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sideN「…」ゆうちゃんは、顔を伏せたまま。"遅い"そう言ったきり、何も言わない。『ごめんなさい、』私はその場にへたり込んで、精一杯の謝罪の言葉を口にするしかできなくて。私が泣くのは間違ってるって思うのに、ポタポタッとフローリングが濡れる。『ゆうちゃ、ん』こちらを見てくれないゆうちゃんに手を伸ばそうとしたけど、触れることは躊躇われる。『ゆうちゃ、ん、ごめんね、疑ってるとかじゃないの、それは本当なの。』「…、」『ゆうちゃんは沢山私のこと想ってくれてるのに
sideN「なぁ、起きて、着いたよ」『ん、はい』到着したのは24時間スーパー。そこでタクシーを降りた私達。少し寝たくらいじゃ酔いは覚めることもなく、私はフラフラとゆうちゃんの腕を支えについていく。最近出来たとは聞いていた大型店舗。そこで、お惣菜やらパンやら飲み物を購入する。「じゃあ、行こう?」『どこに行くの??』「ふふ、すぐ近く。歩ける??」『うん、大丈夫』何処かを目指して歩くゆうちゃんにノソノソとついて行く。(〇〇町って、大学病院の近くだなぁ)ぼんやり考えな
sideY(なに??)本当は茂木と一緒に二人の試験終わりを待ってる予定だった。でも、せっかくなら今日の夕飯はなぁちゃんの好きなものを、とそう思って買い物してたら間に合わなくて。百貨店の美味しいものが詰まった紙袋を両手に持って駆け付けた駅前。だがしかし。すぐに見つけたのは、なぁちゃんと、何やら彼女に話しかけてる男性の姿。(ナンパ?)遠目で分かるのは、相手がなぁちゃんの腕を掴んだりして引き留めている様子だけだ。声を掛けられ慣れてる彼女は無視するなりしてやり過
Y→「」N→『』🍎目線。朝、いつものアラームで目が覚める。いつもなら、ここから2度寝するとこだけど、「ふぅー、今日、か、、」2度寝する気になれなくて布団から出てカーテンを開ける。桜の花びらがハラりと舞った。「なぁちゃん、みたいだな、、、よし!準備しよ!!」今日はなぁちゃんの卒業公演。公演前なぁちゃんはほかのメンバーと写真撮ったりお話したり楽しそうにしてたし私は私で気合を入れてリハをしてたためあまり話す時間もなかった。そして、なぁちゃんとの最後の劇場公演が
sideNガヤガヤッ医学部生と教師陣、それから、大学OBに、大学病院関係者。慰労会の会場である大ホールは、人で溢れている。年に数回ある、こういう場での人脈づくりを狙って入学している学部生は多い。顔を売って良いコネクションを得ておこう、そんな魂胆が見え隠れする会場。その気があってもなくても、ただ楽しいだけの催しでないことは確かだ。この業界はかなりの体育会系。教授や諸先輩方に挨拶して回るだけでも兎に角、大変で。その都度、交わす乾杯は地味にしんどい。今時代、アルハラな
sideY『ゆうちゃんが、寂しいとき、そばにいる。ゆうちゃんが、苦しいとき、そばにいたい。代わりでいいから、私じゃ、駄目かな?』苦しくて、辛い。全然、嬉しくない。誰かの代わりでもいい、その言葉が私の琴線に触れる。「…なんで、なんでっそういうこと言うの?」『ゆう、ちゃん?』優しいなぁちゃんの言葉を素直に受け取れない自分が、どうしても惨め。「そ
sideNバタン。ブーン。家の前まで送ってくれたタクシーを見送る。『タクシー代出すのに』「いいのっ」『食べ物も買ってきてくれたんでしょ??』「いいのー気にしないっ!今日の主役はなぁちゃんなんだから笑」『んー!じゃ、今度のお休みは何か食べ行こ?』「うんっ」ブンブンと繋いだ手を振りながら、仲良くマンションへ入っていく私達。(こういうの、久しぶりだなぁ)
