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韓流時代小説寵愛【承恩】~隻眼の王の華嫁は二度、恋をする~第二話夜桜心中「そう、今だけは、王と町娘ではなく、ただの男と女でいたい。せめて今だけは、ただのセリョンとムミョンでいられるこの大切な時間に浸りたい」~遊廓の女将の娘が王様を好きになっても良いの?~とある国王の御世、都漢陽では旅の一座が上演する仮面劇「王宮の陰謀」が大流行。翠翠楼の一人娘、セリョンは念願叶って「王宮の陰謀」を見た帰り道、大怪我をして行き倒れていた美しい青年を助けるが-。人物紹介チョン・セリョン
チェギョンの額が自分の背中に当たっているのをシンは感じた。ほっとしているのだろう。彼にとっては大変喜ばしいことに、彼女は男性全般が苦手だ。妖精のような彼女は人目につく。それゆえ、こう言った場所ではすぐに男たちに取り囲まれてしまう。「そう言うのが苦手なの」とチェギョンはよく零している。そんな彼女が、今もオオカミのような男たちの前で、迷子の子羊のようにビクビクしているのだ。シンは彼女を自分の背に隠すと、取り囲んでいる男性たちを睨んだ。彼らに彼女の世話を焼く権利などない。それがあるのは恋人である自
「シン君、どしたの?」どうしても我慢できなくて、チェギョンはシンに問いかけた。彼の様子がいつもと明らかに違う。普段の彼はとてもスムーズな運転をするというのに、今日は急発進・急停止という乱暴な運転だった。いろいろと聞きたいことはあったけれども、彼女は黙って助手席に座っていた。医師である彼には自分には理解できないほどのストレスを抱えているのだろうと推測していたから。―――きっと難しい患者さんがいたのね。温厚な父でさえも、時に頭を抱えていることがあった。患者自身が扱いにくい場合もある
チェギョン・リンジーの頭の中を覗くことができたら、疑問符だらけであることに気づくだろう。彼女は混乱しながら座っている。行きつけのサロンで。今朝、両親だけが出席するというパーティーにチェギョンも出るようにと言われた。「どうして、私も出る必要があるの?」彼女は父と母の双方に尋ねたのに、どちらも「とにかく出なさい」の一点張り。そんなことはとても珍しい事だった。母は時々そういう物言いをする事もあるけれども、父は違う。チェギョンの父はどこまでも穏やかな紳士で、人が聞いたことに対して納得できな
「それってどういうこと?」チェギョンは大好きな恋人のハンサムすぎる顔を見上げた。「チェギョン…」シンが困った顔をしている。それでも彼はどこか面白がっているようにも感じた。「だってね。みーんなが言うだもん、気になるでしょ」「後でその話は聞くよ」「うん…」チェギョンの肩に置かれたシンの大きな手。そのまま背中に滑り降りて、抱きしめてくれたらいいのに。「シン君…」チェギョンは1歩足を進めて、シンの硬い体に近づいた。顎を上げて彼を見つめる。優しい瞳が、チェギョンを見下ろしてくれた。両手
チェギョン・リンジーはレンガ造りの建物の前で深呼吸した。グイっと顔を上げて入口に足を踏み入れる。ライトブラウンのスエードのスカートを翻した。ここは恋人のシン・ジェラードが務める大学病院だ。チェギョンがここへ“受診したら”、彼は驚くだろうか。「で、でもぉぉ、喉が痛いもん」チェギョンは自分自身に言い聞かせた。朝から喉が痛いような“気がする”。それも、家を出た後で。父はシンと同業の医師だ。ただし、父は家庭医で彼は勤務医という違いはあるけれど。普段は起きた時に喉の調子が悪かったのなら、父に
「だって、リンジー医師がそうお話になったそうよ。ね、アレックス。あなたも聞いたのでしょう?」リズが隣に座る夫に同意を求めた。兄のアレックスはきまり悪そうに頷いた。シンは奥歯を噛みしめた。この場所で―――チェギョンと仲直りをしたばかりで―――聞きたくない話だ。「リズ…!その話は今度にしてくれ」シンは震える声を絞り出した。―――リズのやつ、一体何を考えているんだ?「もう、パパったら、そんな恥ずかしい話をしたの?」チェギョンは小さく切った肉片を、さらに細かく切りながらもじもじと話し出した。
