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本朝三美人の一人に数えられる作者。身分はド中流(よりは気持ち上かな?)だけれども歌の才能はピカ一。そんな作者が身分違いにも当代きっての権力者、の三男坊に熱烈に求婚されて、結婚しました!男の子が生まれました!…からの、夫への不平不満をつらつらと書きなぐっていく、コレ完全に人に見せる気なかったよね?ところどころでらおそがいことがサラっと書いてあるけど良いの?後世にバッチリ残っちゃっているけど本当に大丈夫?とそういう日記文学です。記事のほとんどが夫への恨みとたまのデレ、残りは旅日記と母親への想いとう
『竹取物語の謎を「うら」読みで解く』since2013☆ざっくりとこのブログをご理解いただくために竹取物語あらすじ*「うら」読みとは?*☆登場人物の名前から解く竹取物語の登場人物、名前一覧*かぐや姫は、なぜかぐやという名前か考察*かぐや姫はアマテラスに対応*☆竹取物語と陰陽五行説竹取物語の求婚難題の宝物*☆*゚゜゚*☆*゚゜゚*☆前回まで☆*゚゜゚*☆*゚゜゚*☆竹取物語の宝物は7つありますが、そのう
平安時代後期の物語文学『堤中納言物語』に収められている「はいずみ」という短編のワンシーンを描きました。**「はいずみ」のあらすじ**男は長年、妻と同居していたものの、お世話になっている人を頻繁に訪ねるうち、その娘と懇意になります。その新しい妻と同居しようと考え、元の妻を追い出すことにしますが、彼女の引っ越し先を訪ねてみると、あまりのみすぼらしさで、気の毒になってしまいます。男は考え直し、彼女を家に連れて帰り、新しい妻との同居を断ります。ある日、男は不意に新しい妻を訪ねます。しか
かぐや姫が月を見て嘆いた7月15日→お盆→供物の瓜→瓜時・瓜州という連想で、瓜州(敦煌)の陽関が出てくる王維の漢詩「元二の安西に使いするを送る」を取り上げています。陽関と玉門関は、前漢の武帝が設置した西域への関所です。武帝の西域政策といえば、シルクロードを開いたといわれる張騫(ちょうけん)が思い出されます。彼は、漢を脅かす匈奴に対抗する同盟を結ぶため、武帝が送った使者ですが、その派遣先の国が「月氏」なのです。いうならば、張騫は「月への使い」「月から帰ってきた使い」だったわけで
本日のNHK学園市川オープンスクール「もういちど、古典文学」では、『雨月物語』を取り上げます。雨月物語上(講談社学術文庫487)Amazon『雨月物語』は上田秋成(うえだあきなり。1734年生まれ、1809年没)の読本です。9つの短編で構成され、霊や祟り、死の関わる話ばかりなので、「怪談」と称されることもあります。『雨月物語』の中では、中国の古典を日本に置き換えた友情譚「菊花の契」、死してなお夫の帰りを待ち続けた妻を描く「浅茅が宿」、崇徳院の御陵を訪ねる西行を描いた「白
毎月恒例の吉祥寺古典を読む会、6月は、18日(日)に後深草院二条『とはずがたり』を取り上げました。この『とはずがたり』、前半と後半に分かれるんですが、その前半ではめくるめく恋のドラマが繰り広げられています。研究書でも「愛欲編」と名付けている本があるほどですその恋のドラマは、瀬戸内晴美時代の寂聴先生も小説になさっています。中世炎上(新潮文庫)Amazonちょっとあらすじをご紹介しましょう。第1巻:二条は2歳の時に母を亡くし、4歳からは「後深草