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令宣は久々に夜の都督府軍営に居た。都督検事執務室の背後にある令宣の当直室にも粗末な寝台がひとつ置かれてある。溜まった書類に目を通し終え、令宣は立ち上がると背伸びをした。そのまま厠へ行き身体を湯で拭き清めた。再び検事室の扉を開けた途端、令宣は異質な気配に気付いた。殺気ではない。殺気とは違う何かがこの部屋に忍び込んでいる。猫か?いや、人だ…。人が息づいている。それは後ろにある宿直室から伝わって来た。令宣は壁に掛けた剣を静かに手にした。宿直室への扉を開くと寝台のほうに目が吸い寄
令宣が勅命で嶺南へ赴いて一ヶ月近く経つ。秋雨が続いて朝夕は肌寒ささえ感じる。令宣が産まれて日の浅い仁興(Rénxìng)を置いてゆくのは後ろ髪を引かれる想いだっただろう。毎日仁興を抱いてあやしていた。「十一娘、見てみろ。昨日と顔が違うぞ。またしっかりして来たな」十一娘は吹いた。「たった一日で違いが分かります?」「ああ、私の子だからな成長が早いのだ」暇さえあれば飛んで帰り仁興の顔ばかり見に来て十一娘に呆れられた程だ。爽やかに晴れた日、十一娘は萬大顕に尋ねた。「そろそろ旦那様が帰
十一娘は宿直室にあった鏡を覗き込むと来た時と寸分変わらないように髪と胸元を整えた。令宣が背後に立ってそんな妻の姿を見ている。「旦那様…恥ずかしいです。そんなに見ないで下さい」令宣はそっと後ろに寄り添うと妻のうなじに唇を付けて音を立てて吸った。「あ!」「可愛い、、」産毛の光るうなじからは令宣の好きな薫りが立ち昇っている。「あん…旦那様ったらいけません」十一娘の身体はまだ情事の名残りに気怠く火照っていた。令宣の唇の触れた辺りからぞくぞくとした痺れが走る。「可愛いものは可愛いんだか
旦那様は現在多忙だ。日頃のお仕事に加えひと月後には陛下即位後初の巡幸出発を控えその警備計画の策定に忙殺されて居られる。陛下一行が出発された後は都の留守を預かる一翼を担う立場となり気の抜けない重責も負って居られる。屋敷にお戻りになれない事が重なり十一娘は夫の身体が心配でならなかった。今日も引き続き戻れないと照影が知らせて来た。十一娘は桔梗に命じて母屋の厨房から肉や野菜の材料を持って来させた。十一娘は腕を振るって西跨院の厨房で令宣の好物を多めに作った。重箱に詰めると萬大顕を呼ぶよう桔
日曜日の朝からのぎっくり腰。一昨日よりは昨日、昨日よりは今日と、まさに日にち薬で段々良くなっています。まだまだ動きはギクシャクしていますが、動けるって本当に嬉しいインフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、ぎっくり腰が教えてくれたことは、やっぱり健康のありがたさ。昨夜は宿直でした。センサーは深夜に1回だけ鳴ったけれど、他は平和な夜。久しぶりに早朝から開店していたパン屋さん。何週間ぶりかな。好きなパンを買うことができるのも当たり前ではなかったと、倦怠感がないとか、体が動くことも含めて、当た
宿直で今日も余り寝れなかった。寝れないで起きた時、何か命を削られた気がする。ゴッソリと心の中の大事な何かが削られた疲労感。長生きしたければ、しっかり寝る。それが、命を元気に育む大事な習慣なような気がする。自分を大事にする。それが、結果、人を大事にする事に繋がる。だから、眠ることも大事にしたい。宿直残り17日。来期は、今期3月末で体制的に宿直が終わり、日勤のみに変わる。ありがたい。50歳も過ぎたオヤジに残された命は残り少ない。だから、命を削られる宿直が無くなり、正直、助かった。
2人で結婚式をする日に婚姻届を出そうと決めていたので、結婚式当日の朝に市役所に持っていくことを計画しました。市役所までは車で3分ほどの近くに住んでいるので時間的な心配はそれほどなく、朝7時30分くらいに、僕が彼女を迎えに行ってそのまま市役所へ向かいました。事前にネットやゼクシィで調べておいたのですが、土曜日や日曜日などの休日で市役所がお休みでも、宿直室で受け付けているとのことでした。実際に自分達が住んでいる自治体(市)のHPで、「婚姻届提出」などと検索するとちゃん
僕は仕事でほぼ週1回、系列の複数施設で宿直の仕事をしてます(手当狙い)。この日泊まるのは、こちらの独房宿直室。シャワー室とベッドとテレビがあるだけの簡素な部屋ですが、窓がないんですよね。自分でも実際に泊まるまで分からなかったのですが、僕、窓のない部屋、かなり無理でした。今はもうだいぶ慣れたのですが、宿直の仕事(日によっては全然寝られない)よりもこの窓がないのが結構ストレスでした。なので悪いことはできないな・・・と思ったら、刑務所の部屋って窓あるんですね。