきたのだ。行く必要があるところは、オンニと呼ぶ前編集者の付き添い付き。一人でうろつく場所な
「本日は予定通りこちらで泊まり、明日は都入りでございますね。」確認するように商団を指揮する下人の頭が報告に来て、ヨンハは頷いた。早くユニの元に帰りたいけれど、金も品物も持っている一団にとって、夜道は危険だ。日中に距離を稼いで夜は息をひそめるように宿に投宿し、ようやくあと一歩でヨンハの安息が待っている。「旦那様ぁ、今日は部屋が埋まっていて、旦那様は離れにお願いできますか、ということですよう!」トック爺がヨンハの馬の轡をとりながら叫ぶ。トック爺はヨンハの事を文句を言
こんにちはクムガンカヤです韓国三日目、チョット疲れ気味ですが頑張っていきましょう最初の目的地は성균관(ソンギュングアン)成均館です東大門から1駅の恵化駅4番出口を出て左に行きます大学路から学生街を通り抜けるとおよそ7分で成均館の正門が見えてきます、元々は高麗の都、개경(ケギョン)開京に有りましたが(現在は開城(ケソン)と呼び北朝鮮側になります)朝鮮王朝建国後の1398年この場所に移りました、
㊟成均館スキャンダルパラレルです。本筋とは全く関係ありません。白い日傘がくるくる回っている。見えるのは傘の下から見える爽やかな水色。軽やかに揺れているスカートの裾。ジェシンは車を駐車場に滑り込ませた。目の奥に残る白と水色の残像。女性どころか、人への関心もそれほど強くないはずの自分の目が、なぜ歩道を歩いていたその女性を捉えたのか。車から降りながら、ジェシンは不思議な気持ちを引きずったまま歩いた。広いエントランスホー
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。そのことに気づいたのはヨンハだった。何しろ、まだ静まり返っている早朝の成均館に朝帰りしてきて、ふらりふらりと自分の部屋ではなく中二坊に突撃して来るのだ。その時間には、ソンジュンは日課の読書を片隅で姿勢よく行っている。ジェシンは寝起きが悪いので勿論寝ているし、ユニも起寝の鐘が鳴らされて起床の合図があるまでぐっすりだ。楽し気に扉を開けるヨンハを、静かに見上げたソンジュンに、唇に指を立てたヨンハは、あはは、と笑いながら一番
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「・・・あとの一人はどうなったんだ?」ヨンハが聴くと、ジェシンははあとため息をついた。「母親・・・実の母親といるぜ・・・必ず跡を継がせるように、と前王様がお命じになって、それは流石に当事者ではなく現領議政…当時は何だったかな、大監になりたててどっかの部署の判書をやってたから新進気鋭に見えた奴に後見を任せたらしい。その家は南人だったんだ。」現王の下で領議政を任されている男は、その頃ようやく政治の
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。慌ただしく伝令の者が出入りする、という情報を手に入れて、ソンジュンは王宮に上がった。朝議に出始めてすでに数年。若手ながらも大鑑と呼ばれるほどの地位に上がったソンジュンは、伝令が渡した報告書を握りしめる王様に拝謁することとなった。「疫病だ。慶尚北道で一つの村が壊滅状態だそうだ。」緊急の報告書だったのだろう。ぴら、とした短い文章が認められ、辛うじて巻いてあったものを放り投げるようによこされ、ソンジュンは其
《成均館時代、ユニを意識し始めた頃のジェシン》酒が抜けてぼんやりとした頭で、ジェシンは成均館へ向かっていた。このところ、赤壁書として動くことはなかった。良く抜け出していた成均館にとどまることが増えたからだ。それはひとえに、同室になった二人のせいだと言える。一人は派閥としては敵対関係に当たる老論の子息。一緒に暮らしてみれば、物静かであまり邪魔にはならない。一人は、小さな派閥、南人の子息。世慣れず、オロオロすることも多い頼りなげなこの青年をジェシンは
《成均館時代、キム・ユンシクを女人だと知った後位の話》成均館はとても広い。常に人がいるのは、儒生達が暮らしている清斎や講義が行われる講堂近辺で、少し外れると誰もいないような建物や庭がある。考え事をしていたソンジュンは、いつの間にか人のいないところを選んでいたようだ。立ち止まったところで空を見上げ、さわやかな青空をぼんやりと眺めた。彼女はどうして男の振りをしてここにいるのか。本人が素性を隠しているから、はっきりした理由は分らない。けれど、今までぽつぽ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。ソンジュンの予想は当たり、ユンシクと共に小科に二人は合格した。それもソンジュンは進士、生員どちらも壮元、ユンシクは進士も上位であったが生員にいたってはソンジュンに継ぐ次点だったものだから、茶店は大騒ぎだった。「ユニちゃん!どうしたよ、今日は一層可愛いねえ!」常連の親父が粥をかきこみながら笑うぐらい、ユニは光り輝くような喜びにあふれていた。「甥っ子がさ、小科に合格したんだよ。ユニがまあこの通り喜
