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2.秘密の場所「バイトですか?」突然背後から声をかけられ、海はハッとしてうしろを振り向くと、白いワイシャツに紺のエプロンをつけた男性が買い物袋を両手に抱えて立っていた。「あっ、違います。」海がドキドキして答えると、「すみません、お客さんでしたか。ちょっと買い出しに行っていて。今開けますね。」「えっと、違うんです。見てただけなんで・・・。」「そうでしたか。よかったらどうぞお入りください。」「でも、お財布持ってきてないんで・・・。」「それは残念です。では、アルバイトの話を聞きに
こんにちは。新しいネタというわけではないのですが、気が向いたので更新してみます。タイトルのとおり、有名人の方がお尻を叩かれた体験談について書いてみようと思いますが、そのまま名前を載せるとその方のファンの方が読みに来られて不快な思いをされたら申し訳ないので、適度に名前をボカしておきます。ご了承ください。では本題。ご存知の方も多いと思いますが、かつてブ〇グの女王と呼ばれていたMAN〇BE.KA〇RIさん。いろいろなところで子供の頃にお母さんから受けた
1.悠一の魂胆約3週間の春休み。去年や一昨年の春休みとは違って、今年は部活がない。何も予定がないというのは、海にとって退屈で物足りなくてつまらない毎日だった。逆に空はそんな日々をウキウキした気分で迎えた。海は『やることリスト』を作って、自分の部屋の壁に貼りつけた。・高校の宿題・部屋の模様替え・買い物・友達と遊ぶ悠一が見ることを考えて、あとから・家の手伝いをつけ加えた。・あの喫茶店にもう一度行くという今一番実現したい項目は、紙には書かずに心の中に留めておいた。
1.新キャプテン空と海は中学3年生となり、1、2年生とはクラスも変わり、新たな気持ちで新学期をスタートした。空と海のツインズは、小・中学校を通して初めて同じクラスになった。3年生では三者面談や入試説明会など保護者が出席する機会が多くなるため、忙しい悠一のことを考え、2人いっぺんに済むようにと学校側が配慮してくれたようだ。3年4組、担任二谷強士先生、通称よわし。空は初めて受け持たれるが、海は去年に続き2年目となる。相変わらず、見た目は細くて頼りない感じがするが、生徒の気持ちをよく理解し
2.車の中で・・・「蓮ケ谷海さ~ん、どうぞ~。」悠一はやっと海の番だと、少し浮かれた感じでマイク越しに海を呼び出した。ところが全然入って来ないので、坂本さんが廊下に出てみると、そこには誰もいなかった。「先生、海ちゃんいなくなっちゃいました。」「トイレかな?」「ちょっと探してきますね。」“待たせ過ぎたかな?かれこれ2時間近いもんな・・・。”海は気持ちを落ち着かせようと、同じフロアーの少し離れたトイレにいた。鏡には、今にも泣き出しそうな自分の顔が映っている。“泣いちゃダメ!”
こんばんは☆彡いつも「いいね」やコメント&メッセージ、ありがとうございます。最近はストレスの溜まる出来事が多くて、少し疲れ気味です(^_^;)週末になって、ようやくひと息ついています。そうそう、先日、とあるキーさんと「初めまして」のお茶をしました。楽しい時間を過ごせたのですが、次にお会いする日程がなかなか決まらず。当たり前ですが、お相手の方も一人の社会人である以上、仕事もあり、家族(注:配偶者ではありません)もあり、その他いろいろ、生きているとそれだ
3.ドシャ降り!?「そういえばオレが帰って来たとき、海、玄関にいたよな?」家に着く前に少し探りを入れようと、悠一は助手席に座っている海に尋ねた。突然の質問に海は満腹中枢が働いている頭の中をサッと切り替え、YESと答えるべきかNOとしらを切るべきかを考えた。姿を見られていたのに「そんなことないよ」と否定すれば、その時点で怪しまれるに違いない。ここは正直に「うん」とうなずいた。「出かけてたのか?」「うん、お散歩。」「どこに?」「その辺ブラブラしてた。」「1人でか?」「そ
5.和解電話からきっちり20分後、玄関の鍵がガチャリと開く音がした。右手で引いているキャリーバッグがなければ、普段の仕事帰りと何ら変わらぬ様子で、悠一はリビングに現われた。「恒、悪かったな、迷惑かけて。」明るく振る舞う悠一に、「おまえ、いい年していい加減にしろよ!オレに連絡ぐらい入れろ!」渾身の力を込めた足蹴りが、悠一のお尻に1発入った。「痛っ!」「オレからの説教は後回しにして、空と海ちゃんとしっかり話をしろよ。」と言うと、恒はソファの方へ行ってテレビをつけた。残さ
4.海はみんなから・・・恒は学校を後にして病院に戻った。土曜日の診療は午前中で終了するのだが、午後は予約診療になっているので、今日も何人かの患者さんが訪れた。夕菜もそのうちの1人でpm4:00ごろに来院した。ねんざした足は昨日より腫れも治まり、痛みも和らいでいると言うので、本来ならば「明日から部活OK!」と指示するところだが、恒はその言葉を飲み込んだ。「夕菜ちゃん、今日の昼休みに学校に行って藤重先生と話をしてきたよ。その後ミーティングが開かれて、先生も参加してきたけど、2年生も3年生