sideNシーン…。真っ暗な部屋。『むぅ、、』眠りが浅くなったのかほんのり意識が戻った私は、無意識に体を動かす。…ゴソ…、……ギュッ…(ん、、、?)でも、キュッと何かに引っ張られて寝返りを阻止された。うっすらと目を開けると、『!…フフッ』「…スー、スー」すぐ視界に飛び込んでくるのは、寝息を立ててるゆうちゃんの可愛いお顔。どうやら、ゆうちゃんが私の服をしっかりと掴んでるから動けないようだ。ずっと同じ体勢だったからか、軋む体に、痺れた腕。けれど、それす
『んぅ…、外、雨強いな…』天気予報で今日の夜から次の日の朝にかけて大雨が降るらしい湿気でジメジメしていて少し暑い気がするだんだん、雨と一緒に風の音が強くなりゴーゴー外から音がする『ゆうちゃん大丈夫かな…?』ゆうちゃんは、雷の音が苦手気になった私は、枕元に置いてあるスマホに手を伸ばすプルル…ゆうちゃんとワンコールもしないうちに繋がる『もしもし、ゆうちゃん雨大丈夫ですか?』「…グズッ、なぁ…ちゃん?」『はい、なぁですよ〜』「外、怖い…」思った通り、ゆうちゃんは外の音が怖い
sideYあの時、"叶わなかった"初恋。"叶う"とは思わなかった、初恋。"実ってしまった"その恋は、私をこの上ない幸せをもたらして、同時に、彼女の居ない人生には戻れないことを悟らせる。「ごめん、ね、迷惑かけて」『迷惑なんて思ってないよ?』私と付き合い出して、なぁちゃんはほとんどお酒を飲まなくなった。時間の許す限り、迎えに来てくれて。どんなに朝が早くても、私が家に帰り着くまで起きていて。私の体が心配だと、健康食品や健康グッズを入手して。酔って帰ってきた私の介抱
sideNフラフラしている彼女を半ば抱えながら歩く。真っ赤な顔はまるでりんごのようで私は柄にもなく笑ってしまっていた。な「入りますよ、、」はぁ〜い、と酔っぱらい特有の間延びした返事を合図に私は彼女の部屋に足を踏み入れた。さっき感じ取った甘い彼女の声。熱い体。ドキドキしていないといえば嘘になる。な「ゆっくり、、、」そう彼女に小声で言って、頭を抑えながら、ゆっくりと私は彼女をベッドにそっと
2022年10月4日総合病院で診察昨日実家から帰ってきたが疲れもなく元気であった実家で楽しい時間を過ごしたので好中球数はかなり上がってるだろうと自信満々「1週間の間に実家行ってきましたぁ」と🅱️先生に言うととても驚いてました。🅱️「実家で何してきたの?」「実家に置きっぱなしの私物を片付けて、妹たちが片付け易いようにしてきました」🅱️先生「あ〜俺も実家に岡田奈々のポスター置きっぱなしだ。処分しないとなぁ」と言ったので「岡田奈々って昭和の?平成の?」🅱
sideNモゾモゾ。ムニ。『…、…?、、…っ!』ガバッ!「、ん、」ギュッ。『っ///』目を覚ましたら、そこは天国。頭を上げた私は、強制的にゆうちゃんの腕の中へ戻る。夢じゃなかったとホッとして、こんな現実があるんだと、満たされる。昨夜、私の人生は変わった。本来歩むべきところに、軌道修正された。そんな、感じ。
sideYブルルッ!ブブーンッ…!「〜♪真っ赤なお鼻のー♪」陽気に唄いながら、ハンドルを握って、賑やかな街中を通り過ぎていく。冬の夕暮れだけれども、まだ空はオレンジ色。イルミネーションの輝きが増す前の帰宅がとても久しぶりだからか新鮮に感じて、ウキウキ具合を増長させてるみたい。チカ、チカ、ブーン…。信号待ちで停まれば、街行く人達の顔がキラキラ眩しく見えて、今日が特別な1日なんだって改めて思う。そんな私の目の前を仲良く手を繋いで学生服のカップルが横断歩道を渡っ
sideY午後20時。お店の奥のカウンター席でスマホを触っている女の子達。基本的に毎日同伴出勤の私も、珍しくそれに仲間入りしてSNSを流し見していた。お店の営業時間は20時から0時まで。23時半にはラストオーダーだから、0時過ぎには帰宅の準備ができる。たったそれだけの時間で、普通のサラリーマン以上に稼げる夜の街。実際にはそれだけの時間だけ、ではやっていけない。感謝と誠意を忘れないこと、それはみぃママの口癖であり、私自身、意識していること。日頃からこまめな連絡を心
