1980年代の中頃、私は中学生になっていました。当時は自分自身が強い鬱傾向と生まれつきのADD/ADHD持ちの少年である自覚がまるで無い状態で、ただ何となく「苦しいなあ、怠いなあ」と思いながらもそれを口に出さず生活していました。そもそも鬱というものが私の家族や周囲の人間も含めて、どのような病気かも知らず殆ど関心も無かったですし、ましてや先天的な脳疾患の一種である注意欠陥多動症(ADHD)や注意欠陥症(ADD)などという、発達障害に分類される病気はまだ世間に全く知られていない時代です。私自身が注意