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。あの夜はうだるような暑さと夕方に激しく降った雨の湿気とでいらだつような日だったという。けれどジェシンは・・・その時まだたったの五歳だったジェシンが覚えているのはそんなことではない。明け方に聞こえた小さな泣き声。部屋から顔をのぞかせると、成廊棟から聞こえる父の怒鳴り声。母の部屋の扉があけ放されていて、ジェシンは不安になった。暗い廊下を、ぽっかりと開いた内棟の扉に向かう。泣き声が父の大きな声の合間に聞こえる。そろそろと近
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による現代パラレル。ご注意ください。「分かった・・・そのことは帰ってから本人たちに直接聞く・・・何度もショックを受けるよりいいだろ・・・。」一発で済む、と大きなため息をついたジェシンを、顔を上げたソンジュンは黙って見つめた。ああ~、と行儀悪く天井を仰いで足をおっぴろげて、20数年も前のちょっとガラが悪いと皆に思われていた頃のような態度を数秒。懐かしい、とソンジュンが現実逃避しかけたとき、腹筋を使って
01.TooLove/トキメキ☆成均館スキャンダル(2010)02.YouAreSoBeautiful/女の香り(2011)03.愛が嫌いなんだよ/屋根部屋のプリンス(2012)04.愛は雪の花のように/優しい男(2012)05.愚かな想い/天命(2013)06.ILoveYou(愛しています)/奇皇后(2013)07.君を愛した時間に/Mr.Back(2014)08.君という時間が流れる/六龍が飛ぶ(2016)09.
たまにはびっぽ以外のことも…(気分転換の意味も含めて^^)韓国ドラマのリメイク作品、グッドドクター(フジテレビ系列)が初回11.5%の視聴率を得て好調なスタートを切ったようです。で、ずっと思ってたんですけど。山崎賢人さんってイ・テリくんに似てますよね?イ・テリくんとは……子役出身の韓国俳優で「太陽を抱く月」「成均館スキャンダル」などに出演していた人です。もともとイ・ミノという名前で活動していましたが、ミノの韓国語表記が「ミンホ」で、あの韓流スター、イ・ミンホ氏
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。ジェシンが送迎できなくなるわけは、ユニにはよく理解してもらえるだろう。何しろユンシクの姉だ。ユンシクすら、もう帰宅日には帰らないで勉強に時間を使うと言っているのだ。ジェシンは高い席次で合格すると宣言した。ユンシクより普段成績がいいからと言ってもそんなものすぐにひっくり返される。時間を勉強に費やすべきなのは同じなのだし、学問をすることへの理解の深いユニにはすぐに納得できることだ。だからといって、ユニが貸本屋詣で
第7章韓国ドラマ映画79.ソンギュングァン成均館スキャンダル❷私は元々テレビってあんまり好きで無くどちらかと言うと本を読んだり歌を聴くのが好きです。ラジオも「ながら聴き」をしやすいので好きでした。特に車の運転時には楽しいですね。若い頃からNHKの大河ドラマ以外殆ど観なかった私のような人間も珍しいでしょうか?いえ、最近の若者もテレビ離れが激しいと言いますから、少々通じる部分が有るかもです。しかし今やブログ執筆をする様になり、ヒマさえ有ればテレビをチェック
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。拍子抜けするほど、今まで通りの二人の姿がムン家にはあった。婚約は既に調い、ジェシンは最終の席次決定はまだとはいえ、官吏になることが決まっている。おめでたい事ばかりだ。殿試の結果発表が終れば親戚や小論の者たちが祝いを述べにやってくるのが分かっているが、今のところ平穏だった。ジェシンは多少自室を整理し、ユニはいつも通り屋敷内で暮らしている。今までより母のやっていた役割を代わりにやっているぐらいが変わったことで、屋敷の者た
<ドラマ六龍が飛ぶより>ワンポイントコラム<韓国朝鮮歴史のトリビア>181.泮村パンチョンと泮人パンインドラマ映画レビューで紹介した「オレンジマーマレード」や「成均館スキャンダル」、「六龍が飛ぶ」などは成均館を舞台に展開されるドラマです。成均館は中世ヨーロッパ同様、官軍でさえも自由に捕縛する事の出来ない治外法権が与えられたフリーゾーンでした。<ドラマ成均館スキャンダルより>その他にも様々な特権が付与されました。↓↓成均館についてはコチ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。秋が深まるころ、ジェシンは悩んでいた。ユニの月二回の貸本屋詣での付き添いについてだ。男装で、それもその着替えを人気のない朽ちかけた水車小屋で行うという危険な行動をしていたユニのために、ジェシンはずっと送迎をしてきた。ここ二回ほどは、ユニの母にあいさつをしたこともあり、きちんと家の前まで送り届けて安心して成均館に駆け戻るようになった。だが、ジェシンはやらねばならないことがある。学問だ。大科が年明けに