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『私は理事長の娘の青方由香里です。父はあいにく不在にしています。私で良ければ、話を伺いますわ。』高橋優子は笑顔もなく、複雑な顔をしていた。由香里は深刻な話だろうと察した。応接室のソファーに座り、だまったままうつ向いていた。理事長がいなければ仕方ない。高橋優子は一度は帰ろうかと思ったが、由香里のある言葉で話そうと決めるのだった。『どこかでお見かけしたと思っていましたが、上五島の教会のコンサートにいませんでした?』その言葉に心がほぐれたのか、少し笑みがこぼれて語り始めた。『息子には考
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「西武園ゆうえんち、一緒に行かない?」まだ付き合い始める前。エレベーターを3階で降りて、カラオケ店に入るところでそう言われた。「え、何で私が西武園ゆうえんち行きたいの知ってるの…??」『また同じこと考えてた!』というのが妙に印象的だった。***聖くんと付き合い始めて3ヵ月くらい経つ。たぶん今日は初めての、ガッツリお出かけデートになる。私は一足先に待ち合わせ場所に着いていた。ソワソワしてしまうのはたぶん、今日の格好のせいだ。数日前にお金を出し合って購入した、黒いパーカー
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「聞こえてる?」ルリスが通信機に向かって話しかけた。自分の操縦するレグルスを、キリンパンのレグルスの前に移動させている。「おう」「後ろから黒いレグルスが来てるよ。ストーカーかもしれないから、対応お願いね」「よろしく」プレトも短く声をかけた。「……オレにできると思うのか?」「え?」予想外の返事に、プレトは一瞬、戸惑ってしまった。「もちろんできるし、やったこともある」と、キリンパンが言った。プレトは拍子抜けして、思わず座席に沈みこんだ。ストーカーに対応してもらえない
才津が見舞いに来て、倒れた日から由香里は眠れない毎日が続いていた休日の昼下がり。ベットで眠る由香里の姿があった。久し振りによく眠っている静かな日だ。誰も邪魔する者もない。ふいにインターホンが鳴る。(誰だろう。宅配便か。せっかくゆっくり眠れていたのに。)ムッとしながらも身体を持ち上げた。そのままゆっくり歩き、ドアを開けた。そこには場違いな中世ヨーロッパ調の姿の女性が立っていた。薄い色合いのドレスを見にまとい、灰色の大きな瞳でこちらを見つめる。ぞっとしてそのまま言葉が出な
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中国経済の崩壊に伴い、高級ブランド品の売上が激減仏ケリング(グッチ)の時価総額1兆3600億円消失、スイスの高級腕時計は25%減少https://t.co/igLcKW1nWG—RAPT理論+α(@Rapt_plusalpha)March26,2024【自民党・二階俊博】裏金問題で“政治不信を招いた”責任から次期衆院選の不出馬を表明するも、説明は他人任せ、記者に「馬鹿野郎」と暴言を吐くhttps://t.co/nzNnAmN3MO—RAPT理論+α(@Rapt_plus
「ワーカーズ・ブログ」三月の注目記事★なぜ「脱成長」が必要なのか斎藤幸平インタビュー★トランプは移民を危険なほど非人間化しているまるでイスラエルのように★イスラエルによるガザでの「小麦粉虐殺」は恐ろしい戦争犯罪だ飢えさせて殺害する!★30年「独裁」確定…ロシア国民はなぜプーチンを圧勝させたのか★イスラエルの戦争と占領から利益を得る卑猥なアメリカ★なかなかおもしろい『日経』の連載小説「登山大名」(諸田玲子筆)★43兆円に群がる三菱重工・三菱電機
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『青方さん、どうしたの?』才津は慌てて立ち上がった。由香里は頑張って作り笑顔をして答えた。『ごめんなさい。大丈夫、手が滑ったみたい。』(何なの、この感覚・・)自分の身体に何が起きたのか理解できなかった。『ワインが美味しくて飲みすぎたかしら?』『びっくりしたよ。じゃあ、お父さんに相談してみてくれないかな。奨学生の制度をさ。金銭面でかなり大変な事はわかってるから、無理ならいいからさ。』変わらない屈託のない笑顔を見ると、目眩はますます激しくなった。『うん、わかった。相談してみ
