ブログ記事2,910件
翔side拭いきれなかった涙を頬に残しゆっくりと顔をあげた「…ごめん…なさい…」「ん?なんで謝るの?」「…だって…」「冷たい飲み物持ってくるから…な?」気持ちが落ちくように…潤の好きな飲み物を持って来ようとベットを降りると呼び止められた「しょうく…」「なに?」「ぼくもいく…一人は淋しもん…」「いいよ…ほら…手」「へへっ…うんっ」泣いていたことが嘘みたいにいつもと変わらないあどけない笑顔が戻ったよかった…手を繋ぐ…傍に
翔sideこの場所が…それを知っているのは俺とマネージャーと騒ぎを聞きつけ対応してくれたほんの数人のスタッフだけ何があったのか知っているけどここだとは知らないはずの雅紀が「にのね新しいゲーム買ったんだって」と潤ににこやかに話しかけてくれ並んで歩く雅紀を少し見上げ楽しそうに目を細めて笑っている少し後ろを歩いている俺だけその楽しそうな世界から取り残されていたこの角を曲がると…嫌でも思い出してしまうあの記憶に囚われ苦しくなっただめだ
翔side「じゅん…」何度名前を呼んだのだろうか唇で触れているだけなのに身体が熱くそして…「っ…しょうく…なんか…」「じゅんに触れたらこうなるの…な?じゅんと一緒…」触れる太ももに俺の想いが当たったのかびくっと身体を揺らして俺を見つめた「こんな身体になるの…変じゃない…の?」「変じゃない…じゅんが俺の事を愛してるの証だよ?」「証…ぼく…だって…しょうくんの…こと大好き…だもん…」「嬉しいな…俺も…一緒…だよ…じゅんのことが大好きだよ
翔side「こっちに…頭倒して?」俺の膝に頭を乗せ横たわらせると大きな瞳が俺を見上げた「ん?寝づらい?」「ううん…」「少しだけ…目閉じて寝ていいよ…まだ時間はあるから」「…うん…」素直に目を閉じる潤の頭を撫でると俺の方が落ち着いていく何が潤の記憶の扉を抉じ開けようとしたのか…それは潤にしかわからない事で今は話を聞くより気持ちが落ちくように…とそうすれば今の頭の痛みは取れるはずだから痛みに寄り添いたい気持ちが柔らかい髪を通して伝わ
潤side「えぇ良いなぁ…あっこれもらっていい?」「あ…おいっ」しょうくんはいつも二切れの卵焼きを一つは一番初めにもう一つは一番最後に食べる癖があるその一つ残していた卵焼きは長い指でつままれあっという間に相葉先輩の口の中へ消えていった「うまぁ…潤ちゃん作ったんだよね?」「ふふっうん」「俺の卵焼き…」これ以上下がらないだろう眉毛が可愛いくて笑いたくなるのを必死に堪えた「最後に取っておいた卵焼き…なのに」そんなに楽しみにしてくれてるなんて嬉
翔side目が覚めて一番に手にした枕元に置いてあるスマホ日曜だけどいつもと変わらない時間にいつもと同じ音で目を覚ますコンビニで買っておいたパンを食べインスタントコーヒーを飲むそれもいつもと変わらない朝テレビをなんとなく見て頭がはっきりしてきたころカバンからノートを取り出し課題に取り掛かったテーブルに置いたままのスマホを時計代わりにちらっと見ては少し集中してだけどスマホが震えるたびに慌てて確認するけど待っているメールでは無くて
翔side大きな歓声の中で二日目も無事に終わった「「お疲れさまでした」」終わった事への安堵感はスタッフもでそれぞれ汗を滲ませながら笑顔でハイタッチ交わしながら楽屋へと帰ってきたシャワーで汗を流し戻ってくると三人は帰った後だった急に静かになった部屋で息を吐くと緊張感から解き放たれた気持ちと入れ替わる様に『終わったら…聞いて欲しい事がある』潤の言葉が心を占めていく考えないようにはしていたが忘れたことはなかったから…サプライズで読み上げた手
