ブログ記事2,152件
「私に向けても何か言っていただきたかったですが…」カンファレンスがお開きになるとチャン・ジンが少し拗ねたような口調でウンスに話しかけた「やだわジン先生からかわないでください私がカンファレンスで自由に話せるのは何かあればジン先生が助け舟を出したり軌道修正してちゃんと導いてくださるってわかってるからですそれに私が話したことなんて先生はとっくにご存知のことばかりだったでしょう?」「とんでもありませんとても勉強に
迂達赤に稽古をつけた後、自室で身形を整えた俺は康安殿へと向かった。王様に暇を終えた報告と、北へ行く許しをいただく。王様のご様子といえば、このところ御前会議が長引いているらしい。それもそうだろう。元との関わりを今後どうしていくのか、キ皇后はどう出てくるのか……問題は山積みだ。いかさま、王様は宣仁殿(ソニンデン)からまだお戻りではなかった。出直そうと踵を返した俺に、「護軍が来たら会議の場に来るように、とのお言伝でございます」と、内官がうやうやしく言う。俺は己れにしかわからない程度に溜
宿に着いた時にはもう日は暮れていたウンスが〝ばっぐ〟と呼んだ天界の荷が気になりテマンは話を聞きたくて残っていた湯上りのウンスを見られたくなくてヨンは警護をテマン頼み先に風呂に向かったヨンが部屋を出るとテマンは早速天界の荷について尋ねたウンスは嬉しそうにバッグを卓にのせて効果音を口にした「じゃじゃ〜ん!いいテマン君天界にはカメラといって今目に見えている景色をそのまま絵に残せるカラクリがあるのほらこれ私の顔が写ってるでしょ」そう言
「大護軍、もうすぐ王宮です」馬車の外からかかったテマンの声で、俺はようやくイムジャから唇を離した。くたり、と脱力したこの方を胸に受け止めて、わかった、とテマンへ返す。「イムジャ、もう着きますよ」「はぁ……もう、ヨンたら……」ふわりと上気した頬……潤みを帯びた瞳で、とろん、と俺を眺めるイムジャに、また見惚れてしまう……———が。「!!あーーーっ‼︎ヤダ、もう〜!」その甘さを打ち破り、イムジャが俺の頬をがっちり掴むと、俺の顔…唇を、手巾でゴシゴシと擦り始めた。赤いのか青いのか…
やけに静かね。雪でも降ってるのかしら……深い眠りからゆっくり戻ってきた私の意識は、まだ浅い所でゆらゆらと揺れていた。冷え込む冬の夜の寝室。外はおそらく雪……でも、ここは温かい。背中に感じるヨンの温もり。私を抱き込む腕の重さが愛おしくて。もう少しこのまま眠っていたい……私は瞼を閉じたまま微睡んでいた。無事に息子——タムが生まれてひと月あまり。嬉しくて幸せで……そして、子育てがどれだけ大変な仕事かという事を、私はイヤという程、身に沁みて感じていた。子どもは自分のお乳を飲ませて、自分の
ウンス?少し落ち着いたら、新婚旅行に行こうか?どうしたの?急に?いや…あっ、さっきの?自分でも、何であんな事言ったのか?わからないけど、ちょっと苛ついてたの。そうか?怒ってないか?うん…ごめん。家に着いたチュンソクは、落ち込んでいた。プジャン?本当にテジャンに剣を向けたの?あ…ああ…二度だったかな?玉璽を盗みに来た時は、罪人扱いした…バカ!あの時、ウンスがどれだけ毒に苦しんでいたと思うの?自分だったら、王より愛しい人を取らなかったの?いや…取ったと思う…医
中秋の名月…ブレた〜😓クゥ~クゥ~と眠りながら、寝返りを打って、チェ・ヨンの胸に顔を埋める。柔らかすぎるウンス殿。どうしたものか…下を見れば胸がはみ出そうだ…この方は、俺を男ではなく犬だと思っておるのか?しかし…こんなに下腹がうずくのは初めてだ。赤月隊でメヒとも雑魚寝したが、こんな気分にはならなかった…しかもウンス殿は寝相が悪い!短パンなるものを履いて、高麗では考えられない素足を惜しげもなく出し、布団の上にどんと乗せてくる。その度に直してやる。その白くスラリと
