ブログ記事1,354件
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。スコアのレパートリーは、ジャズを含めたアメリカンポップスを中心に多岐にわたっていた。最近のアイドルの曲もある。勿論アレンジ済みだし、ダンスがメインのアイドルグループのものはなかったが。あのあたりの曲は、サビ以外がだいたいラップ調だしな、とジェシンも頷きながらスコアを確認し続け、ジェシンが知らないような古い題名のトロット曲も意外に多いことに感心していた。アレンジってすげえな!と感心しているとスマホが震えた。
いやーーー、いいドラマでしたー!ネタバレありますので、是非視聴してから下にお進みください。まず、なんといっても宋威龍(ソン・ウェイロン)さんがカッコいい!以前見た『トキメキ☆雲上学堂スキャンダル~漂亮書生~』の古装も良かったけど、『本家も見てないのに!』「トキメキ☆成均館スキャンダル」の中国リメイク版『トキメキ☆雲上学堂スキャンダル~漂亮書生~』見終わりました!あれだけ話題になってた「成均館」の方を見れてない…ameblo.jp現代の格好も見たかったのよね~。そしたら、私の大好
㊟成均館スキャンダルの登場人物による現代パラレル。ご注意ください。「・・・ヨリム先輩?!」ソンジュンの肩を叩いたのはヨンハだった。講義が始まる前の時間だからそこそこ早いのに、一目で分かる高級なスーツを着こなして、涼しげに笑っている。「いやいや、後ろ姿ですぐ分かったよ、カラン!お前はホントに腹立つぐらいかっこいいな?!」いや~、思わず惚れそうになったよ、と相変わらずの軽口を叩くヨンハに、ソンジュンはうっかり彼が社会人だということを忘れそうになる。隣で目をぱ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。はっきり言って、ソンジュンとユニでは、圧倒的にユニの方が大人になっていた。勿論年齢や体の成長のことではない。成犬として、繁殖という体の経験を積み、そのために交尾をするという行為を行ってきた雌として、雄のソンジュンより気持ちにも体にも余裕があるということだ。勿論ヒートしているから興奮状態ではある。けれどこれから自分の身に起こること、雄が雌の自分にすることをよく理解しているため、もう怯えることはなかった。いつも落
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。呪い、成均館に居つく儒生の亡霊が呪った、という噂が走った。博士たちは、何を馬鹿なことを、と取り付く島もないが、儒生たちは半分は真剣に、半分は面白がって噂した。当事者となった三人の儒生とユニは、じろじろと見られる羽目になったが、ユニがいつも忙しそうに講義に臨み、課題のために書物をもって歩き、筆写の仕事で家族の生活のための金を稼ぐ暮らしの中に、呪いなどという行為をする暇がないことなどまるわかりだった。大体呪いの知識だって
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。まだ年若い、そう、ユニよりも三年も四年もそれ以上幼い少年儒生に、気軽に若い娘に声をかける勇気などない。学堂で孔子の教えに浸かる生活の中に、男女の立場の違いは最初に教えられるようなものだ。将来の士太夫として、礼儀正しく、と育てられることの多い少年たちは、茶と菓子を頼み、その注文をユニが取りに来ると頬を染めてユニを盗み見、叔母が来るとあからさまにほっとし、そしてがっかりするのがおかしくて、そして心配になった。こんな少年に
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。余計なことをする者は案外早く現れていて、筆写の仕事の受け渡しに来ていたユンシクが相手に絡まれた。まるで旧知の者のように近づいてきて、腕をつかみ路地に連れ込み、キム家から婚約を辞退するべきだと説くのだ。喧嘩腰でないのがかえって恐ろしいとはのちのユンシクの言だが、荒立てない声音の分、要所要所にキム家に対する蔑みと嫌みが混じり、ユンシクは驚きに身を竦ませていてもおびえた様子を見せることさえ悔しい時間だったという。
ユニが王様に捕らわれたあと、王様の英断で遷都問題が白紙になり、ユニも成均館に戻り学問を続けることを許された日からのお話。★★★イ・ソンジュン、ムン・ジェシン、ク・ヨンハの3人は、チョン博士に薬房へ呼び出された。ユニの解放がひそかに知らされた直後で、半ば放心状態で中二房に座り込んでいた三人は、はじかれたように立ち上がり、足早に薬房へと向かった。バン
