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担当の倉庫は車で30分程度の郊外にある。午後8時、私はいつものように仕事を開始した。東京ドームが何個も入る巨大なスペースだ。夜が深まるにつれ、周辺から聞こえる喧騒も小さくなり、不気味な静寂がやってくる。妙な侵入者がいないか、私は一人でそこを巡回する。はずだった。だが、その日はどうも様子が違った。深夜まで倉庫に社員が多数残っているのだ。「すみません、連絡遅れちゃって」会社の総務部長が私のもとにやってきたのは、午後11時を過ぎた頃だった。
後ろの線に合わせてサイドも切られるあごの位置の長さまで切られてしまった・・・もう肩にはつかない長めってうそじゃん。すごい短いじゃん。千夏は泣きそうになるしかし、実はおばちゃん美容師はこれでも長めにしてくれていたのだ「お嬢ちゃんのお母さんがさっぱり短めっていうから耳たぶが出るくらいの長さにしようかなと思ったけど、お嬢ちゃんは長めがいいんだよね。でもせっかく来てくれたんだし、ちょっとは切らないとね。あごラインくらいがいいでしょ」千夏があの時に言わなかったらあごラ
ダイニングルームでの4人の行為はしばらく続いた。膝の上に座らせた妻と濃厚なキスを交わした橋口。そんな上司に刺激された男二人がテーブルの下に潜り込み、妻の脚をいろんな方法でいじめた。許されない欲情に支配された男たちの指先、そして口。「奥さん、3人にされたことなんかないでしょう」「当たり前です・・・・、皆さんだけですよ、こんな風にいじめるのは・・・・」テーブルの下にいる宮野とそんな会話を交わす妻。さすがにカメラでも捉えられないか・・・・・何台ものカメラ
どこまでも広がる青空、そして大草原。その中心を突っ切るように進んでいく2台の車を、アフリカの太陽が歓迎している。「ボス、これをどうぞ」運転席にいるジムが、双眼鏡を私に渡す。「そうだな、これが必要だな」「ええ」私にとって、初めてのサファリツアーだ。野生の王国ともいえるこのサバンナには、数多くの動物が生活していると聞く。上下に揺れながら草原を飛ばしていく車の座席で、私は双眼鏡を構えた。私の目的は、しかし、動物たちを探すことではない。ポケット
一人で行くと言い張った疾風に、同行を強く主張したのは吉蔵だった。「じい、来るな。俺が一人で決着をつけてくる」覚悟を決めたかのような物言いだからこそ、一人で行かせるわけにはいかなかった。本土から逃げてきたとは言え、隆景は本家の殿の弟なのである。いつの日か、兄にとって代わることを狙っているとも言われている隆景。そんな男の前で、怒り狂う若者、疾風が何かをしてしまっては、取り返しのつかないことになるだろう。「駄目じゃ。わしも一緒に行く」「じい。俺は桔梗を取り戻す
「佐和子・・・・」椅子に座ったまま、妻は橋口に唇を吸われていた。ワンピースが僅かに乱れ、剥き出しになった妻の肩にブラの紐が覗き見える。「奥さん、いい躰してますね」宮野の手が、ワンピースの上から妻の胸の膨らみを確かめるように動いている。「いやんっ・・・・」巧みにいじめてくる彼の指先に、妻が瞳を閉じたままうっとりとした声を漏らした。北原とも手を握り合いながら、橋口との口づけを次第に激しいものにしていく妻。「奥様、随分大胆ですね」私の後ろに立った林
夫が見つめていることに気づくことなく、妻は別の男の指先で頂点にまで導かれた。ハアハアハア・・・・後方にいる隆景に身を委ね、桔梗は全身を心地良さで震わせている。「桔梗、今度はわしの番じゃ」布団の上に人妻を仰向けに組み伏せ、男は己の欲情を見せつけた。「なりませぬ・・・・」僅かに覚醒した桔梗が、艶めいた声で抗おうとする。しかし、そんな人妻の態度は、男を刺激するだけだった。「もうこんなになっているではないか」彼女の秘密を見つめ、隆景はそれをそこにあて
「見ないでください、そんないやらしい目つきで」下ろした手をすぐに胸元に戻し、妻は彼らにきつい視線を注いだ。「奥さん、そんなエッチな下着をいつもつけてるんですか」北原の質問から逃げるように、妻は下着姿のまま、再び椅子に座った。「もっと飲んでください、皆さん」羞恥を隠し、妻が3人のグラスに順にワインを注いでいく。妻には橋口が注ぎ、4人が再びグラスを鳴らす。「ねえ、奥さん、質問に答えてくださいよ」「この下着ですか?」「そう」「これは・・・・、
なんか理由をつけて帰ろうかな・・・。そうだ、おなか痛いって言ってうそつくとか・・・。千夏は頭ではいろいろ考えるが、なかなか行動に移せないおばちゃん美容師はカットの準備をすすめている千夏は立ち上がろうとするが、なかなか腰があがらない急に帰ったら変って思われるよね・・でも帰りたい・・帰ります。この一言がなかなか言えない千夏は家族や友達以外には極度の人見知りなので、人に何かを言うのが苦手だったのだ水が入ったスプレーで髪を濡らされ、くしで髪をとかされる切られちゃう・・帰れない
