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村上春樹さんの小説の話。最近になって村上春樹さんの「騎士団長殺し」を読みました。「殺し」なんて結構物騒な言葉が入っているな、と思ったのですが、読んでみたら、やっぱり村上春樹さんらしい小説でした。村上春樹さんの小説の多くは、ユング心理学的な構造を持っているように思います。それが一番分かりやすいのは「ねじまき鳥クロニクル」じゃないでしょうか。すごく乱暴な言い方になってしまいますが、村上春樹さんの特に長編小説は、ある出来事をきっかけとして、主人公が無意識の世界へ足を踏み入れていき、冒険と
ひとつ前の当ブログで、村上春樹さんの『街とその不確かな壁』(新潮社)について取り上げました。この小説の主人公は「中年の男性」という設定で、お馴染みの「パラレル・ワールド」的なふたつの世界が描かれますが、いつもより「死」に接近している感触がしました。「私はもう十七歳の少年ではない。その頃の私は世界中のあらゆる時間を手にしていた。でも今は違う。私が手にしている時間は、その使い途の可能性はかなり限られたものになっている。今の私が求めているのは……」なんてところを読むと、いつまでも若々しい村上春樹さ
こんにちは。ハイ・パイン・サンキュー!です。いつもとなりのかがわさんをお読みくださり、ありがとうございます。年によって週末が雨ばかりのことがありますが、今年はとても晴天が多いように感じます。爽やかな風の吹く6月のかがわです。さて、もう1ヶ月以上前のことなので、もうこれは書かなくってもいいんじゃないか、という気持ちもあるのですが、地味でひっそりとした画像の中に、何となく味わいがあるので、記事にしておくことにしました。僕のブログの中では比較的「遊園地」とか「乾燥そら豆」、「桃」なんかの記
「騎士団長殺し」村上春樹著日本画家・雨田具彦氏が描き天井裏に隠しておいた「騎士団長殺し」日本画ありましたので、お借りしました。読んでいて想像したとおりの感じの絵でした。火災で焼けてしまい雨田正彦は目にすることはできなかった。左下に地下から出て覗いている、顔ながもいます。「白いスバルフォレスターの男」イメージはしますが何方も描かれていないよう?新型フォレスターですから、震災当時の車は旧車ですネ。柚小径免色渉雨田具彦雨田正彦秋川まりえ秋川笙子騎士団長イ
村上春樹さんの作品騎士団長殺し第1部:顕れるイデア編第2部:遷ろうメタファー編を完読したのです。騎士団長殺し(第1部~第2部)合本版(新潮文庫)Amazon(アマゾン)2,508円文庫版(電子書籍)全4巻です。1000ページを超える長編作品です。※リンクは4冊を合体させた合本版(電子書籍)です。僕は合本版を購入して読みました。読み終えるまでに約1ヶ月近くかかりました。ちょっと前に「第1部:顕れるイデア編」を読み終えた感想をブログに書いたのですが(その時点で第2部を読み