頭の良いウンスは、飛び級制度によりあっという間に四年生になり、22才の時にアメリカで研修医をやり遂げ、心臓外科医になった。その間、一切父親とは、連絡を取らなかった。ウンスは、家を出る時、父親の髪の毛と義妹の歯ブラシを持って来て、親子鑑定をしていた。馬鹿な男…他人の子にお金を使ってその母親にも?笑えるわ!でも、まだよ!有能な弁護士に頼み、相手の男を探し出して貰った。かなり、沢山の男が居たようです!そうだと思いました。しかし、見つけました。建築現場で働いているキム
医務室に連れて行かれ、ベッドに寝かされたトルベ。俺がテジャンの手の代わりに…これ!私がつくった歯磨き…柳の葉で…24名が討死しました…やめろーーっ!トルベ!く、苦しい…キチョルには勝てないのか…テジャン…の為なら…悔い等ありません…ああ…あっ…チーフ!トルベシェフ!はっ!どうしたのですか?泣くほど辛いですか?まだ目が回りますか?テジャンは?は?チェ・ヨン氏は?お帰りになりましたよ?連絡先は?知りません…大会社の副社長ですよ?あっ、スカイホテルに聞いた
次の私の休みの日、ヨンは約束通り半休を取って、アン・ジェさんのお屋敷へ連れて行ってくれた。代々アン家は武人、チェ家は文人の家柄だとか……それでもお父様同士は仲良しだったから、当然アン・ジェさんとヨンも——「別に、普通でした。共に書堂に通い、剣術の稽古もして」……そういうのを幼馴染って言うのよ、ヨンァ。「へぇ。じゃあ、2人で庭の銀杏の木に登って、ギチョンに怒られたりしたの?」「……何故貴女がそれを……」「ヤダ、本当に?あはははっ!」ソニから聞いた昔話を膨らませてみたら、図星だった
一足先に本社に着いたヨンとウンス。裏口から、入って専用のエレベーターに乗り、父親の所へ行った。キエもチェ尚宮も居た。おお、ウンスさん!大丈夫だったかい?まことに綺麗じゃ!父さん達に話があるんだ。実は…俺は家族とウンス以外の女性と握手しても、発疹が出たり、呼吸が苦しくなるんだ。知ってたわよ?親なのに、気付かないとでも思った?ウンスさんは、大丈夫でしょ?それは、大昔の記憶がお前にそうさせていると思っていた。逆に考えると良い事だ!だけど、商談とかでも、今迄、何度か倒
屋敷に着いた皆んな。奥様!奥様!大丈夫ですか?ごめんなさい…何だか腹がたって、飛び出してしまったの。わかります!私も子が腹にいる時に、ギアンを殴りました。そうです!私も、テピョンを小刀で刺しそうになりました。そうなんです。奥様。妊婦は気鬱が激しいと聞いていましたがそんなのは、気の持ちようだ!と言ったら、アイシャに刺される所でした。私もあらぬ浮気?をしていると、テリに首を絞められたあと、殴られました。私も…ヤンジが出かける事が頻繁になった時、やはりこの男は違う
今日も戻りが遅くなってしまった……俺は、既に薄灯りの寝所へ音も無く入ると、ぐっすり寝入っているイムジャの…額にかかる絹のような髪を、そっと撫でつけた。そしてすぐ側の、べびーべっとで静かに寝息を立てている息子の傍に立ち、その微かに聞こえる呼吸の、心地よい反復音に耳を澄ます。……何とも愛らしいことだ。我が子とは、このように愛おしいものか。聞いていた話ではあったが、まさかこれほどとは——己れの子というだけでなく、最愛の女人(ひと)との間に授かった子だ。タムは俺とイムジャの……違う刻を生き
チュンソクは慌ただしくしていた昨夜郡守の屋敷から戻った大護軍は不機嫌極まりなく眠っている医仙を大切そうに胸に抱き抱え医仙が使っている部屋に入ったきりだ宴から戻って来た兵士はテマントルベトクマンだけで何があったのか三人の話をまとめると宴で一服もられた妓生に扮した刺客がいた医仙が連れ出され貞操の危機だった医仙と部屋にいたのは迂達赤隊員だったしかも刺客は毒針を仕込んでいたことから徳興君の影が見え隠れするこれは大護軍も心穏やかに
こんばんは(*´艸`)♪「雪の降る夜」の更新です。今回はヨンサイドです。時間軸はドラマ開始時!ウンスに会ったことで少しヨンが柔らかくなっております。死ぬつもりもありません笑少しだけ雰囲気の違う二人をお楽しみくださいませ。リク企画進行中!先着ですので、ご興味ある方はリンクからぜひ♬クリスマス&正月12雨の中に馬の嘶きが聴こえる。ポクポクと蹄の音が雨音に混じり泥が跳ねる。「宿を」そう言ったのはチェ・ヨンだった。新しく即位した若き王、恭愍
