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僕は毎日のように、投薬のためにお薬の袋を扱うのですが、このときいつもおもうことがあります。血圧を下げる薬や上げる薬、胃腸薬の類ならいざ知らず、精神安定剤や睡眠薬に代表される、精神・脳神経・神経系の薬剤の多さたるや。僕たちをねぎらったり、笑わせてくださるご入居のみなさま。ふと手元に目線を落とせば、大量の錠剤。いま目の前のこの方のこの人格は、この薬剤が作り上げているのではなかろうか……そんなことを思います。
さて本日の出来事をご紹介します。レストランのお席から立ち上がり、どこかへ向かおうとされる徹郎さん(仮名)その徹郎さんへ、「もうすぐご飯なので座っててくださーい」と声をかけるケアさん。これ、よくある光景かなと思うのですが、銀座コーチングスクールのコーチングスキルを前提にかんがえると、この問いかけは大きな間違いです。コーチングスキルでは、よく目標設定という言葉を使って、今日のこの会話がどこを目標にするのか、ということをまず最初に確認したりします。「今日はなにをお話ししたいですか」「コーチン
昨日紹介した、ティナ・シーリングさんの本に面白いことが書かれていました。もちろん、起業家精神というだけあって、主にいかにアイディアを生むとは、価値を生むとはどういうことか、が書かれております…しかしその中で、ポストイット1パックは、5日間でどれだけの価値を生むか、という話がありました。学生のみなさんの素晴らしい閃きは、ぜひ本を買って一読してくださいね☆そう、問題は≪価値を生む≫という言葉です。これには、僕たち介護士はどんな価値を生んでいるのかと考え込んでしまいました…介護士が生み出す
スタンフォード大学の講師が話していた言葉…あ、これは『スタンフォード大学の白熱教室』というDVD付きの本で学んだのです。いやー、やはり講義はナマがよいですね。講師がどこの言葉で力を入れるか、どこでユーモアを取り入れているかがわかります。この本、DVDと同じ内容が本で書かれているのですが、一度DVDを見てから本を読むと刺激度がハンパないですね。ただ文章を読んだだけで満足するのはもったいない。そういえば、実際に自分で見る、聞く、というのは僕が介護現場で大事にしていること。この間触れた
面白い!!!ピエール・ルメートル著の、カミーユ警部シリーズと言えば3部作を全て読破された方も多いのでは…まだ僕は『傷だらけのカミーユ』は読めていませんが…各巻で繰り広げられる、異常犯罪への捜査網。警察署内でも、チームを組んでそれぞれの得意分野を生かした操作をしてのけるカミーユ・ヴェルーヴェン率いるアルマンとルイ。その他、大学教授や古書の専門家、心理分析官…様々な専門家が、犯行を重ねる犯人を分析して追い詰めていくのです。まぁ、この流れはピエール氏の作品に限らず、犯罪小説・推理小説にはお
たまに、介助に入ると、虫の居所が悪く憎まれ口をたたく方がいらっしゃいます。けど、どんなに悪口を言われても憎めないのは、ふと我にかえったようにお話が通じて「今日はいくら?さんぜんえん?今度払うからつけといてね」えへへ、と笑われると、しょうがないなぁ、とケアさんの間で笑いがこぼれます。こんなどうしようもない日常を大切にしたい、今日この頃…
いやー、面白い。7時にいつもお子様と待ち合わせのミチ子さん(仮名)。まだかまだかと5時間も前から時間を機にするミチ子さん。ある日、夕食でお部屋に戻った後でナースコールがありました。いつもまだ息子は帰らねぇか、お父さんは帰らねぇか、とナースコールを下さるのですが、今日は一味違いました。なんと枕元にあった目覚まし時計の針を7時45分に進めて「もうこんな時間だけどまだ帰らねぇか」とコールを下さいました。時計の針が進んでいることを聞くと、悪びれもせず「あたしが進めたんだ」と。ぬあー、一本取
本を読みました!たまたま見つけてブックオフで買ったのですが、ある一文に目を引かれました。その文章を要約すると、ディズニーのキャスト(従業員)は入職する前からディズニーランドに来ることで教育されているため、特別に教育しなくてもキャストはゲスト(お客様)へ最高のおもてなしができるのだ、という内容でした。ここ読んで、あー、これ介護現場にはあり得ないなぁ、と…医師、看護師、教師、レストランのウェイター、旅館の女将、コンビニの店員、電車の運転手、警察、議員…入職時に特別に教育しなくても、そのサ