潤side温もりが消え目を開けると視線が重なり「「ふふっ」」笑い声も重なった「すごく綺麗だった…」「へ?」「目を閉じて…キスされてるじゅんが」「は…へ?」「ふははっすげぇ真っ赤になってるし」「や…だってしょうくんがそんな事言うからじゃん…てか暗くて見えないでしょ?」初めてキスした時はオレンジ色に染められていたのに今は薄暗くて楽しそうに笑っているしょうくんの顔だってもっとじっと目を凝らさないとみえないのに…はぁ…も…ぉしょうくんっ
翔side「おれ…」「あっごめんね?変なこと言って聞いてほしかっただけだから」俺だもだよ…って言う前に潤はベンチから立ち上がって背中を見せた「目が覚めたときしょうくんがいてくれてすごく嬉しかった…」「えっ?」呟いた声が小さくて聞き返すと「海につれていってくれて…ぎゅってしてくれて…嬉しかった」大きな目を潤ませながら振り返った「潤…」「…お願い…嫌いにならないで…」瞬きした瞬間…水面ギリギリだった涙が頬を濡らした「好きだよ…俺も潤の事すき…」「違うもんっ」
潤side「しょうくん?」じっと俺を見るその表情はいつもと違って見えた泣いていたのバレないか心配だったけどいつも通りの俺を見て欲しくて視線を逸らすことなく見つめ合って数秒しょうくんは変わらず何も言わない「相葉さん…帰ろっか」「あ…うん…それ言いに来たんだった」止まった空気が動いたのはにのと相葉先輩の声で「じゃ…ね潤ちゃん…翔ちゃん」「…あ…あぁ」ふたりの背中を見送ったあとさっきまでにのが座っていた席に座った「どうした
潤side「帰んの?」「あ…にの…うん帰るよ?」講義が終わりがやがやと賑やかな声がする中まさに帰ろうとする時だった「コーヒー…おごってよ」「ふふっなんでだよ」「久しぶりに話したいなぁ…って」「あぁ…うん…」外はまだ雨が降っている雨がしのげて話が出来るところ…学食のホールのしょうくんと座った同じ席に座ったここに来る前に自販機で買ったコーヒーの缶を手渡して自分もプルタブを開けても話がしたいって言ったのはにのなのに何も言わない「
翔side何もない日がどれだけ幸せな事なのだろうか「…まだ眠いの…に」何度か体を揺すってやっと目を開けた潤の手を引いて歩いてリビングへと戻る最中まだまだ眠そうな潤は目を擦っている「ふははっ…ちゃんと目開けて歩かないと…」「いったぁ…」「あぁ…もう…だから言ったろ?」そう言った直ぐにテーブルの角に足の指をぶつけ蹲るとうっすらと涙を浮かべて俺を見上げた「しょうく…」「ん?撫でてやろうか?」「う…ん…撫でて?」「仕方ねぇな…ほら痛
翔side『っ…』誰も…俺しか触れたことがない秘めた場所に指を滑らせる全てを曝け出しそして全てを俺に預けて目を閉じている「じゅん…」「んぁ…」ぎゅと閉じた瞳と連動してるみたいにそこも固く閉ざされ指一本も入らない…だよな…キスするだけでも恥ずかしがるもんな…「じゅん…」緊張を解こうと何度目かの名前を呼んでその大きな瞳を隠している瞼にキスをしたぴくりと反応するけれどまだ頑なに閉ざされている「じゅん…」
翔side「しょうく…ん」「ん?」薄明りの中見上げる瞳はキラキラと輝いている迎えに来たじゅんがいつからそこにいたのか会話を聞いていたのか俺たちの間でにこにこと笑っているじゅんに聞くことが出来ず楽屋へと戻ってもすぐににのの傍に駆け寄って二人でゲーム機を覗き込んで笑っていた『ほらね?すぐに戻ってくるって言ったのに』『だって…迎えに行きたかったんだもん』『ゲーム先に進んじゃいましたよ?』『あっ…もうっ待ってて?って言ったのに』ぷっくっ
潤sideあれはいつのことだっけ…一人過去へと思いを馳せてみたけどそれはすぐに現実へと引き戻された何度も角度を変え差し出され自らも絡め甘さを感じる液を飲み込みながら交わすキスに頭の中が痺れてくるしばらく軽いキスしかしてこなかったからそれだけで自身が熱くなり密着している翔くんにも伝わってると思うと恥ずかしくて身体を捩ると同じように太腿に当たった翔くん自身も熱くなっているのが伝わってあっと息を飲むと音を立てて離れ荒くなった二人
