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(しばらく過去の日記を更新します。)6月は仁左衛門さんのいがみの権太が見たかったので、夜の部だけ3階席で観ようと思っていたのですが、先月ご招待席のチケットをいただいたので、本日初日の昼の部は前もって予定しておりました。しかし、傾城反魂香のお徳の役は猿之助さんの定評のある役処のひとつであることと、歌舞伎役者としては新人扱いの中車さんが浮世又平役を演じるので、猿之助さんの代役となる壱太郎さんがどうサポートするかにかかっている演目になってきそうだな、と思っておりました。席は1階の端っこのほう
ルネッサながと第1部終了後、写真撮影の時間が設けられ、ぜひSNSに投稿してくださいとアナウンスがありました。宇部市かわむら歯科、院長の河村和典です。長門市のルネッサながとで行われた、文楽を観ました。演目は牛若丸・弁慶五条橋と傾城反魂香土佐将監閑居の段の二本立てです。文楽は太夫の語りが全てだと思っています。予習をして行くのですが、イヤホンガイドがない地方公演は理解するのが難しい場面が続きます。次の文楽はいつ行けるのか、文楽協会のホームページ
本日、7月2日(日)山口県長門市のルネッサ長門にて「長門文楽」が開催されます。ルネッサ長門公式ツイッターによると当日券があるとのこと。お近くの方、是非、お出掛けください。詳細は公式ホームページをご覧ください。長門文楽**************アプリ「ヒマラヤ」でラジオを始めました。アプリ「ヒマラヤ」をダウンロードして天野光で検索してください。フォロー&コメント、よろしくお願いします。好奇心は人生の宝。古典芸能案内人・天野
六月大歌舞伎はよく上演される演目でしたが、見慣れていないパターンだったので、詳細な出演者が発表された時点で、頭の中では、?となっていました。傾城反魂香は、同じ作品だけど、全く別物語として観ていました。虎探しをしていたお百姓さん達の台詞も、異なっていたので。欲を書くと、壱太郎君に不満があった訳ではなく、以前に観劇した雀右衛門さんか尾上右近君、菊之助さんが演じたら、どう演じたのか?を観比べたかったです。音羽屋型だけど、右近君が演じた時は雀右衛門さんから教わってと会報誌に書かれていた記憶
6月8日(木)、歌舞伎座で、『六月大歌舞伎』の昼の部を見ました。最初の演目は、『傾城反魂香』。近松門左衛門の作で、宝永5(1708)年、竹本座での初演。全3段の時代物浄瑠璃。しかし、現在は、その近松門左衛門作と、吉田冠子、三好松洛らによる改作『名筆傾城鑑』を踏まえた台本で上演されます。『名筆傾城鑑』は、宝暦2(1752)年の初演です。もっとも、そこからさらに、それぞれの工夫が施されて。今回の上演は、『三代猿之助四十八撰』のひとつ。そのため、「近松門左衛門作石川耕二監修市
出張翌日の歌舞伎座昼の部一、傾城反魂香浮世又平後に土佐又平光起:市川中車又平女房おとく:中村壱太郎狩野雅楽之助:中村歌昇土佐修理之助:市川團子女中お百:市川寿猿土佐将監光信:中村歌六大津絵の鯰:坂東新悟銀杏の前:中村米吉饗庭太郎:市川男寅小幡次郎:中村福之助醍醐三郎:中村玉太郎蒲生四郎:中村歌之助大津絵の奴:市川青虎大津絵の藤娘:市川笑也大津絵の座頭:市川猿弥不破伴左衛門:市川男女蔵三代目猿之助四十八撰特に「浮世又平住家」は、観たことがな
又平とおとく昨日は、六月大歌舞伎の千秋楽。昼の部も義姉に行ってもらいました。傾城反魂香を観て、壱太郎さんの台詞回し、抑揚が良かったと。又平を思う気持ち、そっと手を重ねる優しさに、壱太郎さんをこれから、注目していくそうです。中車さんの頑張りも團子ちゃんの爽やかさも観ることが出来て、来た甲斐があったそうです。そして、猿弥さん、最高〜!扇獅子は、若手の美しい女方を5人も観られたし、福助さんは、嬉しそうだったと。義姉は、観劇から遠ざかっていたので浦島太郎状態で、若手の女方