とある事故現場。事故といっても、交通事故ではなくて介護現場での事故。普段車椅子を使用し、お一人では満足に立ち上がったりできず、座位姿勢も保てない。そんな方が、「家で子供が待ってるんだよー」とご自分で動いてしまい、なんとベッドから落っこちていた。そこそこ体重もあるから、ベッドへ引き上げるのは一苦労。2人がかりでなんとか引き揚げ、傷がないかを確認したり血圧を測ったりする。(平気そうに見えても必ずバイタルサインは確認)時間も体力も気力も(事故自体もショックだが、その後で報告書を書いて対策会
こんばんはー!先日久しぶりに救急車で運ばれました…いやー、びっくりびっくり。さて。認知症と聞いてみなさま、どんな症状を思い浮かべるでしょう。認知症の方と関わる機会がないと、認知症は物忘れの激しい人たちといった印象を持ってしまいがち。もちろん、そんな症状の方もいます。椅子に座ってられず常にトイレに向かう方や、おんなじことを何度も聞いてくる方。ずーっと昔のことは覚えているし、身体に染み付いた箸の使い方や歯の磨き方は忘れていないのに、比較的記憶の浅い短期記憶からばんばん忘れていく……し
みなさまこんにちは!日曜お休み久しぶり。さてさて。先日の夜勤明けでの出来事。前回の記事(http://ameblo.jp/19tina-hbdi/entry-12251770699.html)でも登場した、トマさんのお話し。さてそんなトマさんへお食事を配膳する際、パートさんがこんな言葉を添えていました。「お待たせいたしました、こちらのお姉さま〜」その声かけにおばあさま大笑い。「お姉さまだって〜、やーねー」といいつつとてもいい笑顔。最近心が荒んでいるからか、とても笑顔に癒されま
こんばんは!!先日はアダルトチームの飲み会でしたが本日は男子チームで男子会☆高校、大学の時は、女子がいないとやる気スイッチ押されずに飲み会キャンセルしたくなってましたが、大人になるにつれ、男子会のだいじさ分かりますよね。男子だけの気を使わない飲み会の存在意義たるや。ほんとだいじ。それと同じくらいだいじなのが、介護現場の喜怒哀楽。まぁ喜は楽なんとなーくわかるもんですが、怒と哀だって大切です。これは介護現場に限ったことではないですけどねー。ずっと喜と楽だとそれが普通になって喜と楽でな
急にブログ消えましたちくしょうさて!みなさま初のプレミアムフライデーはいかがおすごしでしょうか〜いくてぃーなは職場のアダルトチームとプチ飲み会です☆一回消えたネタは明日また投稿しまーす。やはり機械は信用できん。では!よい週末を〜
こんにちは!先日、行ってきました中華街!!なにをしに行ったかというと、目的は2つあって、紹興酒と中国茶。たまにね、あの薬っぽい感じの紹興酒が無性に飲みたくなるのと、中国茶はまぁ、体に良いものを探して、ということで。まず、中国茶ですがこちらのお店にお邪魔しました〜悟空茶荘さん(以外URL)https://www.goku-teahouse.com/まぁ見たこともないお茶から聞き覚えのあるお茶まで多種多様。2階では本格的な茶器を使ってお茶を飲めるスペースもありましたねー。今回
おはようございます!今日は会社の研修で都内まで。…めんどくさっ。……はっすみません、つい本性が。さて今日はいくてぃーなの叫びです。最近、常々思います。しかし思うだけなら前にも何度かありました。何をって?介護士を辞めようか、というお話しです。いや実際介護士は長く続けるつもりはありませんでした。ケアマネジャーや主任ケアマネジャーの資格を取って介護現場にはいようかな、と思っていたのが3年前のお話し。しかし最近、現場のみならずケアマネジャーやホーム長の仕事を見ていて常々思います。
