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孫過庭の「書譜」は草書の勉強にはうってつけの古典でしょう。内容はいわゆる書論ということになっています。この中に〝長〟という字が出てきます。次に挙げます。(書譜・長)省略の理由、何故このような形になるかはここでは説明を省きますが、一般的な〝長〟の草書体と言ってよいでしょう。〝能〟という字があります。「不能」という言葉でよく文章の中に出てきて、〝あたわず〟と読み、「できない」という意味でよく使われる語です。次に王羲之の「蘭亭序」の〝能〟を挙げます。(蘭亭序・能)二つを比較すると〝長〟と〝
一昨日にアップした、「略麗」の草書体。「麗」の書き方が、やや難解です。やむを得ず稽古に参加できなかった生徒さんに向け、高校生の生徒さんの道具を借りて書いた解説動画をアップします。ちなみに、筆順は複数ありますから、唯一の正解はありません。この書き方は、あくまでも参考です。崩し字(草書)の極意については、「使転をもって形質とする」といつ孫過庭「書譜」の一説が有名です。「使転」、つまり、動勢。いかに、止まった字を動かすか。それは、文字に言葉に生命を与える文化的営みに他な
こんにちは。3年前に書写検定合格のため知識ゼロから草書を覚えた、書道家で筆耕士の清水克信です。ヤフー知恵袋を見ると『草書の覚え方』に対する質問が結構多くて驚きます。でも、的確な返答は決して多くありません。「あれ?この返答者は草書について誤解しているぞ」的な返答もあり、更にその返答がベストアンサーになっていたりします。今回は、僕自身が独学で草書を知識ゼロから覚えた方法をご紹介します。書道経験者も未経験者も関係ない方法です。草書って何?草書を覚える前に、草書とはどんな書体なのかを知る必要が