「何てことだ!」僕は目が覚めて、窓の外を見て言葉を失った。だって、「そこにある」はずの「景色」がそっくりそのまま消えていたからだ。「誰だ!景色を盗んだのは!」僕は怒り心頭だった。窓から眺める「空(そら)」は絶好の景色だったのに……「まさか!という事は……」僕は悪い予感がした。僕の住んでいる街は海にも近い。「しまった!やっぱりそうだったか……」思った通りだった。「そこにある」はずの「海」までポッカリと消えていた。「空も海もどこへ行っちゃったんだ……」あんなにきれいだった「空」も「海」も今はすっかり