先日まで実家におりました。2泊3日で何をしてきたかというと、実家の自室の断捨離です。洋服、本、その他思い出の品々…僕は、ものを捨てられないタイプの人間です。ものを大切にすると言えば聞こえはいいけれど、親からすればゴミが溜まる一方だったはず。さらにタチが悪い点は、整理が上手いということです。小さな自室に様々な工夫を凝らして、ものをしまい込みました。旅のレーシト、なにかのおまけ、拾った石や貝殻、パッケージ、壊れたプラモデルの破片、使い終わったテキスト、読み終わった漫画、本…そんな品々
こんばんは!きょうは介護現場のお話です。みなさまの職場には、いま何名のスタッフさんがいらっしゃるでしょうか。そのうち、"新人"スタッフは何名でしょうか。どこからどこまでが新人か、という議論にもなりそうですが、1年未満とするとどうでしょう。事業所の規模にもよるかもしれません。うちのホームでは、現在スタッフの過半数が新人スタッフです。みなさまは、介護に限らず業務トレーニング(OJT)や教育を担当したことはありますでしょうか…いままさにうちのホームではトレーニングが佳境を迎えています。
こんばんは!なんと久しぶりに関東でも雪が降りましたねー雪を見てとても喜んでいた老人ホームのじじばば達。雪見て感動できるようなきれいな心を持ちたいものです…さて今日は仕事終わりに、ずっと欲しかったレザーの手袋を求めてマルイやルミネを歩き回ってました。最近バイク通勤が多かったのですが、やっぱり電車通勤で、仕事とプライベートスイッチを切り替える機会は必要ですよねー。仕事のユニフォーム持ち歩くのが少し面倒ですが…そんなことより購入したレザー手袋がこちらですドン!若干蒼色がかった色も僕のハ
こんばんは!!もう最近お仕事タイヘン!という時に、とあるお祭りにご招待頂いたときのお話しをひとつ。以前僕が働いていた老人ホーム。異動してから何回か訪れるうちに、高齢者の皆様は亡くなったり入れ替わったり。スタッフの方も辞めたり異動したり。たりたり。そんなこんなで、思えば異動から3年ぶりのホームでした。なんで呼ばれたかっていうと、お祭りの屋台のお手伝いと度々お伝えしているエイサーの披露ですねー。エイサー普通は10人単位でわらわらやるのに、今回は僕1人でした。お祭りの準備も手伝っていた
はい!こんにちは。ナースコールね……時にはこれほど憎いものがあるのかと引きちぎりたくなります笑そして酷い時は空耳でコール音がなります。なんとかしてー!というのは、ナースコールのコール音の件。介護士が受ける側のコール音ではなく、居室での呼び出し中の音です。介護施設でのナースコールとは、入居中の方が介護士を呼ぶための緊急内線とでもいいましょうか。コール用のボタンを押すことで、介護士が携帯している医療現場用のPHSに着信が入ります。着信を受けると、介護士のPHSに、コールした方の居室番号が表
こんばんは!!介護現場は辛いですよねー。はたして何がそんなに辛いのでしょう……少し僕の考察を書いていこうと思います。介護現場では安定した人員を確保することはかなり難しいと思います。本来あるべき人員の半数で1日を回す(あえて回すと言いますが)こともあり得るのです。急な病気や怪我などの欠勤等ももちろん、家族がなんらかの感染症にかかった場合も出勤ができなくなります。インフルエンザやノロウイルスが流行ってしまうともうね……。しかし、そんな中でも1日の業務量も、お客さまの人数も、給料も変わら
こんばんはー鬼の11連勤終了です…さすがに疲れました。さて、本日は先日のお食事の声かけでご紹介した、社長にちなんだお話し……ウチの会社では同僚はもちろん、お客さま、ご入居者様へニックネームをつけるなんてことはないのですが、介護現場ではしばしばこうしたことが必要になることもあります。こう呼ばないと反応してくれないとか、こう呼べば介助に協力してくれるとか、そういったことなのですが…"〇〇ちゃん"とかもありましたし、"社長"は前回のお話しの通りです。その他にも良くあるのが"先生"ですかね。「
おはようございます〜さて皆さま、要介護度ってご存知でしょうか。市町村等の調査員が、どの程度の介護を要するのかを判定して導き出す、いわば介護レベルですね。すごく簡単に言ってしまえば、寝たきりでオムツの方は一番重い介護度5で、元気に杖で歩きトイレも自分でいけるよという方は要介護度が1になる、というわけです。その要介護度により、受けられるサービスの数や種類、負担する介護保険料も変化するわけです。介護士側から考えれば、要介護度が重い人が多いほどより多くの時間が必要となり、労力も必要となります。