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。そこそこ遅い時間なのに、繁華街はまだ雑踏と言っていいほどの人が行きかってる。少し前までは、自分も酒に酔って歩いていた道だった。今日も少し酔ってはいる。だが、気持ちいい酒だった。久しぶりに、長く通ったテコンドー道場の先輩たちと飲んだのだ。道場に再び顔を出すようになったのは、大学も二回生になってからだろうか。少しばかり自分の行く先に迷って自堕落にしていたジェシンを、ブランクなぞなかったかのように自然に受け入れ、な
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。ユンシクの学業の進み具合を聞き、独学のわりにはしっかりと年齢並みのものに取り組んでいると知ったソンジュンは、これから読むべき本を少しばかり教えたところ、ユンシクはとても喜んだ。姉ユニの、父が弟子に教えていた記憶通りに学びを続けてきたものの、今姉は傍に居ない。いきなり指導者を失ったユンシクは、これからどうしようかと父の遺した本の山を整理しながら考えていたところだったのだという。ソンジュンの教えた本は父の蔵書の中にその題
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。東斎の門を出て、取り囲む低い塀沿いにゆっくりと歩く。砂利の部分もあるし、草取りが間に合わず、少し伸びた青々とした場所もある。頓着なく塀沿いに行くと、通路として整備されている敷地内の小道を行くよりも思ったより近く、霊廟と呼ばれる建物に行きつく。そこは成均館に貢献した王宮の関係者や博士の魂が祀られているのだ。勿論お骨があり墓になっているわけではない。名や階級が祀られ、生前の功績が認められたものが供えられている。めったに入
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「姉上様はとても働き者だね・・・。」ソンジュンはユニの弟ユンシクが、ユニの知らない筆写の仕事のやり取りの日に貸本屋の近くで待った。彼は遠くまで帰らねばならないから、どこかでゆっくり座って、などという時間はない。だから落ち合ってすぐ、ユンシクと足並みをそろえて、都から続く街道の入り口まで歩きながら話をした。最初はユニの話をするつもりはなかった。ユニによく似たこの少年に、人嫌いのソンジュンが興味をもったの
おはようございます。鑑賞休止の際は、オススメドラマを教えて下さりありがとうございましたオススメして貰う直前に、韓国時代劇ドラマを見始めていたので、まずは手をつけたドラマから鑑賞し終えました~♪今回は完走できたことに安堵です(笑)そのドラマとは…ちょうど休止した「キム秘書はいったい、なぜ?」に出演してたパク・ミニョンさんがヒロインの「トキメキ☆成均館スキャンダル」最初は「花ざかりの君たちへ」のようなラブコメ全開かなと思ってたけど、政治に身分問題にミステリーにと色々絡み合ってて面白かっ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。ユニは少し疲れていたのかもしれない。熱は数日続いた。それも高熱が。チョン博士が診察したところで、腹具合も悪くなく、発疹があるわけでもないので、流行りの病ではなく、単に体力を落として体調を崩したのだろう、とジェシン達は聞かされた。熱が下がらないので夜間の見守りが必要だから、まだ部屋には戻せない。そう言われて、薬房の奥の板間にちんまりと寝かされているユニを遠くから眺めて帰るだけしか、三人にはできなかった。ユニは、
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。考えた。成均館にいることを許されている、それは個人の力でできる可能性は少ない。考えないようにしていたが、そういう事だ、と納得させられるしかなかった、あの茶碗を見たから。落第者を淡々と出す博士たちのことを考えたって分かるはずだ。あの人は、成均館に守られている。守って彼をここで生きさせるよう、誰かが決めて実行した。それができる人など数えるほどしかいない。「名前も知らないんだった・・・。」薬を胸に抱
