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養殖したマガキの収穫時には、付着物を取り除く作業があります。ムラサキイガイやホヤ類などをドラム式洗浄機で分離します。収穫したマガキ(黒い貝はムラサキイガイ)収穫したマガキの洗浄作業分離した付着物は商品にならないので廃棄されるわけですが、その中に美味しいおまけがあるんです。付着物に多いのはムラサキイガイですが、イタヤガイに似たアズマニシキという二枚貝もいるんです。最初は、ヒオウギガイが七尾湾にいるという話でした。その時は、「まさか」と思いました。ヒオウギガイが
コタマガイは石川県の中でもいろんな名前で呼ばれています。「あさり・あおさがい・おきあさり」です。結構紛らわしいですね。標準和名のアサリは七尾湾に生息していますが、コタマガイが生息する外浦の砂浜域には生息していません。そのため、この海域であさりと言えばコタマガイを指すことになります。あおさがいは聞き慣れない名前ですよね。水管を出す部分に海藻が付着することがあるので、海藻のアオサの名前が付いたと聞いたことがあります。おきあさりは雰囲気が伝わる良い名前ですよね。ところが、標準
ヒジキを食べたことがある人は数知れないと思いますが、生のヒジキを見たことがある人はどれだけいるのでしょうか?私自身、生のヒジキを初めて見たのは9年前です。図鑑で見て知ってはいたものの、スーパーでみる黒いヒジキとは似ても似つかぬもので、ビックリでした。くすんだ緑色の海藻が岩肌に貼りつき、房状の枝が波に揺られる様子は可愛らしくもあります。北海道から九州まで分布していますが、日本海側では少ないそうです。でも、能登の海にもちゃんと生息しています。岩肌のヒジキ房状の枝を持つヒ
カサゴは防波堤で割と簡単に釣れる人気の魚ですが、市場に大量に水揚げされることはありません。能登ではメバルに似た魚をすべて「はちめ」と呼んでいて、ちゃばちめ(メバル)・やなぎばちめ(ウスメバル)・あからばちめ(ハツメ)・くろばちめ(クロソイ)など多様です。ところが、カサゴは「がんがん」・「くろどこ」・「どこ」と呼ばれていて「はちめ」が付いていません。不思議です??唯一七尾で「がんがんはちめ」と呼ぶという記録がありますので、「はちめ」に入れても良いのかなと思いますがいかがでしょうか。
海岸近くで見かける陸生のカニには、アカテガニ・ベンケイガニ・クロベンケイガニの3種がいます。クロベンケイガニは川の土手に巣穴を掘っていることを以前紹介しましたが、今回はアカテガニとベンケイガニです。志賀町の海岸で観察した時は、殆どがアカテガニでした。海岸沿いの藪の中に足を踏み入れると、ガサガサと足元から音がします。「何、何、何・・・・・・」ビビリな私は、恐怖で立ちすくんでしまいました。でも、よくよく見ると,無数のアカテガニが逃げ惑っている音でした。良かった~。草むらのアカテガニ
市場でたくさんの魚を見ていると、目が慣れてきて、似ている魚を見分ける力がついてきます。そうすると、「あれっ!これって、いつも見ている種類と違うんじゃない?」と気づくことがあります。ヨロイメバルもそんな魚のひとつです。カサゴにしては色合いがちょっと違うなという違和感を覚えました。写真を撮って図鑑で調べてみるとヨロイメバルでした。漁師さんや市場関係者の足元にも及ばない私の観察眼ですが、少しずつ向上しているのではないでしょうか。多分・・・・・。ヨロイメバルカサゴカ
七尾湾にはオニアサリが生息していて、地元ではふじがいやたばこがいと呼ばれ親しまれています。専門に獲る漁法がなく、鍬のような道具を使って細々と獲っているので、市場には出回らないようです。それで、石川県在住の人でも食べたことのある人はさほど多くはないと思います。冬から初春は年間で一番潮位が低くなるので、オニアサリを掘っている人が海岸沿いの道路から見えることがあり、獲れているのかなと興味津々で眺めることがあります。七尾湾の海底付近では、夏から秋にかけて酸素が低下することがあり