何週間も顔を見ることができなかった愛しいチェギョン。シンは室内の暗さで栗色になっている艶やかな髪に唇を寄せた。彼女もまた、彼を恋しいと感じていてくれたのか―――そうだと信じたい―――ピッタリと体を寄せてきてくれる。それはそれで大層喜ばしいことには変わりがないが、しかしまた、“困った事態”を引き起こす要因の一つになっている。シンの脚の付け根は、大きなテントのように盛り上がってきそうだ。いや、正直に言えば、既にそうなっている。今日が黄色のパンツでなくてよかった。今時のキャンプ用のテントは黄色
ソファで横になって眠っているチェギョンの顔がよく見えるように、ちょうど彼女の頭がのってるひじ掛け側にある一人用の席にシンは座った。膝の上で手を組み、じっと彼女の寝顔を眺めていた。手を伸ばせば、彼女に触れることができる。でも、今は、彼女を眠らせてあげたかった。リズの話では、ここのところよく眠れていないらしい。リズに言われなくても、自分は気が付いただろう。頬が少しこけていて、目のくぼみも深くなっている。普段から青白いほどの肌をしてるチェギョンだが、今にも消えてしまいそうなぐらい血の気がなくなって
シンの言う『しばらく』の「しばらく」がどれだけの期間を指しているのか、チェギョンには分からなかった。1時間なのか、1日なのか、1週間なのか、1か月なのか。それとも、一生なのか。両親が心配するので家では辛うじて物を咀嚼していたけれど、食べているという感覚がまるっきりない。毎日がレースのカーテン越しに廻っているような気がした。何もかもがぼんやりとした輪郭で過ぎていくだけ。実態感はなく、ただ、ただ、時間が過ぎていく。喉元をぎゅっと押されているような気分で息苦しい。座っているのも歩くのも、何も
最近のシン・ジェラードは、ひどく仕事熱心だ。もともと優秀な医師だと言われているけれど―――彼自身は、それは過大評価だと謙遜している―――、仕事が終わった途端、陽気な伊達男に早変わりしてサッサと仕事場から出ていってしまうのが常だった。そんな彼が、勤務時間が終わってもオフィスに閉じこもっている。まるで彼の兄のアレックスのように。「兄さんを見習っているのか」との問いに、いつもの彼なら気の利いた軽い返答をするのに、だた曖昧に微笑むだけだった。今日もそうだった。彼は自分のデスクに転がっている端
ジンソルが一人暮らしをしているとラジオの中で語っていたようです!190810ジンソルはレギュラー番組ラジオ「星が輝く夜に」でメインパーソナリティーのサンドゥルに一人暮らしをしていると語っています。だい@__Ayy5dぷりるちゃんたちが独立した...[11:44~]https://t.co/KnZKQyCAIChttps://t.co/cfcaiQW11j2019年08月11日01:43KARA→RAINBOWが暮らしていた伝統の宿舎。APRILはDSPメディア近くの寮(宿舎)で
どういうことだ?シンは、今すぐ大声で叫び出したいのを、ぎりぎりのところで抑えた。ここは、同業者や関係者ばかりが集まる場であり、兄のアレックスもいるのだ。もともと、愉快な席ではない。アルコールが出るわけでもなし、大勢の女性たちが着飾って意味ありげな視線を向けてくるわけでもない。大学の広い講義室であり、専門の研究発表がなされている、退屈な場所だ。しかし、『つまらないものを挙げよ』との問いに、必ず入るであろうこの場が、それ以上に最悪な場になったことは、喜ぶべきか悲しむべきか。事の発端は兄
ここはソウル芸術高校、芝生の広がるゆったりとした中庭の端に位置する金木犀の生垣、その手前には桜の木があり、生垣と木の間の僅かばかりの空間は校舎から視界を遮られる格好の息抜きの場所だ。いつも行動を共にしている気の置けない友人である御曹司たちからも解放されたくて、シンは昼休みだけはよくここへやって来て、足を無造作に投げ出して桜の木に寄り掛かり、そっと目を閉じて一息吐くと漸く少しだけ緊張を解く。そのシャープな横顔はゾクッとするほど端正で、悩ましげに寄せられた眉間の皴が、高校3年生らしからぬ男の色気
「ご馳走様でした」店を出たところで、チェギョンがシンの正面に立ち、あらたまって言った。きちんと両手を揃えて礼儀正しい姿を見せる彼女に、シンは目を細めた。「僕が勝手に君を連れてきたんだから」彼はそんな彼女を見つめながら、一歩二人の距離をつかづけて「それより、美味しかった?」チェギョンを覗きこんだ。急に近づいてきたシンから逃れるように、チェギョンは後ろへ一歩下がりながら答えた。逃げるなんて気に入らない。けれども恥ずかしそうにしている彼女を見るのは楽しくもある。少なくとも、二人のこの時