🌟6月歌舞伎座の千秋楽、午前の部で、楽しみにしていたのが、市川中車丈(香川照之)が「寡黙」(吃音症)な主人公を主演で演じる「傾城反魂香」です。女房の役で支えるはずの猿之助丈が行方不明状態なので、若い壱太郎が代役。夫と対照的な「しゃべりん」の女房。ストーリーは、まず、絵の中の虎がやぶに飛び出して、百姓たちが退治にやってきたところを、弟・弟子(息子の團子・演)が筆の力でかき消して、さきに「襲名」します。↓絵の才能では自分も、と思う又平も、生まれつきの吃音で性格がひっこみ思案、どうして
本日、歌舞伎座『六月大歌舞伎』夜の部はまだ続いておりますが、昼の部はなんとか千穐楽の幕がおりました。遠くからのご観劇、また複数回のご観劇等ありがとうございました。3日初日の25日まででしたのでいつもよりは短かったのですが、なんだか長く感じました。先月の明治座公演も昼の部『不死鳥よ波濤を越えて』の千穐楽が一日早く、なんとなく気分的には全く千穐楽を迎えた様な気がしませんでした。今月は『吃又』のおとくは代役公演でしたがなんとか千穐楽を迎えられました。これは良しとしなければなりませんね
先日、『傾城反魂香』のおもだかや型と音羽屋型の演出の違いについて書かせて頂きました。今月の夜の部に松緑さんの狐忠信で『義経千本桜四の切』が上演されております。この演目ほどおもだかや型と音羽屋型の演出の違いが如実に表れている演目はありませんが、どうもなかなかこの演目に触れる事ができませんでした。でももうどこかで区切りをつけなくては行けませんね。と云う訳で今日は『四の切』のおもだかや型と音羽屋型の演出の違いを書かせて頂きます。狐忠信が初音の鼓に纏わる両親の鼓の皮に思い寄せるコンセプト
いや~昨夜は熱かったですね~、と云っても気候の事ではありません男子バレー、ネーションズリーグ7戦目の対ブラジル戦日本チーム公式戦30年ぶりの大勝利でした。女子バレーのチームの方が強いと思っておりましたら今回はなんとなんと!夕飯を頂きながらフランスで開催されている日本時間夜8時からの熱戦をライブで見ておりましてここまでイランセルビアブルガリアフランスカナダキューバと6戦全勝で来た日本チーム。格上のフランスを破ったものの30年間勝利なしのブラジルには「さすがに勝てないかあ
今日のお稽古は出演者多数に先の予定があったために参加者が少なくなり急遽、預かりとなりました。「預かり」と云うのは業界言葉で、中止と云う意味です。時間が空いてしまったので、私はちょっと用事がありましたので、池袋から西武池袋線に乗ってある所へ行きました。あまり乗る機会の少ない西武池袋線。ちょうど先日、豊島園に『ハリーポッター』のテーマパークができ行ってみたいところでしたが、テーマパークは予約制で今の舞台がある状態では、なかなか予定がたちません。どうせ行けないのなら、と池袋駅で雰囲気だ
ヤッホ~!帆足由美です。今回のブログは、先日観てまいりました歌舞伎座昼の部の感想を。歌舞伎座新開場十周年『六月大歌舞伎』昼の部一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)すごい顔で映り込んでる、私(;^_^A絵師の浮世又平は女房のおとくと二人、師匠・土佐将監の元を訪れます。なんとかして土佐の名字を授かりたいのです。しかし、又平は生まれついての吃音でうまく話すことができません。代
今日も『傾城反魂香』の終了後、歌舞伎座のお稽古場で『菊宴月白浪』のお稽古がありました。まだお稽古も初期の段階ですので、竹本や長唄等の音楽や舞踊、立ち回りの場面のお稽古はなくお芝居部分のみ、それに本公演のために参加できない人もおられるので、箇所箇所も代役でした。どちらかと云うと中車さんのお稽古と云う感じですね。しかし中車さんもう台本を離してのお稽古でした。台詞を覚えられる速さはテレビで慣れておられるからでしょうか?やはりすごいですね。今日のお稽古は5時半くらいまでかかりました。
歌舞伎座六月大歌舞伎も2回目の休演日が終わり残すところあと5日。そして今日から七月大歌舞伎「菊宴月白浪」のお稽古が「傾城反魂香」の終了後に始まりました。今日は序幕だけでのお稽古ですから直接私は関係しておりませんですが明日からはお稽古参加となります。再演とは云え40年ぶりですし上演時間も短くなっておりますので新作物と云っても差し支えないですね。これからどれだけの時間がかかって作り上げられていくのか・・・?復活古典歌舞伎への挑戦が新たに始まって参ります。今月は25日が千穐楽で来月は
