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金瓶梅の登場人物について西門慶……主人公。妻と妾のみならず、下女や娼妓にまで手を伸ばして放蕩三昧の毎日を送る。最初は薬商だけだったが、後に糸屋や質屋を開いて商売を広げたほか、官職を手にいれて思いのままに。友人達もろくでもない連中ばかり。普段から本当にだらしないんだが、商売関連の切り盛りや悪事に感じては抜け目が無い。金のやりくりに関しては割と妻の月娘にちゃんと相談したりと、一家の主としての体裁は保たれている様子。実際、西門家は彼なしでは成り立たない。下巻で彼が死んだあと
思痛記(1947年)(寳雲舎中国文芸叢書)Amazon清代の文人・李小池の記録文学。咸豊~同治年間における太平天国軍の虐殺行為を、間近で体験した作者が記したもの。世界史でこの時期の中国を学ぶと、どうしても阿片戦争やアロー戦争といった西欧列強による侵略事件に目がいきがちだが、真に清朝を苦しめたのはこの太平天国の乱だろう。清代の宗教反乱でもとりわけ規模が大きく、完全な鎮圧まで十数年かかっている。列強に対しては進んだ文化や軍事力を見せつけられた精神的ダメージこそ大きかっただろ
「妓女列伝」執筆のため金瓶梅を読み返していたところ、ふと金瓶梅のヒロイン格である六人の妻妾達の人間関係が気になったので、ちょっと書き留めておきます。藩金蓮と呉月娘そもそも金蓮が夫を殺して西門家に入ってきたことは他の奥方達も了承済みで、最初の印象ははっきりいって良くなかった。そういうこともあってか、嫁いで間も無い頃の金蓮は正妻である呉月娘のご機嫌取りに尽くしている。そのため、二人の関係も最初は良好だった。しかし金蓮が凶暴な本性をむき出してくるにつれ、呉月娘との仲にもひびが入っていく。普