「赤い車に乗るのは、初めて、か」シンは頬が緩むのを止められなかった。彼女の『初めて』が自分でよかった。何事においても“初めて”ということは貴重だ。チェギョンの“初めて”に関しては、これ以降、シンがすべて請け負うつもりだ。そう彼が決意したときだった。「はい、そうです。いつも乗る車は、白か黒なの」チェギョンが独り言のようにこぼしたこの一言がなければ、彼の高揚した気分はいつまでも続いたはずだ。ブレーキを強く踏み込んでしまったではないか。つんのめったように車が止まった。初心者が運転しているよ
「ここに来たのも久しぶりだな」シンは、芝生でくつろぐ学生達を眺めながら、空いているベンチに腰を掛けた。背もたれに左腕をかけ足を組みながら、しばし自分の学生時代を思い出す。彼はのんびりと四方に視線を向けた。自分たちの学生時代と変わらない風景が広がっている。グループで盛り上がっている学生もいれば、恋の駆け引きの最中なのか、恋人らしき二人の姿もある。ちょうどよい具合に葉が広がった常葉樹の大きな幹の向こうで、男子学生が女子学生に声を掛けていた。「ふん。あれは、脈なしだと思うがな」鼻で笑いなが
この前のインスタは新しいプロフィール写真用の撮影の時のものだったんですね(*^^*)190731チェギョンインスタ190731レイチェルインスタイェナカメラマンのグリーンネイルが写ってますw8月2日公開されたONAIRPRIL「今日は優雅な俳優なんです💃|2年ぶりに撮るプロフィール写真📸|オンエアフリル2E20」今回はチェギョン、チェウォン、イェナ、レイチェルの4人だけ。ナウンとジンソルは先に撮ったそうです。4人和気あいあいの娘たち。撮影
「妖精や蝶に、名前なんてあるの?」小首をかしげて、自分を見つめる彼女がシンにはこの世のものとは思えなかった。触れたら消えてしまうかのように感じられた。サラサラと音がするように揺れる髪を、この手で触れてみたい。強く抱きしめたら、壊れてしまう儚いガラスの人形のようだ。そういえば、遠い昔、同じよう感覚を覚えたような気がする。あれは、いつのことだったろう?「何か飲まなくていいかな」シンは会話を続けようとした。今この時を逃したら、彼女は永遠に自分の前に姿を見せてくれない気がして。だから陳腐だ
兄に、リズのそばにいろと言われていたが、実際のところ、兄のアレックスは妻のリズを片時も手放さなかった。手放すわけがないだろう。冷静沈着で有名な兄が、まるで別人のようになってしまう相手、それがリズなのだから。だから、シンはいつものように、知人たちと適当に話をし、適当に酒を飲み、適当に時間をつぶしていた。こういった会はあまり好んで出席しないが、今回ばかりは恩師の受賞を祝う会のために、無視することができなかったから。夜に弱い恩師のために昼間から始まった会は、かれこれ2時間近くたつが外は十分に明る
☆☆☆☆この『妖精ちゃんシリーズ』は、舞台は『イギリスに似た、とある国』にしています。なので、登場人物たちは、欧米人ぽいルックスと、名前です。主人公の二人のファーストネームは『シン&チェギョン』に替えておりますが、それ以外の脇キャラたちは、欧米人の名前です。ドラマとはせちょっとずれている設定になっていますが、私が書いている話の中で、このシリーズが一番エピソードが多いので、このブログでも更新することにしました。☆…☆…☆…☆シン・ジェラードは、兄の自宅兼クリニックの玄関先で、電話
どうしてシンは唐突にプロポーズをしてくれたのだろう。チェギョンは砂浜に座り込んだ。彼に抱えられてコテージを出たから、裸足のままだ。「切れてるかも…」小指が痛い。擦り傷が出来たのかもしれない。けれどももっと痛いのは、自分の心。彼にプロポーズされるなど思ってもみなかった。シンの傍にずっといたいと願う一方で、現実的な二人の姿を想像することなど一度だってなかったから。―――怖いからシンは一国の第二王子だ。彼のプロポーズは普通の男性のそれとはずいぶん意味合いが違う。「私ってバカね…」シンと