今日の休演日はうちでゆっくりしておりました。映画でも行こうかな?とも思ったのですがうちで映画を見る事にしました。見た映画は先日地上波で放送された松竹映画『引っ越し大名』の録画でした。主演は星野源さん高橋一生さん等々。幕府の命令で姫路15万石から九州日田へ減封されて7万石になるお家のお話・・・。そのてんやわんやの引っ越しの騒動を面白く描いておりました。松竹はわりとこの手のコメディ時代劇映画多いですね(笑)もうすぐ公開される『大名倒産』に以前にも2部作で公開された『超高速参勤交代』
東京はこの週末はとても暑かったです。その暑さの中、ふたつの「今年初めて」がありました。まずは、お昼ご飯。普段は昼は一人ですので、帰りに簡単に食べて来たり、帰って来てからインスタントや冷凍の物を温めたりするくらいです。昨日は、今年初めての冷や麦をいただきました。今までは薬味中心でしたが、去年からは断然「門之助さんちの素麺レシピ」で頂く事が多くなりました。今日は、連日ですが少し気分を変えておそうめんで。これから休日の昼食もどんどん夏仕様になりそうです。もう一つは
本日は、歌舞伎座へ昼の部を観劇して参りました。歌舞伎座前のこの雰囲気、堪りませんねぇ〜傾城反魂香(けいせいはんごんこう)という演目を、そんなこんながあった以降、中車さんが歌舞伎座で久々に主役級のお役をされる公演を観たかったからです。これまた、そんなこんながありまして、女房役が壱太郎さんが代役となられまして。壱太郎さん、結構好きですので🤭🎶、しかも、ありがたいお席で、期待度高く、観劇して参りました。私共の歌舞伎観劇は、宝塚よりは観劇デビューは早かったのですが、基
今日の朝、歌舞伎座への出勤前にテレビの旅の情報番組「旅サラダ」を見ておりましたら、俳優の鈴木浩介さんが秋田を旅した映像が流れて参りました。秋田県鹿角郡小坂町、「あれ?どこかで見た風景だなあ~」と見ておりましたらなんと康楽館が映ったではありませんか。回り舞台から花道、奈落そして楽屋まで紹介されていました。ここは日本最古の芝居小屋の一つです。建てられて開場されたのは1910年と云いますからもう100年以上もつづく現役の芝居小屋なのです。私も巡業で2回ほど公演に行かせ頂きここの舞
ここのところニュースやワイドショーなどで毎日報道をしておりますがアメリカ大リーガーのエンゼルス大谷選手の快進撃が止まりません今日は投手として先発出場、6回まで投げて2対2の同点でした。また勝利投手の権利がなくなるのかな~?と心配しておりましたら、7回表にエンゼルス、モニアク選手のソロホームランで勝ち越し、やっと大谷選手の勝利投手の権利ができました。ギリギリでしたね。5勝目から勝っていても途中で逆転されたり何回投げてもなんやかやでここ1ヶ月勝利から遠ざかっておりました。勝利投手
歌舞伎座での六月大歌舞伎、昼の部の「傾城反魂香」の続きは、「浮世又平住家」の場です。53年ぶりの上演で、又平が描いた大津絵キャラが、舞台に出てくるとは、たのしみです。ここは、「おほつゑあります」との看板が出ている、大津の又平住家。そう、又平の本業は大津絵作家。相変わらずしゃべりのおとくと、だまり時々どもりの又平。壱太郎と中車が、すっかりいい雰囲気です。そこに、助けを求めてやって来たのが、銀杏の前。ここは、米吉がしっとりとした演技。続けての追手。親分の男女蔵に、子分の男寅
傾城反魂香(吃又)◎5月半ば予約の時には、又平に市川中車、女房•お徳に猿之助と知って楽しみにしていたのに、4〜5日後にはとんでもないことになってしまった。代演を中村壱太郎…最近、存在感が増してきた女形だけにどんな女房ぶりになるのか期待は膨らんでいたが…。初代中村吉右衛門〜三代目市川寿海◎イヤホンガイドで触れていたが、同じ吃又(どもまた)でも六代目菊五郎が練り上げた型と猿之助型とがあるらしい。猿之助型は初見物だった。◎花道から出のあと吃音の又平に代わって口達者な女房が師匠に