おはよーございます!!シリーズ最後は、僕が思わずやられた……と思ったパターンです。耳が遠い上に認知症の見当識障害も著しく、コミュニケーションに難ありな男性。しかも身体が大きく体重もあり、介助での移乗は、本人の協力がなければかなり危険です。どーやっても食事ですよの声かけに動いて下さらず、仕方ないのでいつも先輩に声かけを代わってもらっていました。そんなある日、先輩の声かけをたまたま近くで見せてもらえた僕は、思わず「え、こんなこと?」と耳を疑ったのですがさっそく次の機会に、その男性に決め台
読者のみなさま、しばらくお休みを頂きまして申し訳ないです…さて、シリーズ終盤のお食事声かけその4ですが今回は介護あるあるの「食べたくないねぇ」のパターンです。この、食べたくないねには、単純に食欲がないというだけではなく様々な理由が挙げられます。そこが、この食べたくないかたをお誘いする難しさですね。もちろん、食べたくないというわけなので無理にはお誘いできませんが、よほど自立されている方でなければ、施設での食事を抜くということはそのまま栄養状態の低下を意味します。介護士としては、お誘い文句
こんにちは!間が開いてスミマセン…お食事の声かけその3は予告していた、プライド高めな男性陣編です。うちは有料老人ホームなので、かつて会社の重役をされていた方が入居されます。中にはお年を召してもすごく丁寧に、介護士さんに頼ってくださる方もいらっしゃるのですが、認知症で記憶障害になると老人ホームにいながら、ご自身の記憶ではいまだ現役バリバリの社長だったり部長だったりするわけですね。なので僕たちはその方の部下になるんです。そんな方々への、お食事の声かけどうするか……。僕の場合ですが、こ
食後の一杯はなんですか??いくてぃーなはもっぱら紅茶でございます!珈琲も飲めるのですが、時々飲み終わったあととかにかなり気持ち悪くなるので、そんなに頻繁に飲みません。こう、ちょっと焦げた感じがするのが苦手なのですねー。時々、おいしそうなお店見つけたりブラックな気分になりたいときは飲みます。そして今日は珍しいお店を見つけたので入ってみました〜ゴリラのロゴがかわいい渋谷のお店です。うーん…やはりストレートだと苦味が( ̄▽ ̄;)ミルクシロップは×2ですね!うまうま。ちょっと遅めのモ
おはようございます☆昨日予告していた。「お金を持っていないんだけど…」という方へのお声かけ。そもそもなぜこんなことを聞いてくるのかを考えてみます。お食事のご用意ができました、と声をかけられ場合によってはレストランへ行きましょうと言われるわけですね。認知症で見当識に障害があると、ここが老人ホームであり、いま自分の住処になっていることなんて忘れてしまわれているわけです。当然、お金の支払いだって銀行引き落としで食費も生活費も何もかも一括で引き落とされていますから、ウチのホームではよほどのことが
さて声かけパターンその1です!自分で歩けるし動けるしトイレもいけるし言葉もわかる方。ホームのスケジュールもご存知で、特に何かを拒否されることも、ありません。そのため、本当ならお食事ですよとお伝えすれば「はい、食事ね」と分かってくださるのです。しかし短期記憶がすぐに失われてしまうのですねー。食事の声かけをされたことや、自分がトイレに行ったことを忘れてしまい、何度もトイレに。そしてトイレに行くとまたベッドへ……。結果、一回声をかけただけでは来てくださらないのですねー。そこでどんな声かけを
こんにちはー!本日はお声かけ・お誘い文句についてブログ書きます。食事にお誘いするとき、なんと声をかけたらよいのか。介護現場ではかなりのバリエーションでこのお声かけ・お誘いが行われます。認知症の方ともなると、ご飯の時間ですと唐突にお誘いしても「頼んでもいないのになんだいきなり!」となったり、「さっき食べたばっかりじゃないか」となったり、「ここはネジを緩めるべきだと思うんだけどなぁ」とまぁこれはもうよくわかりませんね。普通にお友達に食事誘う方がどれほど気が楽かと思います。ホームでお食事にお誘