潤side「ありがと…」「ありがとうじゃなくて」「このままでいたいと思っているよ?」「どうして?なんで?」「ん…?楽しいから…今」「映画の話も…見たテレビの話も…しょうくんとの会話すげぇ楽しい」「あと…しょうくん卵焼き好きなんだよ?…あと生姜焼きも好きかもきんぴらも…って作ったの全部美味しいって食べてくれて…さ…」数えられるほどそれも短い時間でも確実に前よりもしょうくんと過ごす時間が増えそれを今まで誰にも言えなくてだからこうして話が出来る
潤side笑った顔美味しそうに食べる顔低い声優しい眼差し全部思い浮かべれば全部が好きでこれ以上好きになってはいけないとそう思っているのにどうしてもこの気持ちだけは無くならなくて一緒にいれる時間は楽しいのに一人になると少しだけ苦しくなった「はあぁ…ごめ…ふふっなんか溢れちゃった」涙も止まる頃見えてきた自分の思いこのままでいいだから…お願いもう少しだけ…しょうくんの傍にいたい誰にも言えぬ思いを話せたことで心はど
翔side静かな時間の中で何かを考えていたはずなのに気がつくと何も考えずただ…潤の髪を撫でていたんだとふと見た時計が教えてくれていた「じゅん?…」「ふふっ寝てるし…」「じゅん?起きて?」「ううん…しょうく…」胸元を優しくたたくとゆっくりと目を開け目が合うとはにかんだ笑顔で俺の名前を呼んだ「頭は?痛くない?」「うんっ痛くないよ?」「お腹空いてない?」「う~ん…少し空いた気もする…」太ももに感じていた重みが軽くなり「あ…ほらゆっ
翔side「…よし…終わった…あっ」いつの間にか「じゅん…」部屋に射し込む日差しの中で猫のように丸まって寝ていた起こすために近づいたのに「…じゅん…風邪ひくぞ?」何故か起こさないようにと静かに話しかけてしまうそれはその寝顔が穏やかでもう少しだけ見ていたいと思ったからこうして体温を感じるほど近くにいたいと「…いっぱい洗ってくれたんだな…」ベランダで色違いの毛布が仲良く揺れているこれを見た時お前は…何を思っただろうか「…ん
翔side「わぁ…海だぁ」そう声を上げ俺越しに外を眺めた『海が見たい』『海?』『うんっ夏に連れて行ってくれたあの海…』『…車から降りれないかもしれないぞ?』空は少し曇っていて車内もエアコンをつけないと寒いこう見えても体が強くないじゅんだから風邪ひかせたくないし…でも…じゅんが見たい景色を一緒に見たかったのは俺の方で『…だめ?』上目使いでお願いされたらダメ…なんて言いうわけないそう…同じ景色を見たかったんだ限られた時間
翔side意識が浮上するとカーテン越しに柔らかい光が差し込み朝が来たんだと知らせてくれた「…いつの間にか寝てたんだな」隣を見るとあどけない顔して潤が気持ちよさそうに目を閉じていた「ふふっ可愛いな…」俺の指先をぎゅっと握りしめて丸くなって寝入っている姿に頬が緩むのと同時に懐かしさを感じていた目が覚めて…ここに俺がいた事知ったら潤はどんな反応をするのだろう『うわぁしょうくん??』と目を大きくして驚くのか…『…おはよ…しょうくん』と恥ずかし
翔side今の潤に会ったら抱きしめてなんて言おうか気がつかなくてごめん…ずっと愛してる…この二つの言葉しか浮かんでこない「記憶が戻ってもここにいていいよね?」「もちろん…じゅんがいるべき場所はここだから…いい?忘れないで?」今抱えている不安…今すぐ取り除いてあげたいうんと頷きながら見せるきらきらと煌めく瞳に伝わったのか俺を真っすぐに見つめ細笑んだそう…この純粋な綺麗な瞳をあの日から出逢った時からずっと…大切にしたいと生きてき