★こちらの話は、『Umbrella』の二人の別のエピソードです。→『Umbrella』はここからどうぞ。☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆「チェギョン、チェギョン」「シン君?どこ?」チェギョンはキョロキョロと当たりを見渡した。恋人のシン“王子”と待ち合わせしたはずなのに、彼の姿が見えない。そうしていたところ、どこからか彼の声が聞こえてきたのだ。彼の名前を繰り返し呼んでいると、「ここだ」「シン君!」にゅっと長い腕が伸びてきて、あっという間に彼の腕の中に抱きかかえられていた。
大きな窓ガラス越しに真っ白な世界が広がっている。控えめに感嘆の声を漏らしたチェギョンに、シンは微笑んだ。細い肩を抱き寄せ彼女の頭に唇を寄せた後、甘く囁いた。彼本人は甘く囁いたつもりはないけれども、他人が利いたなら「甘い声だ」と断言するだろう。「気にいったかな」目を輝かせながら彼女が彼を見上げてきたから、彼は彼女が返事をしようと口を開く前に自分自身のそれで覆った。親友のジュノの家族が持つこの別荘は、ゲレンデに近くそれでいて完全にプライバシーが守られるような立地だ。王女のチェギョンを連れてくるの
「あなたは私の婚約者ではありません」チェギョンはかつて愛していると思い込んでいた男を睨んだ。自分が恋した男はこんな程度の男だったのだ。細いだけで筋肉もない体つき。チェギョンが思い切り飛びついたらヨロヨロと後ろに倒れそうだ。ハンサムだと思っていたけれども―――今でもユルはハンサムな男性の一人であることは事実だ。けれども、自分の好みではない―――、シンのどこまでも男らしいキリリとした顔つきとは違う。なによりも、自信のなさそうなあの目。チェギョンは隣に立つ男性を見上げた。どこまで深く真っ黒な瞳
大胆なことを口にしてしまったけれど、チェギョンは後悔してなかった。むしろ胸の奥に抱えてていたことを口に出すことができて、スッキリした気分。シンの方はそうではないようだけど。「自分が何を口にしたか、分かってるのか」「私だって脳みそが付いてるの。分かってて口にしてる」「そういう言葉は軽々しく口にするものではない」「だって、軽々しい気持ちじゃないもの」彼がなんだか口の中で悪態をついていた。言葉にならない言葉で良く聞こえなかったけれど、聞こえたところでチェギョンに意味が分かるとは思えなかった。
「これでいいと思う?」チェギョンは妹のヘジンに鏡の中から問いかけた。妹がクスクス笑う。「お姉さま、もう何回同じことを言うの?」「そんなに同じことを聞いてた…?」今度は振り返ってヘジンを見ると、大きく頷いている。なんだか恥ずかしくなった。「シンはどんな服を着てても、お姉さまにウットリするに決まってる」「そ、そうかな…だったらいいけど」シンに連れられてテーマパークへ出かけたあの日から、1週間たっている。あの後帰国するとその足で彼は父のもとへ参内した。チェギョンは同行しなかったから、父と
なんて大胆なことをしてしまってるのだろう。チェギョンはシンの端正な顔を見つめながら、己の行動力に呆れていた。彼の方は難しい顔をしていた。眉間に皺が3本も寄っている。ハンサムな顔が台無しなはずなのに、それさえも素敵に見えるなんて神は不公平だ。気が付くとチェギョンは手を伸ばして彼の眉間の皺を人差し指で押さえていた。「―――――皺があっても、シン君は魅力的ね。でも…私のせいでそんな顔してほしくない」「こんなしかめ面をさせているは、目の前に座っている麗しの王女様だからね」「そう?私、そんな顔、
連れてきてよかった。シンはアトラクションの列に並びながら、自分にもたれ掛かって来たチェギョンを見下ろしていた。何分も列に並んでいる時間は、手持無沙汰になるだろと考えていたけれど、そうではなかったらしい。恋人たちが人であふれている人気のテーマパークに遊びに来る理由は、“そこ”にあるのだと彼は初めて知った。今まで彼が付ろき合ってきた恋人とは、二人きりで過ごせる静かな空間ばかりだった。こんなにごみごみと人が溢れている場所でデートをする気にはならなかったから。「洞窟のなかって本当にこんな感じ
新しい企画にAPRILからチェギョン、チェウォン、ジンソルの3人がファン投票による番組予選に参加のようですね!!APRIL公式のツイッターにはこんなツイートが>>[#APRIL]エイプリルユンチェギョン、キムチェウォン、イジンソルtvNガールグループのボーカルNO.1サバイバル<V-1>に挑戦🎤チェギョン、チェウォン、ジンソルの歌を聞いて投票してください!これは是非とも予選突破して、本戦のステージに進出してほしい!そして多くの人たちを魅了してもらいたい(><)