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Rain13【総二郎】『兄貴…ちょっと』『……!?なんだ…「トシ」か。驚かせんなよ』家に帰り着き、裏庭のガレージから母屋に戻ろうとしたところで、暗闇から突然、声をかけられた。声の主は…「歳三」。牧野と同い年にあたる、ひとつ下の俺の「弟」だ。だが、ひとつ下と言ってもコイツは10月生まれ…年齢的には俺と変わらない。学年が違うだけで、俺とも「同い年」と言える。実際幼い頃は俺とふたり…双子のように育て
timeaftertime来てみらんしょin福島~番外編その③~【Sojiro】『……』言葉を受け、俺は彼女の肩からゆっくりと、己の身体を離して行った。彼女の首筋より控えめに薫り発つ柑橘系の芳香が、俺の動きに応して淡く周囲に拡散するのを、陶然とした想いで、感じ取る。…甘い香り。記憶に残る香と、同じモノ…。それは紛れも無く、俺が得たいと思っている「温もり」に、繋がってゆく匂いだ。『西門さん…』『優紀ちゃん…ホントに?…いいの?』『……』
Rain50【総二郎】『…いま、って。どれくらいの…時間なんだ?』暗闇の中、カラダ、ココロ…互いの全てを貪るように抱き合い、共に何度かの絶頂を迎え得た、その後に、精魂尽き果てたというように脱力するつくしを自身の胸元に抱きながら、俺は何の気なしに、ポツリと、問いを呟く。特に時間が、気になっていたワケでは無い。ただ何と無く…時間の経過も、周囲の状況も、全く解らぬ闇にあって、自分達の存在の確認…とでも、言おう
Rain49【総二郎】『え?』驚きと躊躇いとで、彼女の動きが止まる。刹那、俺は、握り締めていた彼女の腕を引き寄せ、そのまま下腹部へと導いてやった。すると必然、彼女の掌は、自身の「秘密の場所」へと、翳されるコトになる。『な…っ!』瞬間、此れから為されるコトの「意味」を知った彼女は、俺の拘束から抜け出ようと試み、抵抗の意思を見せるが。『ダメだ…って』俺が即座、その甲の上に自身の掌を重ね、
timeaftertime来てみらんしょin福島~番外編その①〜【Sojiro】本当は気付いてた…自分の気持ちに。其れこそ、たった今…なんて言う、ガキみたいな次元の話じゃなく。高等部の頃、こんなちゃらんぽらんな俺の為に、必至になってくれた彼女。そんな彼女に、感謝をしたくて…希望を叶えてやりたくて。此の腕の中に、たった一夜だけ抱いた身体。…あれから「ずっと」だ。此の胸に燻る…「想い」の存在は。そして今の俺は、その想いを否定するつもりもない。