翔side潤の涙に少しの迷いが生まれそんな自分に戸惑った冷たいミネラルウォーターと一緒に迷いを喉に流し込み飲み込んで潤が戻ってくるのを待った…遅いな…いつもなら顔の周りの髪を濡らして『しょうくんっ顔洗ってきたっ』とにこにこと戻ってくるはずの時間が経っているのに…「じゅん?」浴室を覗くと蹲る潤を見つけ「おいっじゅんっどうした?」「しょうくん…」焦りに大きな声を上げてしまうとゆっくりと顔を上げ俺を見つけ手を伸ばして俺を求めてくれ
翔sideひくひっくと肩を揺らしながら透明な瞳に真っすぐ見つめられその顔も愛しくて両手を包み込むと伝わる温かい体温それさえ愛しい…「しょうくんは…どうしてこんなぼくを好きでいてくれるの?」どこが好き?と問われば無限に言えるのにどうして好きなのかと聞かれると言葉にするのは難しい…「うう…ん…どうしてだろ?それは俺にもわからないけど」『俺たちの出会いは運命だった』とロマンチックな言葉が頭をよぎるが運命…必然…なんだろう…
翔side今までよりも長くそして深く交わすキスに閉じた目から涙が零れそれを指で拭いながらじゅんの顔を見つめていたこれは悲しい涙じゃない苦しくて…自分の中から想いが溢れてしまったからこうして触れ合える喜びで涙が出ちゃったんだよな?だからこの涙は冷たくて温かくて…「…綺麗だ…」唇が触れたままそう呟くとゆっくりと目を開け恥ずかしそうに見つめ「ぼく…男の子なのに…?」って不安そうにしているそんなこと考えたことなかったな…じゅんが男だからと
潤side秘かに喜んでしまっている俺の事を気にすることなく「開けていい?食べていい?」って下がった眉そのまま俺を見つめる本当にお腹が空いてるんだろうな「ふふっどうぞ…」「うわ…うっまそーーーーっ」「じゅんすげぇな」「大げさだよ…」「じゃ…いただきます」「口に合うと良い…」「うんめぇぇ」『口に合うと良いんだけど…』そう言い切る前に一口食べたしょうくんは声を上げた良かった…うふふっ「この肉…」「あぁ…生姜焼きだよ?」
翔sideどれくらいこの穏やかな寝顔を見続けていたのか…「…う…ぅん…」身じろいだ後ゆっくりと瞳が開いた「…しょ…くん…?」「おはよ…」「ふぇ?しょうくん?」「ふふそうだよ」大きく目を見開いて「しょうくん…おはよ…」「おはよ…気持ちよさそうに寝てたな」恥ずかしそうに鼻先まで毛布に隠れる可愛いらしい仕草に頬を緩ませる…ここまでは…想像していた通りの朝だった「…しょ…くん」一度伏せられた瞳が俺を捉えるとその瞳に涙を蓄えてい
翔side涙も愛しい気持ちも共有できたこの夜もきっとこの先意味を持つだろう…「おれも…じゅんが好きだなぁって思ったら出ちゃったんだ」そう言うと嬉しそうに恥ずかしそうに笑うじゅんに鼻先を擦り合わせれば今度は「擽ったいよぉ」って泣き笑いしている「ふふっ擽ったかったかぁ」「うん…でも…嬉しい」「えへへっお返しっ」今度はじゅんも同じように鼻先を合わせてくれたなんでも真似をしたがるじゅん真っすぐに俺の言葉を信じるじゅん純真な気持ちを教え
翔side手を繋ぎベットで向かい合うと直ぐに胸元に顔を隠して丸くなって呟いた「しょ…くんの匂い好き…」「ふはっじゅんも同じの使ってるだろ?」静かな空間で俺の耳に届くには十分な小さな声で同じシャンプー同じボディーシャンプーの香りをまとって見上げるじゅんの瞳はガラス細工みたい儚くて…透明で…綺麗だ「そうなんだけど…しょうくんの匂いなの」甘える声が胸をぎゅっと締め付けるけどでもそれは愛しい痛みで…「じゅんの髪もいい匂いする…柔ら
翔side怖いともどうするの?どうなるの?どうしたら良い?一言もそんな事を言わずただ俺の事を見つめ全てを委ねてくれているそれがどれだけ嬉しい事か真っ白い肌にほんのりと染まる頬見上げる潤む瞳遠慮がちに零れでる甘い声その全てが愛しいと大声で叫びたいほど気持ちが溢れてくる「じゅん…もう少し触れていい…?」「う…ん…」ベットサイドのチェストの一番上の棚から取り出した「これはなに?」「ん?俺たちが一つになるのに必