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「うちは、百均の食器ばかり使って」誰かがそんな風に言っておられたのを耳にしました。その時、私は口を開きませんでしたが、心の中で「デザインが気に入っておられるんじゃないですか?」と鸚鵡返しに答えていました。値段に関係なく、気に入っているものはありますね。私も、1990年に買った22ドルの食器セットをいまだに使っています。大皿5枚、小皿5枚、カップとソーサー5組、フォーク、ナイフ、スプーン5組にスープボウル5椀であったと思うのです。22ドルで!ひょっとしたら、百均よりも安いのでは?アイ
NHK-BSでギュスターヴ・シャルパンティエの大ヒット作《ルイーズ》が放映されました。作曲者の存命中に上演千回を記念したオペラです。ほかには、チレアの《アドリアーナ・ルクヴルール》やトマの《ミニヨン》などがあります。《ルイーズ》は私が解説をしたことがあるオペラなので、観るたびに&聴くたびに本当にいろいろなことを想うのです。自然主義オペラ最大のヒット作であり、主人公のアリア〈その日から〉はコンクールやリサイタルで良く歌われる人気のメロディです。一方、このオペラの最大の美しさは、第1幕の〈夕
新国立劇場のバレエ公演に伺いました。チェルニー(ツェルニー)の練習曲をバレエ化したのだという《エチュードEtudes》という演目に、自分の好きな練習曲が出て来て嬉しかったのです。右手が16分音符で弾き続けるなか、左手は三連符で奏する一節があるという曲で、上手く弾けたらショパン的な味わいが生まれます。オペラのカデンツァにも似た感じの、即興的な味わいが生まれる一節です。その曲がオーケストラにアレンジされて聴こえてきたとき(編曲者はクヌドーゲ・リーサゲルKnudageRiisagerという
講演会でご質問がでましたので、《ばらの騎士》について。歌手たちの紹介のブログですが、先に、指揮者フィリップ・ジョルダンについてひとこと。私は、ジョルダンの指揮した《カルメン》と《ウェルテル》のDVDの解説を書かせて貰ったことがあります。この2つとも、彼は大変な若さでー《カルメン》は20代、《ウェルテル》は31歳でー振っていました。《ウェルテル》はくしくもウィーン国立歌劇場での公演です。ジョルダンの指揮だと、楽譜のページをめくるのが惜しくなります。耳に飛び込んでくる音の圧や音色の鋭さ
新しい仕事のご依頼があり、上演中のミュージカル《バグダッド・カフェ》を観劇してきました。ミュージカルを拝見するのは久しぶりのことでした。何よりもまず感じたのが、「いろんな味があるな・・・」ということです。味とは、すなわち声音のことです。オペラの場合、マイクなしで大空間に届かせるという前提があるので、基本的には大きく太く豊かに、滑らかに・・・となります。響きの理想郷が。しかし、ミュージカルの場合は、声音の色合いや味わいに、より規模の大きな「幅広さ」があると思えたのです。小西遼生さんという
作曲家グノーの小品オペラ《白い鳩LaColombe》。可愛がっていた鳩を、来客のために調理して出さざるを得なくなる・・・でも、最後にはどうなる?というオペラです。以前、このオペラの映像を大学の授業で一度だけ紹介したことがありました。「動物が出てくるオペラをもっと見てみたいです」という感想があったからです。この舞台映像では、ソプラノのズボン役である少年マゼットのキャラクターを小柄なテノールが演じています。というわけで、声種的には「楽譜を弄っている」ことになってしまうのですが、この小柄なテ
年に一回ニューヨークで行われていたリチャード・タッカー、ガラ・コンサート。タッカーといえば名テノール、《ユダヤの女》で林康子先生と共演した大歌手です。林先生にお目にかかった時、いの一番に《ユダヤの女》について尋ねました。「本当に、あの演目をやりたがっておられて・・・」そんな風に思い出されていました。そのタッカーの業績を記念して、このコンサートが開かれています。今日見つけた映像は、1991年のもの。私が在米していた時期のコンサートなのに、記憶にありません。ヴィデオテープで自動録画したと
ベッリーニの《ノルマ》といえば、マリア・カラス、それからジョーン・サザーランド、モンセラ・カバリエ、レナータ・スコットと続きます。ベヴァリー・シルズも歌いました。もちろん、アニタ・チェルクッティやエレーナ・スリオティスなど、短期間歌った人もいました。最近だとパトリツィア・チョーフィの名演が話題になりましたし、ロンドンでソーニャ・ヨンチェーヴァが急遽歌った舞台は映像化されました。日本では、マリエッラ・デヴィーアがじっくりと歌ってくれたのが印象的でした。カラスの〈清らかな女神よ〉は、きりっと
マエストロEliasGrandy(1980-ミュンヘン生まれ)。ドイツと日本のハーフの方だそうです。東京二期会の《こうもり》を振っておられましたが、あまりにテンポ取りが精妙で感嘆しました。特に、オルロフスキーのクープレやファルケが主導するアンサンブル。なんというか、良いお風呂にじっくり漬からせてくれるかのような、自然な心地よさ。あざとくないのが好感触でした。カーテンコールで出て来られた時、それほど大きな体格の持ち主ではなかったのですが、指揮しているときの彼は非常にダイナミックでした。