sideY"また、会えますか"一度、理由も告げず背を向けた私に、逃げ出した私に、優しいなぁちゃんの言葉が刺さって。なぁちゃんの求める友人になれないと分かっているのに。誰よりも貴方の"一番"に、何よりも貴方の"特別"でいたい、そう伝える、勇気もないのに。"今、会いたい"なんで、そんなこと言っちゃったんだろう。思わず切ったスマホを握りしめて、天を仰ぐ。ブブブ…「!…あぁ、なんだ。」再び鳴る電話にハッとして、すぐ落胆。相手は△△君。「んー、面倒くさいなぁ、」もう
どうしよう、、、私が1人で買い出しになんて行かせたばかりに、、どうしよう、、あの時、私が海外に飛び立つ彼女を止めたばかりに、、膝立ちのまま、私はその場から動けずにいる。そんな折、も「なぁちゃん!!」お「大丈夫!?」絶望の海の中を溺れる私を既の所で引き上げてくれたのは、茂木さん達の叫び声で、おんちゃんに支えられて立ち上がった私を見た茂木さんはも「こりゃただ事じゃねぇって
sideY初恋は、叶わない。高校から大学の間、一緒に過ごした友達。友達で始まり、親友に昇格して、友達として終わった。ゆうちゃんのことが、大好き。ゆうちゃんは、特別。ゆうちゃんだけが、一番。それを友情として捉えていたし、友情であってほしかった。なのに。"ゆうちゃんだけには紹介しておきたいんです"その言葉と現実が、肯定してくれた"友情"は、"やっぱり、ね"私の中で正解の鐘を鳴らすだけ鳴らすと私にとっては"友情"ではなかったことを悟らせる。余りにも遅くに気付いた
※手を伸ばせばの続編です。雰囲気が変わってるかもですが、多めに見てくださーい_| ̄|○sideN『フンフンフーン、フンフンフーン♪』小さなクリスマスツリー。ピカピカの電飾に、頂上にはキラキラの一番星。その足元に、大きさの違う色とりどりの箱。『これはちょっと後ろに、っとよし』テッテッテ!ガチャッ!『んー!あなたはもうちょっと右かな?』大きなクマさんの角度を調整。テッテッテ!ガチャッ!『ありゃ、風船落ちてるじゃん!』ベリ!ベリ!ペタッ!!テッテッテ!ガチ
彼女の人生は壮大だった。彼女の華奢な身体で背負うには重すぎるそんな話。これが私の人生だよ、なんておちゃらけて笑ってみせる彼女は、背中にどれくらいの傷を隠しているんだろうか?な「あなたはよく頑張ったんですね」どうしても抑えきれない怒りで拳を握りしめる。ぱっと彼女を見ると、少し驚いたような表情をしていた。ゆ「そんなこと言ってくれる人初めてだよいつもみんな可哀想だとか、同情しか言葉にしないのに」そんな人生を送ってきた
sideN『だはぁっーー!!もうだめだ…』お「右に同じく…、もうヤダァー!!」机の上に溶けたように広がる私と、子供のように足をバタバタと振るおんちゃん。大学の研究室。ここは、第二の我が家と化している私達の寝床でもある。レポートや勉強の為に徹夜なんてことも多くて、ゆうちゃんが実家に帰る日のほとんどを私はここで過ごしていた。『オーバーヒートだ、休憩しよう!休憩!』お「いいね!久しぶりにカフェでお茶しよー♪」本番を間近に控えた私達は集中的に勉強しようと頑張ってたわけだが、
sideNサラッ…浅くなった眠りに加えられる優しく髪を撫でられる感触。『ん、、、』…ん??パチッ!ガバッ!『ゆうちゃん!?』「わっ!びっくりした!笑おはよ?」突然身体を起こした私に、目を丸くしながらも微笑む愛しの彼女。『おはよ?、え、もうそんな時間??』クマさんの膝枕が心地良すぎてどうやら深く寝てしまってたみたいで、焦る。「ん?まだ夕方だよ??」ソファの下に膝をついて私の頭を撫でていたゆうちゃんはまだコートを着たまま。『あ、ホントだ。え、でも、早く