村の監視は、厳しい!テマンとトギが見知らぬ所へ入って行った後、メヒとベンは、入れて貰えなかった。しかし、そこは、元赤月隊だ!木々を伝い、後を追った。大きな屋敷に入って行った。間に合ったか!お産が始まったようだ。はじめまして。トギさん!宜しくお願いします!コクッと頷くトギだ。さあ!行くわよ!既に医者の顔になったウンスだった。扉を、開けると…メヒとベンが居た。ヨン…半年以上ぶりの再会だった。大きなお腹をしたウンスは、一目でわかったが、既に臨戦態勢だ。ヨン?後に
軍議で大護軍は王様の客人が数日兵営に滞在すると言ったということは先刻大護軍の部屋に居たのはその客人であろうかサンユンは軍議中も先ほど会った女人のことを考えていたあんなに溌剌として笑顔の愛らしい女人は初めて見たそれによき香りが漂っていたきらきらした瞳で凛と俺を見つめ返し微笑んだどちらの御息女であろうか心ここにあらずのサンユンの様子はヨンやチュンソクには直ぐに気づかれた「滞在中は主にテマンが付く無
手裏房やチェヨンテマンに囲まれて賑やかに夕餉を食べ楽しそうに談笑しているウンスウンスの様子を窺いながら隊員らと夕餉をとっていたサンユンだがそこで隊員たちから思いがけない話を聞く「組頭見ましたか?魚の骨や海老の殻を取ったり医員様が咽せたら水まで飲ませてずっと大護軍が甲斐甲斐しく食事の世話を焼いていましたよそれに大護軍は常に医員様から目を離しません怪しいと思いませんか?」一人の隊員が話すと別の隊員も言い出した
ウンスが起きるとすでにヨンの姿はなく卓の上に手拭いと水桶があった身繕いしテマンを呼ぶと握り飯と青菜の水沈菜の朝餉を運んできてくれた「テマン君ありがとう」お礼を言うとテマンが何か言いたそうにもじもじしているので促すと「あのぅユ医員オ、オイラをテマン君と呼ぶのはやめてください」「えっどうして?」「オ、オイラ君をつけられるような身分じゃないから」「あ〜そういうことね!この時代
——風呂。イムジャの願いを叶えるべく部屋を出るも、階下は未だ騒ついたままだった。テマンが弱り顔で頭を掻いている。そこへ俺は再び、見るな!と一喝して、イムジャの手を引いて風呂場へと向かった。階下の奥。風呂場は、小さい中庭の通路を行った先だ。人目につく場所ではないが、風呂場の中を確認してから、俺はイムジャを振り返った。「どうぞお入りください。イムジャ」「もうあんまり時間無い?」「まぁ……程々にゆっくりで大丈夫です」「わかった」イムジャが中へ入ると、俺はそのまま扉の前に立つ。と
夜中までに5件の手術を終えたウンス。院長!明日から、1週間休みます!は?労働基準監督署に訴えますよ?働き過ぎだわ!それに、お見合いします!は?では、お疲れ様でした。ああ、ユ教授、じゃなくて、ジェニー、気を付けて。家に帰ると、倒れ込むように眠った。起きたのは、昼過ぎだった。ふぁ〜、良く寝たわ!シャワーを浴びて、スッキリした。その頃、ヨンは、セキュリティ強化を更に硬くした。どれどれ、チェグループは、きっと躍起になって、コンピューターシステムの侵入を防いだでしょうね
ジンが帰った後、大統領から電話が来た。あっ、チェ社長!明日、会議があるのですが、是非、社長の意見も伺いたくて。明日、官邸の方に来て頂くのは可能でしょうか?何の話だ?あの北の要人が殺られた事で、何故、35度線に帰したと、北から抗議の電話がありまして、もう一度話し合いの者をこちらに向かわせると言ってます。断われ!本人が35度線に帰してくれと言ったと言えば、済む話であろう?また、命を狙われるぞ!ですが、断われば何を仕掛けてくるか?では、一人で来い!と言えばいい!相手は
「コモ。頼みがある」そう言ってヨンが訪ねてきたのは、王命で北へ進軍する少し前だった。「何だい」「医仙の事だ」……全く、この甥は。あの頃も今も、口を開けば医仙の事ばかり。恐らく、随分と前から想いを寄せていたのであろうな。己れは気づいていなかったやも知れぬが。「あの方が戻られたら……妻に迎えたいと思ってる」——で、あろうな。想いを寄せてはならぬ、と言うた事もあったが、やれやれ……やっとこの叔母に言うてきおったか。したが、ヨンよ……今頃言うてどうするのだ?当の医仙が居らぬとい
