チャリティーというと、30年前には「ああ、偽善!偽善!」という風潮がこの国には、満載であった。今回の新型コロナへの医療従事者への感謝の動画等を見ると、日本も大きく変わったなと感慨も深い。心ある人達の間では、例えば救世軍の社会鍋のような街頭に立つ募金活動が昔から行われてきたが、今よりずっと心ない言動を日常的に行っていた日本人の、チャリティーへの態度の大きなターニングポイントのひとつは、疑いもなく「チャリティーとは最も無縁」に見えた、泉谷しげるの『奥尻を救えコンサート』であろうと思う。1993年7月