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子曰く、賢なるかな回や。一箪(いったん)の食(し)、一瓢(いっぴょう)の飲(いん)、陋巷(ろうこう)に在り。人はその憂いに堪えず、回はその楽しみを改めず。賢なるかな回や。≪解説≫先生はおっしゃった。『顔回は何と賢明な人物であろうか。一杯のご飯と一杯の汁だけで腹を満たし、むさ苦しい路地裏の荒屋(あばらや)に住んでおる。普通の人なら貧乏に堪えられず、愚痴をこぼす所であろうが、回は愚痴一つ云わず楽しそうに暮らしている。大したもんだ顔回は」と。孔子の弟子であ
子曰く、蓋(けだ)し知らずしてこれを作る者あらん。我は是(これ)なきなり。多く聞き、その善きものを択(えら)びてこれに従い、多く見、これを識(しる)すは、知れるの次なり。≪解釈≫孔子がおっしゃいました。「(古の道理や)十分な知識も無く、自説を創作する者も中にはいるようだ。だが、私は決してその様な事はしない。様々な古の道理や知識を多く聞いて、良いものも(悪いものも)多く見て記憶して参考にする。このようやり方であれば、生まれつき道理をわきまえている者(知者)には及ば
子曰く、参(しん)よ、吾が道は一(いつ)以てこれを貫く。曾子(そうじ)曰く、唯(い)。子出ず(いず)。門人問うて曰く、何の謂(いい)ぞや。曾子曰く、夫子(ふうし)の道は忠恕(ちゅうじょ)のみ。追伸孔子はおっしゃった。「参(しん・曽子の名)よ、吾が人生は一つの使命で貫かれているのだよ」と。曽子は「はい、承知しております!」と答えた。孔子が退出するのを見計らって同席していた他の門人が、「曽さん、今の話はどういう意味ですか?」と問うた。曽子は、「先生の人生は忠恕