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。おら、馬は押さえとくから先に降りろ、怖いよう、滑り落ちりゃなんてことねえ、サヨンの鬼~~。小道の真ん中で呆然と馬を見上げるユニの前で、ごちゃごちゃと言い合いをした挙句、結局ジェシンが先に馬から降り、ユンシクの腰帯をつかんで結構乱暴に引きずり下ろした。まだ興奮がおさまらない馬の鼻面を優しくたたき、その間に手綱をユンシクに渡して垣根に結び付けさせ、そしてようやくジェシンはユニの正面に立った。官服を着たとき
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。ユンシクは数日の休暇をほとんど寝て過ごしていた。長い期間寝食を忘れるほど学問漬けの日々だったのだ。丈夫になったとはいえ、やはり半年ほど前に比べればやつれていた。それでも熱を出さなくなっただけでも大したもの、健康は本物なのだと家族三人で実感し、これから始まる官吏としての生活に備えて体力を回復させることに費やした。それでも一度は都へ行き、ユニがした筆写の仕事を納め、新たな仕事を引き受けてきた。官吏になったからと言
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。その建物は、おそらく清斎の部屋が足らなくなった時があって作られたものなのだと言われている。あくまで臨時のものだから、オンドルも通っていないし、狭い部屋が二部屋あるだけの小さなものだ。いずれ取り壊すからと東斎を取り囲む低い塀の際に建てられたが、案外しっかりした者だったので、その後、大科に向けて一人の時間が欲しい儒生などの勉強部屋のように使われた時期があった。その時に、この部屋を使った儒生が死んだのだという。学問に狂った
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。講義ばかりで同じ毎日を送っている儒生たちにとって、『呪い』『呪い返し』などいい娯楽のようなものだ。自分には関係ないと思っているからだ。別にキム・ユンシクが高熱で苦しんでいようと、たいして心配などしない。皆若い。自分と同じ年のものが病で亡くなるなど、あまり身近にあるものではないから、どこかの遠い話のようなものなのだ。それは、キム・ユンシクを目の敵にしているハ・インスにとってもおなじだったようで、面白いことになっ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。鐘は今夜も鳴る。誰の耳にも、同じように聞こえるはずだ、鐘は一つしかないのだから。けれど、とジェシンは床の中で温かなユニの体を抱きしめながら聞く。あんなに何の感動もなく聞いていたただの時を知らせるだけの音が、今、こんなにも美しく聴こえるものなのか、と思いながら。婚儀を挙げてから時は経ち、間もなくジェシンは王様から指名された仲間たちと共に清に留学する。王様に期待されている若き才能の一人として誉れある指名だ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。そんなキム家の様子をムン家が知らないわけはなかった。求婚書をキム家に遣わせる日は、それこそ初登庁前の休暇中の一日に良き日があったために急遽決まった。その日のために、前もって連絡したのだ。祝いの行事には体調を整えるためという理由ですべて出ないユンシクだが、何の用事ができて外出するかもしれないし、やはりキム家の娘を貰うための手続きなのだから、ユニたちの母だけでなく一応若い当主のユンシクがいなければ様にならない。そ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。もう一晩こちらでお世話になって、熱が上がらなかったら部屋に戻してもらえるんだよ、と明るく報告するユニに、昨晩の幽鬼の陰はなかった。幽鬼が上から覆いかぶさっていたのだ。生気を吸い取られているんじゃないか、と震えるヨンハに、バカなことを言うな、と突き放したジェシンだったが、それでも不安は大いに残っていた。あの後、洗い物をして戻ってきたジュンボクに見つかり、少しだけですよ、と中に入れてもらって、眠るユニの息は健やか
