「この世でこんなに醜い姿はないと思ってみていたら、ふと醜い顔のなかに父母と似た部分を見つけて、思わず泣いてしまいました。ああなんと勿体ないことよ。自分の体ながらこの憎たらしさでありながらも、父母は可愛がってくれました。疱瘡が悪化したときの心労、私の見た目が悪くなったときの心配、この方が重い疱瘡よりもあのときの苦労の方が、この低い鼻にどの位の心配があったろうかと思えば申し訳なく思います。私ばかりでなく、見た目の悪い人たちほど、父母のお陰を思って、自分にとっては嫌なものではありますが、親は愛して、世