マイナーな映画だと思うが、「スペイン一家監禁事件」(2010年)という映画がある。スペインのとある一家に三人組の強盗が押し入り、家族を人質にして金を奪おうとするという内容のサスペンス映画である。先日、紹介した「必死の逃亡者」もそのような話だから、こういう“侵入もの”は世にたくさんあるということだと思う。しかし、本作と「必死の逃亡者」は明らかに違う精神で作られている。独断で結末を明かしてしまうが、本作の結末は一家皆殺しというものである。だから、普通の映画に見慣れた観客は「え!?」と驚いてしまうにち