「……でね、トギにヒジンさんの処方を頼もうと思って、典医寺に行ったのよ。トギ、ちょうど薬草部屋(通称トギ部屋)に居たから、お茶を飲みながらアレコレ話してたんだけど……その間テマンたら、ずーっと外で待ってるの。中で一緒にお茶飲もう、って何回誘ってもダメだったわ」眠る前の晩酌のひと時。イムジャがちびちびと盃を舐めながら言う。「それはそうでしょう。テマンは貴女の護衛です。困らせないでやってください」「そうだけど……部屋の中に居ても護衛は出来るでしょ?外には武女子(ムガクシ)の子達も居てく
ヨンの新しいベッドで目覚めたウンス。昨晩の激しい余韻が残る中、布団から出ようとしたら、ズルズルと布団の中に引き込まれた。もぉ〜!ご飯支度しないと駄目なのよ?大丈夫!俺は三日は用も足さずに寝ていたし。なんですって!不健康だわ!脱水症状になるのよ?えっ?ちゃんと食べて用を足す!水分も充分とらないと、身体を壊すのよ?はい…。でも、イムジャが大変だ!やはり、家を建てたら、使用人を雇うべきでは?その時になったら考えるわ!バランス良く朝食を作った。パンでも平気?全く問題
王様から暇(いとま)をいただいてから10日程。俺は運気調息を終えた後も、すぐに皇宮へは戻らず市井で過ごしていた。手裏房の面々と、手筈を整えたいことがまだまだある。そこへ、天門に張り付いていたはずのシウルとジホが戻ってきた。「交代に他の子を行かせたんだよ。こいつらも、こっちでいろいろ仕事があるからさ」何事かあったか、と立ち上がった俺に、マンボ姐が、心配しなさんな、と、2人に飯を出してやりながら言った。「天門はあのままだ。ウンともスンとも言わねぇ」ジホが、出されたクッパを熱っ、と言い
こんばんは!ハッピーメリークリスマス(。>ω<。)ノ「雪の降る夜」いよいよ最終話になります。また後日談などは書きたいなと思っておりますが、一旦これにて!これまでのあらすじ「チェヨンの幻聴だと思っていたらまさかの本物」ではでは、どうぞ〜(*´艸`)♪14(最終話)「なぜ…とは?」「え?だって…あなた…え?本物?」「今まで何と話しておるつもりだったのですか」ずっとこちらを向かぬまま話すウンスにもどかしく思い、今にも駆
医仙がヨンの元へ戻って来てくれて、婚儀も無事に終わり……度を越す程、仲睦まじい姿を目にしてきた故、じきに良い知らせを聞けるだろう……とは、思っていた。いたが、まさかこのように早くとは……私は、つい緩んでしまう己れの顔を、何とか戻す、また緩む、を繰り返していた。あの日、いち早く知らせを持ってきたテマンに、思わず少々の駄賃を握らせ、私は小躍りする勢いで王妃様のもとへ向かうも……すぐにその足を止めた。懐妊したのは、うちの嫁だけなのだ——王妃様とウンスが、共に“妊活”とやらを始めたのはこの春の
翌朝。居残りに不満を滲ませた顔を、隠し切れないトクマンが、薄っすら目を潤ませて出立の列を見送っていた。前を行くテマンと、颯爽と馬を駆る王様、そのすぐ後ろにはチュンソクが張り付き、帰京の隊に混じっている。俺は、馬上のイムジャを眼前にしながら、一番後ろに着いていた——……いたのだが。新人隊士に紛れて行くのに、無事に都へ着くまでは、と、イムジャには迂達赤の隊服を着せた。髪を結い上げ、頭からすっぽりと外套を被せて顔を隠し、くれぐれもお静かに、と念を押した。あちこち痛くてお喋りする余裕は無い
真珠の微熱90ガチャリと執務室の扉を開けると廊下にトルベが立っていた。「部隊長、報告書です。」手に持っていた書類をチェ・ヨンに渡すと何か言いたげな目で顔色を伺ってくる。「何だ?」叔母から叱責されて不機嫌なままの声で問う。「あのー・・・部隊長、やっぱりマズイと思います。」「何がだ。」「・・・プロポーズ、した方が良いですよ。」ドスッとみぞおちに肘が入りトルベの息が一瞬、止まる。「ぐふっっ!げほっ、げほっ!・・・いやっ、違うんです俺の彼女はユ医師の友達だから