ブログ記事129件
「眠狂四郎勝負」(1964)人気時代劇シリーズの第二弾をAmazonプライムビデオで観ました。監督は三隅研次。予告編はコチラ。神社で少年と老侍(加藤嘉)と知り合った眠狂四郎(市川雷蔵)。少年が道場破りをされて殺された武士の子供と聞いて、道場破りをやり返して、屋敷を乗っ取った武士を叩き斬ります。立会人となった老侍が勘定奉行の朝比奈であること、将軍家斉のワガママ娘高姫(久保菜穂子)が嫁いだ堀家と反目していること、彼らに命を狙われていることを知った狂四郎は、頼まれてもいないのに、
木下恵介監督今年、四月に亡くなられた田村正和さん突然、聞いた訃報に私もショックを受けました。今回は正和さんの本格的デビュー作品であるこの映画をご紹介しますね。映画が始まるとまず驚かされるのが木下監督の弟さんである木下忠司さんの音楽。激しいリズムでかき鳴らすフラメンコギターと熊本弁の歌によって映画のナレーションが流れて来るのです。これはずいぶん冒険だったのではないでしょうか。お話は昭和七年。九州・阿蘇の雄大な自然を背
いよいよまた忙しい季節が始まりました。今年限定の仕事も入っていて最近の4月では一番忙しいかも。ウイルスで世界経済全体が相当痛んでいるし、この先私自身もどうなるのか全く見えませんが、とにかく今目の前に仕事があることに感謝したいですね。というわけで、4・5月は大河ドラマは2話分まとめて更新、映画は旧作オンリーにして、週1くらいの頻度で更新できたらいいなと思ってます。減速モードに入る前に、これだけは記事にしておきたかった『神々の深き欲望』を。『復讐するは我にあり』の記事に書いたとおり、
『砂の器』の制作が正式に発表されるとハンセン病関係団体の方から会見したいとの申し出があり演出家やプロデューサーが清瀬の療養所を訪ね加藤嘉さんのラッシュを見てもらいメイクアップを確認後日、代表の方たちがこのシーンの撮影現場を見学二人の熱のこもった演技に感動して帰られたそうです。キャスティングに関するエピソードとしては三木謙一を演じた緒形拳は出演依頼の話が来た際和賀の父親・本浦千代吉をやりたいと熱望したがこの役は映画化の話が持ち
ひとつ前の当ブログの続きです。『男たちの旅路』の「シルバー・シート」の回、老人ホームに入っている4人の老人(笠智衆さん、加藤嘉さん、藤原釜足さん、殿山泰司さん)が都電をジャックし、車庫に停まっている車両に閉じこもります。杉本(水谷豊さん)らが説得しようと試みますが、老人たちは何にも応えません。何のためにジャックしたのか、何か要求があるのかも言わない「沈黙の都電ジャック」に、吉岡司令補(鶴田浩二さん)が乗り出します。この吉岡司令補との対話で、ようやく老人たちが語るのが、「私たちが黙々と働いて
推理小説の映画化のはずが・・・、完成した作品は完全にスプラッター&ホラー!評価:★★★☆☆監督:野村芳太郎、脚本:橋本忍、撮影:川又昂、音楽:芥川也寸志と「砂の器」のスタッフが再結集し当時の松竹の最高の布陣なのだが、怨念や祟りを前面にしたストーリー、ホラー映画のような後半の展開、当初はイメージにピッタリと思われた渥美清の金田一耕助の今ひとつ感、など本格的な推理小説の映画化としては傑作というわけではない。ただし映画は大ヒットし、「たたりじゃ~」は流行語にもなった。