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前回は勢いで書いてしまったので、今日はその論旨を補強すべく少しばかり追記しておきたい。党大会やその後の党指導部および指導部支持者らの発言(SNS含む)をみると、彼らは問題を除名処分の正当化という視点でしか捉えておらず、この除名問題で何が問題にされてきたのか、何が論点になっていたのか、まるでわかっていないことがわかる。そもそも、松竹・鈴木両氏の除名処分は、彼らが主張した異論の内容ではなく、異論の提起方法(=出版)をその根拠にしていた。だから穀田氏は、鈴木氏の本も読まずに正々堂々と
党大会の人事については、中北浩爾氏の「田村氏の委員長就任は歓迎しますが、過剰な期待ができないのも明らかです」という解説に同感だ。そして、以下の指摘についてもまったくそのとおりである。……委員長になる人物が、多数の大会代議員がいるなかで、つるし上げのように批判を加えるのは、パワハラではないでしょうか。これでは、共産党内で自由に意見が出せるわけがない。大山県議は、松竹処分について「将来共産党が政権をとったら、国民をこんなふうに統制すると思えてしまう」と懸念を示しましたが、この発言に十分な根拠
党大会2日目の山下芳生副委員長による「松竹伸幸氏の除名処分再審査についての報告」について、先だって「これらの特殊な見解が党大会で表決されたことはきわめて重い意味をもつ」とコメントした。このコメントでは不十分なのであらためて山下報告の問題点を指摘しておきたい。真っ先に指摘しておかなければならないことは、この山下報告は党規約違反だということである。党規約第三条の民主集中制の基本原則を述べた部分、その第一項は「党の意思決定は、民主的な議論をつくし、最終的には多数決で決める」となっている。ところが
この時期は余裕がなく更新が滞ってしまった。『日本共産党第29回大会大会決議案への感想・意見・提案』について、私自身は気が向いたら書くつもりでいたものの気がついたら締切がすぎていた。党指導部が党大会決議を練り上げる気があるなら、毎日『しんぶん赤旗』に意見募集中であることを記載しただろうが、意見募集の記事は一度きりだった。また、決議案発表から党大会までの期間が短いのだから、意見はすべてウェブサイトに特設ページをつくって掲載するというやり方もあったはずである。ところが、有料配布で申込期間5日間
1月20日付「しんぶん赤旗」で「結語」を読んだ私の知り合いの女性党員の第一声は「この女すごいな。☓☓☓の☓☓☓みたいや」(誹謗中傷にあたるため伏せ字)だった――ということで、今回は彼女にそのように言わしめた「結語」の問題点を指摘し、大山代議員の発言を擁護しておきたい。なおこの「結語」は複数の中央委員の証言によると、中央委員会で議論をつくして全員一致で確認したものだ。党指導部は「結語」を通じて――(大山代議員の)発言への批判という形をとりながら――、今なお除名処分に疑問や反対の声をあげる党員
「日本共産党の全国大会へ全党員と市民の注目を党員・有志から求める会」が先月に続き会見を行なった。報道によると参加者は11名(うち前回参加者5名)。主として党大会での田村智子委員長による「パワハラ発言」の撤回と謝罪を求めた。党指導部は結語の該当部分について「発言内容への批判であり、人格を傷つけるものではない。パワハラとの指摘は違う」(小池晃書記局長)としている。彼ら指導部の問題意識は、何よりも大山代議員の発言が「除名処分のどこが問題なのかを、何も示してい」ないことにある。しかしそれ
第29回党大会の「報告」についてはまだ触れていなかった。報告者は田村氏であるが、読めばわかるように志位氏に特徴的な論法が随所にみられる。今回は党建設の部分に限って簡単に述べておきたい。「自己規定」とは「第3章」で最初に展開されるのは単純な三段論法である。1、「多数者革命を進める主体は、主権者である国民」である2、「『国民の自覚と成長』は自然成長では進まない」、「支配勢力の側の主張、変革への妨害や攻撃を打ち破る理論と運動がどうしても必要」である。3、そうした「理論と運動を担い、不
党大会決定を眺めていたら、29回党大会の「あいさつ」を検討していないことに気づいたので、今回はその党建設について述べた部分について触れておきたい。この「あいさつ」で話題になったのが、党建設の「空白の期間」についての分析である。そもそも党勢後退の分析をするのに、入党者の数だけをみて離党・除籍者の数をみないこと自体が一面的でお粗末としかいいようがないのだが、とりあえず志位氏の分析につきあってみよう。第一は、年平均の新入党者の推移であります。年平均の新入党者は、概数で、1970年代は年3