㊟成均館スキャンダルの登場人物による現代パラレル。ご注意ください。自分の頭越しに繰り広げられる、ジェシンとヨンハの攻防に、ユニはきょろきょろとしたあげくにクスクスと笑い出した。「ふふ、とても仲良しなんですね・・・。」どこがだよ、とジェシンはぶーたれ、ヨンハはそうだろうそうだろう、と笑みを浮かべた。殴られた頭をさすってはいるが。仲良しですよ、と続けて言ったユニが、それでも、とまたジェシンの方を振り返って、少しばかり不機嫌そうなジェシンと向き合う。「でも、ヨ
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「俺の父親は案外抜け目ない人で、俺の交友関係などはとっくの昔に調べてある。だからシクの状況も知っていた。」ジェシンの穏やかな、低い声が流れてくる。ユニは長衣の中でただ聞いていた。意外にも家の大小に関して何も言われなかったこと、ジェシンに対して注文は付いたが、それだけだったこと。「母は・・・ユニ殿のことをほめておられた。」「ほめる・・・?」お会いしたこともないのに、と首をかしげる
㊟100万hit記念リクエスト成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。当然、王様はユニが女人だと知っているから、この噂がまるっきりの作り話だと分っている。けれど、根本の『女』ということを言えはしないのだから結局ユニが自分自身で潔白を証明するしかない。助けてサヨン。そう思っても見たが、これは自分で乗り切らなければ、とユニは覚悟を決めるしかなかった。アメンオサは、親族すら行き先を知らされない隠密の任務。危険も伴う。心
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。臭い?なんて思ったことねえぞ?儒生たちの戯れる声の中にあった言葉を聞きとがめて、ジェシンは首を傾げた。大音声で騒いでいるのは、万年儒生のアン・ドヒャンだ。「ったくよう!暑くて暑くて死にそうだってのに、部屋に帰って扉を開けたら、むわむわと汗臭いにおいが鼻についてよう!」「お前の匂いなんじゃねえの?」「いや、俺は臭くねえ!」汗もかかねえ、と叫ぶドヒャンの顔は、言っていることとはま反
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「・・・何を泣く・・・泣くことなんか何にもねえだろ。」拗ねたようにジェシンが言う。わかっている、わかっています、でもね、ジェシン様。「・・・うれしい時も涙は出ます・・・。」ユニはそう言い返した。すると、そうか、とまた頬を掻くのだから、この目の前の大男は。ジェシンがそばに来て寄り添って、ユニは気づいた。酒の香りがすることに。そう言えば、放榜礼の後には祝いの宴が催されるとユンシクから聞いて
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。まあ、なんだ。よろしく頼む。とそっぽを向きながら言う男をユニは見上げた。静かな小道、見えるのはなだらかな丘と周辺の畑にちらほら見える人影。日差しが暖かくなり、冬に凍った地面に植えていたものをすべて取り去って、春夏の作物を植える時期が来たと、先日祝いに来てくれた村長が言っていたのをユニは思い出した。ユニはここの所家の外にほとんど出なかった。早朝に、その日一日使う水を汲みに出るぐらいで。洗濯したものを
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。体が温まるのは本当で、ユニはその生薬を頂いた晩は布団にもぐるなりぐっすりと眠れた。睡眠時間はいつもより短くなっているはずなのに、いつもより調子よく目が覚めるほどぐっすりと。しかしある日、その生薬の味が濃い日があった。そして茶碗の香りを嗅いで口を付けるのをためらっているユニに、男は申し訳なさそうにほほ笑んだ。「すまないね、少し配合を変えられたのだよ。体を毒するものではないけれど味は変わるからね。一口試し
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。こちらこそよろしくお願いします。そう答えたユニ。ジェシンはぐい、とつないだ手を引っ張った。引っ張って小道を歩く。今日はムン家から遣いが来ると先に都合を問い合わせてくれていたから、ユニは外出着をちゃんとちゃんときていた着ていた。ユニが来客の前に出るわけではないのだが、そこはきちんとしておかなければ、と母にしつけられたことの賜物だろう。けれど、それでよかったのだ。ムン家の遣いと一緒に、ジェシンも一緒に訪れ