「桔梗!」丘の上から駆け降りてきた疾風は、こちらに向かって一心に走ってきた妻の異変を知った。「邪魔よ!」自分に飛びかかってきた武士に、桔梗は思わずそう叫んだ。その時だった。「ううっ・・・・」桔梗を隠すように抱きついたまま、男が動きを止め、鈍いうめき声をあげている。優しげに寄せてくる波の音、そして遠くから聞こえる海鳥の声だけが浜にある。南国の太陽の下、浜の中央で武士に抱きつかれたままの格好で、桔梗は身動きできない。「放せ・・・・」このまま
半年が過ぎ去った。隆景との会談の後、しばらくの間、疾風は家にひっそりとこもり続けた。「じい、大丈夫かな、疾風は」弥太郎は、かつて桔梗と疾風が一緒に住んでいた家を何度も覗き込んでは、吉蔵に声をかけた。「今はそっとしておくんじゃ」「じい・・・・」「どうすることもできぬ。あいつが自分で乗り越えていくしかないんじゃよ、これは」「そんな厳しいこと言わなくても」弥太郎の言葉に、吉蔵は自分に言い聞かせるように強い口調で言ったものだ。「受け入れるしか
自宅で酒を飲むことは、私には随分と珍しいことだった。しかも酒の席でもあまり口にはしないウイスキーのボトルが、目の前のテーブルに置いてある。深夜のリビングルーム。何も知らない妻は、既に寝室で熟睡している。「・・・・」確かな緊張を抱えながら、私は氷が入ったグラスに黄金色のアルコールをゆっくりと注いだ。「どうだった、変わったことはなかったかい?」「あっという間の1週間だったわ、あなた」昨日、隣国への出張から戻った私に、妻は以前と変わらぬ様子で笑顔を見せた
「いやらしい女じゃ、そなたは」満足げにささやきながら、隆景は桔梗の口を存分に吸った。妻の寝着を完全に剥ぎ取り、背後から抱え込む。接吻を与えながら、男の両手が妻の上半身、そして腰のあたりを這い回っていく。「あっ・・・・、やっ・・・・」透き通るような白い肌の人妻が、夫とは別の男の腕の中で、少しずつ感じ始めている。「桔梗、ここはどうなっておる」彼の腕が、閉ざされた妻の美脚の隙間に入り込んでいく。「殿、そこはいけませぬ・・・・」「今更何を言う。ここは
「帰国する前に妻が少し中川さんに伝えておきたいことがあるみたいで」小声で話す林君の後ろで、奥様が私に向かって小さく頭を下げた。おとなしそうだが、それでいてどこか鋭い目つきを持った美しい女性だった。私の妻は身長165センチだ。林君の奥様もまた、同じように長身で細身のスタイルをしている。30代前半、年齢もまた私の妻と同じくらいかもしれない。「いいよ、実は僕のほうも少し聞いておきたいことが」依然として盛り上がっているテーブルのほうをちらっと見た後、私は林君に答
もう三年になろうか。夫である俺と一人息子を残したまま、妻はある男に突然連れ去られた。俺とは身分の違う、高貴な階層にいる武士、その棟梁の男に。そんな風に、疾風はゆっくりと話し始めた。幼馴染だった妻、桔梗をいかに愛していたのか。息子、佐助と暮らす貧しくも平穏な日々が、何の予告もなく、どんな風に壊されてしまったのか。封印していた苦々しい過去を紐解くその作業は、疾風にとって簡単なものではなかった。「連れ去られてから一度も妻と再会していないのか、と聞いておるぞ」
林の中に消えたカートは、姿を現そうとしない。「中川さん、次のホールに行きましょう」漆黒の肌を持った現地職員たちが、ドライバーを握りしめて私に英語で声をかける。彼らの言葉を聞き流し、私は双眼鏡をただ覗き込んだ。おかしい。ボールが見つからないとしても、あまりに時間がかかりすぎだ。「行きましょうよ、早く」「先に行っててくれ。ちょっとカートを借りるぜ」困惑する現地スタッフたちをその場に残し、私はカートの運転席に乗り込んだ。妻が3人に連れ込まれた林に向
「よく来てくれたね。さあ、今日は中川君そして奥様の歓迎会だよ」到着した翌日、会社の先輩駐在員が早速ささやかな歓迎会を催してくれた。この国の首都から車で8時間。一応、第二の都市なのだが、生活環境はすこぶる悪い。そんな街に唯一ある欧米系チェーンのホテル、そして唯一ある中華レストラン。夕食会はそこで開催された。年間を通じて、日中は30度を超える日が続く。半袖の解禁シャツのラフな装いの先輩社員は、計3名。40代から50代、全員が単身赴任で、既に駐在3年目に
6いつもなら、チャイムと同時くらいに教室を飛び出してバイト先へ向かう。だけど、今日はどうしても涼に会ってから帰りたかった。自分の荷物を鞄に纏めて…教室を出たんだ。廊下は蒸し暑くて…俺は額に少し汗をかいていた。涼の教室を覗いたら、もう誰も残ってなかった。涼…帰っちゃったのかな…俺は辺りをキョロキョロしながら、少し続く廊下を歩いた。その時だ。ガタンと何かが倒れるような音が聞こえて、俺はゆっくり足を奥の普段使われていない資料室に向けた。上靴のおかげで自分の足音さえしないまま、物音のした教