金蓮寺は、古くから三河国幡豆郡の吉良荘の饗庭(あいば)にあり、阿弥陀如来を本尊とする。創立は、寺伝によると文治2年(1186)源頼朝と三河国守護の安達九郎盛長により建てられた三河七御堂の一つといわれる。当初は真言宗であったが、寛政9年(1797)に希外透聞和尚を開基として曹洞宗に改められた。弥陀堂は、平安時代の浄土信仰の中で極楽浄土を求めて建てられた阿弥陀堂の系統に属し、その遺例は中尊寺金色堂(岩手・国宝)などに見られる。それらは方三間、総丸柱で、中央に四本柱を立てて尊像を祀る有心堂の仏堂であっ