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福田村事件2023/日本上映時間137分監督:森達也脚本:佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦企画:荒井晴彦統括プロデュ―サー:小林三四郎プロデュ―サー:井上淳一、片嶋一貴企画協力:辻野弥生、中川五郎、若林正浩アソシエイトプロデュ―サー:内山太郎、比嘉世津子撮影:桑原正照明:豊見山明長録音:臼井勝美術:須坂文昭装飾:中込秀志衣装:真柴紀子ヘアメイク:清水美穂編集:洲崎千恵子音楽:鈴木慶一助監督:江良圭キャスティング:新井康太スチール:佐藤芳夫メイキング:綿
*この「二著物語」シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。前回「二著物語:下山事件(その10)」では、筆者(山本)なりに、事件をめぐってなお残る疑問点について分析してみた。今回は、その続きと総括である。自殺説がなお完全に否定できない根拠を幾つか挙げてきたが、まずはその続き。④“下山油”をめぐる疑念:(1)“下山油”への過剰な拘り:これまでの他殺説論者同様、柴田も下山総裁が植物油がある工場のような場所に監禁された上に殺され、その際に着衣に付着した油が“下山油”と
*この「二著物語」シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。前回「二著物語:下山事件(その8)」では、柴田哲孝『下山事件最後の証言』の内容の一部を紹介し、有力“容疑者”で著者の祖父の仕事上のパートナーであった矢板玄とのインタビューの模様を同書の圧巻とも言うべき箇所として抜粋した。これ以外にも、同書には注目すべき記述が幾つかある。*不気味なエピソード:著者(柴田)は、自身の周囲で起きた不可解な出来事も幾つか紹介している。いずれも、著者の祖父が事件に関与した疑惑を深
*この「二著物語」シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。前々回「二著物語:下山事件(その6)」で論じた諸永書と、前回「二著物語:下山事件(その7)」で俎上に載せた森書が共に言及している『彼』は自身物書きではあったが、当初は自分で筆を執って下山事件について書くことを躊躇っていた(森、198頁)。ところが、後に翻意して自らが執筆して世に問うことを欲するようになる(森、308頁)。その結果として出されたのが、柴田哲孝『下山事件最後の証言』、祥伝社文庫、2007年(単行本
*この「二著物語」シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。前回「二著物語(その6)」で触れた諸永書には、一緒に取材・調査を進めていた人物として、映画監督・作家である森達也が所々に登場する。その森も、森達也『下山事件(シモヤマ・ケース)』、新潮文庫、2006年という書を世に出している。何故一緒に取材・調査していた諸永との共著とならなかったのかと訝る向きもあろうが、当書には、そうなった経緯が詳述されており、むしろ、そちらの方が主題なのではないかとも思えてしまう内容
NHKの未解決事件シリーズの「下山事件」を見た後に、ねこ太(中3)、森達也さんの「下山事件」を読みました。学校で読んでいたら、学年主任の先生と美術の先生に「僕も昔読んだよ」と言われたそう。そんなに流行ってたのか。この本。美術は3なんですが、この本に免じて4にしてもらえないだろうか。下山事件(シモヤマ・ケース)(新潮文庫)Amazon(アマゾン)下山事件は、昭和24年7月5日、初代国鉄総裁下山定則が日本橋三越で姿を消し、翌未明、常磐線の線路上で轢断死体と
森達也監督、井浦新、田中麗奈、永山瑛太、東出昌大、コムアイ、松浦祐也(井草茂次)、向里祐香(井草マス)、碧木愛莉(キム・ソンリョ)、木竜麻生(新聞記者・恩田)、杉田雷麟(行商団・藤岡)、カトウシンスケ(劇作家・平澤計七)、ピエール瀧、水道橋博士、豊原功補、柄本明ほか出演の『福田村事件』。PG12。脚本は佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦。音楽は鈴木慶一。1923年、澤田智一(井浦新)は教師をしていた日本統治下の京城(現・ソウル)を離れ、妻の静子(田中麗奈)とともに故郷の千葉県福田村
関東大震災の5日後、千葉県福田村で行商人たちが朝鮮人と間違われて村人たちに虐殺された事件を描いた『福田村事件』。朝鮮人差別などいくつかの重いテーマを持った映画で、差別に対する考えなどを問われているような気がして、今回はブログに書くのは見送ろうと思いました。でも、こうした映画だからこそ、せめて自分がどう感じたのかをまとめておく必要があるのではないかと思い、パソコンに向かうことにしました。<福田村事件>関東大震災から5日後の1923(大正12)年9月6日、千葉県福田村(現在の野田市)で、