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「あなたともう一度出逢えて…、子供の頃に戻ったみたいに気持ちがスゴく揺れ動いた―。本当に久しぶりだった。忘れてたの。こんな動く―生きてる、って実感出来る感覚、ずっと。…そしたら不思議なんだけど。あなたと、こうしていたい。いろんな事から逃げてちゃダメなのかも、ちゃんとお話して、もっと深いところで関わって真剣に向き合いたい、って思えた―。何でだろ?再会して―今朝目が覚めて一番最初にあなたを見た時―、あなたの最後の表情(かお)だけは、全然想像出来なかったから。圭樹くん」⑥名前を呼ばれ。圭樹
ストロベリー・アンド・ストロベリージャム?プロローグ…助けて…、道走ってたら、転んで…、足が痛くて動けない…、救急車、救急車を…、場所ですか?えっと、確かここは―、海岸沿いの、山がすぐ近くにある公園の入り口―、住所は、えっと、確か―①あれは、確か。中学生の時だった、と思う。男子の上級生が自殺した。いろんな―良くないのから危ないのまで―噂やいわゆる“伝説”が飛び交ってた、評判の悪い人で。ハッキリとは誰も言わなかったけれど、『あいつ、死んだんだってね。自殺してくれて良かったよ。害虫
④親戚、と言う単語に。圭樹春海のそれまでどこかふざけていた顔つきが一変し。彼はただ無言で、彼女ー彼にとって初耳の、衝撃的な事実を告げたー吉乃夏美を見つめ。けれど、一方の吉乃夏美は。マスクで顔半分をすっぽり覆われた圭樹春海の表情が全く読めなかったため。変わらぬー学生時代の記憶の中をたどっているように視線を斜め上に上げたままのー調子で。淡々と続ける。⑤『…ケーキ、圭樹くんの親戚の、方…?』『はい。いやあ、奇遇。びっくりだわ~。こんな時にこんな所で、逢えるなんてー。あのコのお導きかしら