人が多すぎる。そのひとりひとりがセリーヌみたいだったら、キリがない。みんな分かっちゃいるけど、結局いちいち関わっていられないと言って、地獄のために身を捨てる。おれは地獄巡りをする。あいつらの仲間には入れない。今まで見てきたやつらの殆どがそこで火をあげながら燻っている。いくらぶん殴ってやったって、もう半分灰になってるから意味ない。後退って灰同士で肩をポンポン叩き合う。それがそいつらにはいいらしい。ゆっくりゆっくり赤い火が全て灰にしちまうのをみんなでぼんやり眺めるのが好きらしい。おれはその塊を突いて