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ウダルチは、冬もカズ姐さんの宿屋にいた。テマンは将軍の居場所を知っていたのだ。みんなは、なるたけ側に居たくて、スリバン宿に居る事にした。チュンソクもいい年だが、戦ばかりでまだ一人身だ!他の者もだ!皆んなが居るのは、ヨンにはお見通しだった!カズ姐にお金を払い、不自由がない様に頼んでいた。バレてるとわかると、三月も目の前のある日、皆んなで将軍を訪ねた。おじしゃん、こんにちわ。とぉしゃま、かぁしゃまといっしょ。もう、昼近いと言うのに、まだお二人は?勝手に想像が膨らむ
甘い花の香りが微かに漂いあの方の残り香が胸を熱くする兵舎の部屋で寝台に横になりながらあの方を想う王様の命で倭寇殲滅の為向かった高麗外れの漁村想像以上の大船団に息をのみ鬼剣を強く握る『皆良いか決して気を抜くでないぞ被害は最小に留める』『イェテジャン』偵察に行かせたテマンの報告を受けたヨンはチュンソクに指示を出す『向かってくる者は容赦はするな投降する者あらば生かして都に連れ帰り王様の御指示を仰ぐ』『イェテジャン』激戦は三日三晩続き倭寇を殲滅した時には全て
ヨンが王宮に辿り着くとその大きな体はチュホンから地面に雪崩落ち駆け寄ったテマンは衛兵の助けを借り兵舎の部屋まで意識の無いヨンを運び込むと急いで典医寺にいるウンスを呼びに無我夢中で走り出した『医仙様…テジャンが…』典医寺に駆け込んで来たテマンは涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら必死にウンスに訴えている『テマン君テジャンに何か有ったの?』『意識が無いんです…早く兵舎に』『あのテジャンが意識が無い?』奥から出てきたチャ侍医がニッコリ笑って二人の側に歩み寄ってきた『確か迂逹赤は倭
チュンソクはピョンナンドに向けて後発の隊を率いて馬を進めていた王様が元から戻られた時に立ち寄ったピョンナンドあれからもう六年近くの時が流れたのかとチュンソクは感慨深く辺りを見回した此度の出立の前に寄ったチェヨンの邸の離れにはよく眠る小さな我が子と愛しい妻あの頃の自分には今の幸せな自分は想像もつかなかったとチュンソクは二人の寝顔を胸に刻んでピョンナンドにいる上官を思った上護軍今参ります━─━─━─━─━─何をもたもたしている敵陣に乗り込んで
室町時代の最重要人物。それは一休さんに出てくる将軍様足利義満公です。(古い)足利義満といえば金閣と勘合貿易です。昔は勘合符と覚えさせられていましたが今は勘合でオッケーです。平安時代に菅原道真の提言で遣唐使が廃止されて以来公式な日本と中国との国交は途絶えておりました。しかしながら貿易は続いていました。平安時代末期の平清盛も貿易していますがこれはあくまで私貿易であって国と国との正式な貿易ではありませんでした。勘合というものがなぜ出てきたかと
前に、白石一郎先生の海賊小説「海狼伝」を読んでいると書きましたが、その続編の「海王伝」も読み返し終わりました。昔読んだのに、どうも最後どうなったかの印象がない、と思っていたら、何かうやむやな感じの、何も終わってないままというか、これから始まるという感じで終わっていました。しかも結構気まずい雰囲気のシーンで。お話としては非常に広がりが感じられてきたところでそうなので、少し肩透かしな感じです。というのも、前作で日本を出発した村上海賊の主人公は、明に貿易に向かうのですが途中の琉球で、
タイの話をする上で前提しておかないといけないのが、近代国家が成立する以前のアジアの国家というのは、現在のようにジグソーパズル式に地図を線引きしていなかったということです。昨年の秋に書いた海賊海域に関する記事にその辺は詳しいのですが、当時のアジアの国家の在り方というのは、マンダラ型と言われる勢力圏を持っていました。線引きされたものではなく、中心から同心円を描く形で自然に勢力圏が出来た物で、どこからどこまでがどの国の領域かというのは明確にされていなかった。また、それぞれの勢力圏の間には