歌舞伎座の六月大歌舞伎、昼の部に行ってきました。楽しみだったのが、澤瀉屋による「傾城反魂香」。急遽、おとくが壱太郎になりましたが、それがまた新鮮。幕が開くと、又平夫婦が花道をやって来る。迎えるのは、女中の寿猿。そこからの虎騒ぎ。あれ、順番が。そう、これが猿翁型の「土佐将監閑居」の場。又平には、初役の中車。うつむいて体を小さくしていたのが、修理之助が虎退治をすると聞いて、我慢できずにしゃしゃり出る。「こ、こ、、、、」、後が続かずに間があく。すると、「ここここ、ここはわ
昨日は『傾城反魂香将監間居の場』のおもだかや型と音羽屋型の違いを書かせて頂きました。ではなぜ猿翁旦那は幕が開くとすぐに又平夫婦が登場するおもだかや型をされず、あえて音羽屋型で登場されたのか?又平夫婦が先に登場しますと今回のように百姓たちの登場の時、又平夫婦はその場に居る事になります。ここにちょっとした違和感が生じます。又平夫婦の登場までは結界のように将監宅に木戸がございますが、私たち百姓が登場する時にはこの木戸は大道具さんによって取り払われます。これはこの場面に限らず、多
昼の部傾城反魂香土佐将監閑居浮世又平住家戯場花名画彩色竹本連中土佐将監閑居いつも見る場面だが、澤瀉屋の型で演じる。壱太郎のお徳は、でしゃばりではあるが又平大事というのがわかるのが良い。一時期痩せて尖った印象をもったが、適度にお顔もふっくらしてとても良い感じ。又平が手水鉢に描いた自画像が反対側に通ったのを発見したときのおどろきが、割とあっさり。私は、これくらいで良いと思った。歌六の土佐将監いつもなんでこの人こんなに意地悪なのと思うが、又平のことちゃんと考えていることがきち
今回の「傾城反魂香」のお芝居はおもだかや型でも普段はあまりやらない演出で上演されております。もちろん2幕の舞踊の大津絵の場面もあまり上演されませんが、実は1幕のお芝居の場面も大きく演出が変わっているのです。どこかわかりますか?将監の妻が出ずに、下女になりますのは、以前に書きましたので、これではありません結構大きな演出の違いなのですが、案外気がつかなかった方も多いかも知れません今回、又平夫婦は幕が開くとすぐに花道から登場致します。ですが、本来は登場しませんまず最初に登場しますのは
昨日のブログは日本には生息していない絵に描かれた虎のお話をさせて頂きました。虎は本来日本には居りませんが大陸には実在し、実物を見た人も居た訳でそれで描かれた絵から、日本では想像で描いた絵師もたくさん居た筈ですね。それでも描いた絵師によって虎の印象もだいぶ違ったものになっていました。では虎のライバルとされる龍はどうでしょうか?『傾城反魂香』では描かれた虎をかき消すために書かれた龍の文字。この生き物は実在しません想像で描くしかない筈なのですが、虎と違ってほとんどの龍の絵が同じなの
『六月大歌舞伎(傾城反魂香、児雷也、扇獅子)』(2023)歌舞伎座傾城反魂香(けいせいはんごんこう)●土佐将監閑居(とさのしょうげんかんきょ)の場絵師の又平(市川中車)は吃音症もあって女房のおとく(市川壱太郎)を連れ立って師匠である土佐将監(中村歌六)のもとへ名をもらうために直談判に行く。ちょうど近くの竹藪にトラが出ると騒ぎになっており、当時トラは日本に生息してないことから、実際現れたトラを見た将監は、高名な絵師の絵から抜け出たトラだと踏む。又平の弟弟子でありながら将監に目
「傾城反魂香」での幕開き、私たち数人の百姓は村を荒らす虎を追いかけて土佐将監光信の閑居まで押しかけて参ります。ですが将監に「虎と云う生き物は日本に居た試しはない」と云われますが、そこへ虎が登場。将監はじっくり見て「これはまことの虎ではなく、おそらく狩野四郎二郎元信が描いた絵であまりの真筆に抜け出したものに相違ない、」と申します。(これは土佐将監間居の場の前の幕を見て頂けるとよくわかるのですが・・・)「それが証拠にここでこの虎をかき消して見しょう。」と云いますが、修理之助が「私目
三代猿之助四十八撰の内傾城反魂香土佐将監閑居市川中車復活。彼のリスタートを彩る良い舞台だった。私は元々、彼(市川中車/香川照之)に全く興味がなかった。歌舞伎のゲスト役者みたいな感覚でいた。それが性加害報道で胸くそ悪くなって色眼鏡で見るようになった。今回、彼の芸を見て、その報道前の心境に戻った。”戻った”ってだけだが。そういう彼の状況、そして芸レベルからしても、この吃又はハマっていたと思う。所々で猿之助の頭の良さを実感した。猿が沈んで、車が浮かん