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東京の日本橋でくるま屋日本橋(現日本橋松武屋)が制定。1870年(明治3年)のこの日人力車を発明したグループの3人(鈴木徳次郎、高山幸助、和泉要助)に東京府より人力車の製造と営業の許可が下り、日本橋のたもとから営業を開始した。日なのだそう私の母の小学校の同級生はお父さんがFORD社の日本の社長の運転をしていたというのが自慢だった私の記憶が正しければ、FORD社の代理店は山下町に有ったと思うのでそこから神奈川区の子安まで人力車を毎日のように運転していたとなると相当
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3年前の過去記事です。↓週末は両肩が痛んで困りました。今は徐々に回復しています。日曜日のお花です。日曜の午後M新聞のクロスワードクイズにはまり悪戦苦闘しました。そして別の新聞の連載小説にもはまっています。この小説は女性の芸能マネジャーが地方にでかけ場末のライブハウスで凄い才能を持った女の子を見つけスカウトしてくるのだがプロダクションが快く歓迎してくれるわけではなく苦戦を強いられる。村山由佳氏の小説は昭和の歌謡全盛時代~郷ひろみ・西
旅に出て7日目を迎えた。プレトは夜明け前に目が覚めてしまい、ベッドから抜け出した。ペットボトルの水を飲んでいると、バスルームから水が流れる音が聞こえてきた。出しっぱなしにしていたのだろうか。バスルームの扉を開けてみると、空っぽの湯船の中にドリンクバーが設置されていた。プレトは黙って、バスルームの扉を閉める。こんなものが湯船の中にあるなんて、余りにも奇妙だ。水の流れる音はいつの間にか消えていた。同時に、空気がぬめっているような感覚を覚える。身体が重い。
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僕は、うー。UFOキャッチャーで1年生くんに、ほん、と一緒にすくいあげてもらったんだ。ほら、このきみどりいろのふわふわした体、君も触りたくなるだろう?1年生くんは、ことのほか僕をかわいがってくれて、ごはんを食べるのも一緒、遊びに行くのも一緒、ピアノのレッスンも一緒、そして、トイレに行くときだって、ポケットの中さ。実はね、1年生くんには言ってないのだけれど、僕には、九州に仲間たちがいるんだ。ぬいぐるみ工場で生まれた僕らは、日本中の子供たちを喜ばせるた
『全ての始まりは5年前の同窓会の準備からよ。』由香里さんは深呼吸をした。5年前のある日、いつものようにこの島では、夏の同窓会の話題が出始めていた。幹事の松園は、才津と電話で同窓会についての打ち合わせをしていた。『今年は何人集まるかな。仕事を辞めさせられたやつもいるしさ。本当に不景気な世の中になったもんだ。』松園自身、家業はおもわしくなかったのだった。不景気は自身がしっかりと受け止めざるを得ない事実だったのだ。小さな島では仕事が無くなってしまう者や収入が激減する者も少なくなかった
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こんばんは〜、今日は和歌山市加太にある藤井家の菩提寺へ墓参りに行って来ました🙏弟夫婦と3人で、先ずは市内の弟の奥さん方のお寺にお参り🙏、日蓮宗のお寺でした、弟は大辻家に婿養子に出てますからね。そのあと加太の藤井家のお墓のある西山浄土宗・常行寺へ🚙近くの大きな墓に比べて古いので、僕が死んだら生命保険金で新しくしてもらおうかな💦、お祖父さんの代にお墓を建てたようですね、でもともかく🙏いったんマンションへ送ってもらって弟夫婦と別れ、少ししてから冷蔵庫が空っぽに気がつき、松源までウォーキングを兼
阿部治正『日経』連載小説「登山大名」は、主人公の豊後国岡藩の第3代藩主である中川久清が子どもの頃の話が、目下は展開中。久清は、岡藩第二代藩主である中川久盛を父とし、時の将軍の姪である万姫を母としているが、本当の母親は「異人」(ポルトガル人と言われている)の女性だ。その女性は当時の有力大名であった松平忠直の奥に奉公して「安威(あい)の御方さま」と呼ばれ敬われていた。したがって、基本的にはやんちゃ坊主である久清も、日本人とはかけ離れた自身の容貌や、父や臣下から自分の出自について正確な話