安部譲二さんと言えば、「塀の中の懲りない面々」という刑務所の中を描いた小説でヒットした小説家さんでした。【中古】塀の中の懲りない面々/安部譲二【著】【中古】afb楽天市場200円安部さんは令和元年9月にお亡くなりになってます。安部さんはアサヒ芸能で対談の連載をされてたんですが、その対談のゲストに女優の岡田奈々さんが来られました。「青春の坂道」という歌を歌われていたこともありましたね。ゴールデン☆アイドル岡田奈々[岡田奈々]楽天市場3,317円
sideNガヤガヤ!ジュー!!茂「皆ー、飲み物揃ってますかー?!」「「はぁーい」」茂「じゃっ!今日はなぁちゃんの奢りなんで、カード限度額いっぱいまで飲んで食べましょう!カンパーイ!!」「「カンパーイ!!!」」茂木さんの恐ろしい言葉と共に、グラスが重なり合う。『皆さん、お手柔らかに苦笑』お「いやいや!ぶーちゃんもペナルティで支払いだからね!」茂「えっ!私も!?なんで!?」お「私とゆうちゃんに黙ってたことあるでしょ!」茂「そ、それはー、守秘義務で
sideY「アタタ…」『ごめんね、、大丈夫?』いつもより熱い夜を過ごした私達。(結局、お風呂でも、ベッドでも、だもん///)大人気なく、十分に盛り上がったと言える。寝不足とまではいかないけど、朝学校に行くにしては腰が痛い。(やっぱり休みを取ればよかったかな)でもまぁ、明日からは完全な年末休日だし、せっかくなら有給はずらして取りたいわけで。どうせ授業もないから多少の腰痛は隠し通せるでしょう。(茂木も多分二日酔いだろうし)私を冷やかす余裕もないはず。なんて考えながら
sideNギュッと私の体を掴む彼女。背中から感じる彼女の温度が私を動揺させた。その間にも縮んでいく空港との距離。心なしか弱まっていく力に自然と彼女の悲しそうな顔が浮かんだ。ゆ「ねぇ、なぁちゃん」一瞬で過ぎていく建物とは裏腹にゆっくりと紡がれたその言葉。はい、と返事をすると、数秒間沈黙が流れた。ゆ「私、海に行きたい、、、」な「海??」彼女の唐突なお願いに私は首を傾げた。
sideYも「今日は飲もうぜ〜」そんな茂木の叫び声で始まった会社員総出の宴会は一年に一度のビッグイベントらしく、隣で茂木のテンションの上がりように苦笑いしている彼女もなんだかんだ言って楽しそうだ。時々こちらを見て優しく微笑んだり、机の下でギュッと握られた手がお酒をまだ全然口にしていないはずの私の頬を赤くさせた。な「楽しんでます?」ゆ「うん、お陰様で」目上の方へのお酌や挨拶に少しだけ出て
熱い夜が過ぎた朝。窓から差す朝の光が深い眠りにいた私を夢から引き上げる。うっすらと目を開けて、目に入った隣の彼女はまだスヤスヤと寝息を立てて、可愛い寝顔で眠っている。な「かわいい、、」柄にもなくそんなことをこぼす私は起こしたくないと思っていても、彼女の頬に手を伸ばしてしまう。柔らかくてよく伸びる頬。布団の下はきっと生まれたままの姿であろう私達。それだけで私はどうしよう
sideNカリカリ…。…ブツブツ。カリカリ…ケシケシ……ブツブツ。『…、…んー。』効率のいい勉強方法って、人それぞれ。私はどちらかといえば、手を動かし、口を動かし、身体を使って叩き込むタイプ。ただ、まぁ。覚えることが膨大で。カキカキ…、…。ブツブツ、ブツブツ、…。『…はぁ。』新しい記憶を入れたら古
叶わない恋ほど辛いものはないんだ。廊下ですれ違うだけで嬉しくて1分、1秒でも長くあなたの事を見ていたくなるどんなに、辛いことがあってもあなたを見るだけで辛いことなんて忘れるこんなに、好きなのに…絶対に伝えられない、伝えちゃいけない思い今の関係を壊してしまうのが怖いから、たった2文字の言葉がいきずまるあぁー、なんでこんな辛い恋なんてしてるんだろう、こんな気持ちになるってわかっていたら絶対近づかなかったのにな…。「岡田さん、おはよう〜」階段を上っていると、背後から声が聞こえた『、