1.卒業式の涙3月に突入し、あおいろ中学に通うのも残すところ2週間あまりとなった。3日前には高校入試の合格発表があり、空も海も見事志望校である『ぐんじょう高校』に合格することができた。この辺りでは名の知れた伝統校で、人気もあるし難易度もそれなりに高く、2人とも努力の甲斐あって合格の喜びを手に入れた。海は2才年上の憧れの先輩を追いかけて、空は家から一番近いという合理的な理由で志望校を決定した。たまたまそれが同じ高校であり、その方が何かと都合がいいことは確かだった。忘れ物をしたときに借り
2.怒り爆発!何も知らない海はお風呂から出ると、呑気に鼻歌なんて歌いながらリビングにやって来た。“お兄ちゃん、誰と話してるのかと思ったら、恒先生だぁ。”「こんばんは。」いつものように笑顔であいさつをすると、恒は「こんばんは。」と言い返したものの、今までに見たことがないような険しい顔をしていた。“ん?”海が首をかしげていると、ツカツカと海の方へ近づいて来て、「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」178㎝の長身から見下ろされた156㎝。海は背筋がゾッとするのを感じた。「先
4.素直におしおきを受ける気持ち久藤整形外科の待合室、恒、海、花憐、周の4人がそれぞれの場所に座ると、恒はまず張本人の花憐に向かって、落ち着いた様子で話し始めた。「花憐ちゃんとは学校の検診で顔を合わせたぐらいだから、普段どんな子なのかよく分からないし、花憐ちゃんも先生のことあまり知らないよね?海ちゃんから、悪い評判は聞いてると思うけど。だけど今日のことに関しては、きっちりとお説教させてもらうよ。」「はい。」花憐ははっきりと返事をした。「3つ言いたいことがある。1つ目は、夜遅
2.スパルタ指導…月・火〈月曜日:1日目〉先週で学年末の試験も終了し、中学2年生の学校生活も残りわずかとなってきた。学校は午前中で下校となり、その後、空たち陸上部はpm1:00~4:00までグランドで練習が行われる。部活終了後は昨日の約束通り、家に帰らずそのまま久藤整形外科を訪れた。待合室のイスに座っていると、「空くん、こっちから入って。」受付のお姉さんが、スタッフ専用と書いてあるドアを開けてくれた。「ちょっとこの部屋で待っててね。」医局に通され、優しそうな笑顔でイスを勧め
2.念願の!30分が経過しトレーニングが終了すると、「それでは月美さん、あちらでいろいろと聞かせてもらいましょうね。」眞木野の言葉にドキッとしたのは、月美だけではなかった。“月美先生、眞木野さんにおしおきされちゃうのかな?さっき、たかやんにどーのこーのって言われてたけど、教育実習で何かあったのかな?”星が本当のこと・・・海のせいで、たかやんにお尻を叩かれたことを知ったら、せっかく落ち着いた海への怒りが再び沸き起こることは間違いなかった。眞木野とヒーリングルームへ向かう
2.おしおきVS注射星はバスを見送ると、急に焦りを感じた。“えっと・・・今、何時だろう?ひょっとして僕、大変なことしちゃったかも・・・。”時間を確認しようとしたけれど、時計は持っていないし、まわりを見回しても分かるものは何もなかった。星は大急ぎで病院へ向かって走り出した。赤信号をじれったく感じながらも、決して信号無視することはなく、その間に頭の中を整理した。お弁当を食べ終わってトイレに行き、外へ出た時点ですでに集合時間の10分前だったので、それから30~40分経っているのは確かだ
2.お説教とおしおき“恒先生、本気でお尻叩く気なの?”恒は海の前にイスを持って来て座ると、「さあ、ふてくされてないで、何から聞かせてもらおうかな。」と意地悪そうに微笑んだ。“恒先生のその素敵な笑顔、目尻が少し下がって優しそうで、グーッと吸い込まれてしまいそう。いつもなら大好きなんだけど、今はとってもムカつくし、これから先の展開を考えると、怖くてまともに見られない・・・。”「じゃあまず、月曜日の夕方、来れなかった理由を聞こうかな?委員会が長引いたからだっけ?これは本当のこと?そ
1.あの子がいるのに…月美は予約時間より10分ほど早く、ヒップハートに到着した。着替えを済ませて待合室のソファに座っていると、ガラス張りになっているトレーニングルームの様子がよく見えた。残念なことに、今トレーニングを指導しているのは眞木野だった。ということは、余程の事情がない限り、ヒーリングルームに入っている芳崎が今日の月美の担当となるだろう。眞木野は高校生ぐらいの男の子と、見るからにハードそうなトレーニングをしていた。いつも月美が取り組んでいる初歩的な動きとはまったく異なり、
皆さ~ん、お元気ですか?お騒がせっ子の蓮ヶ谷海です。いつも『海の中のアタシ・空の中のアイツ』を読んでくれて、ありがとうございます。中学1年生のエピソードが8話まで終了しました。1学年10話で構成されているので、残り2話→その後2年生に進級します!今日の“登場人物”の紹介は、お兄ちゃんと恒先生についてです。またまた空との双子コンビで紹介していきま~す(^o^)丿蓮ヶ谷悠一(はすがやゆういち)空と海のいとこ→悠一の父(和揮)と双子の母(楓)が兄妹30才
1.もう二度とやりません。冬休みに入る前ぐらいから、クラスの女子の間で『いけない遊び』が流行っていた。それは、スリル満点で、冒険心をくすぐられ、なおかつ達成感を味わうことができる『万引き』。文房具やアクセサリー、本やバッグ、手袋、マフラー、洋服まで、様々な品物が対象となった。「私、昨日、時計やったよ。すごくない?」「いいなあ。私もこの間、リップ、超かわいいのゲットしたよ。」休み時間の教室や廊下では、常識では考えられないような会話が普通に交わされ盛り上がっている。みんな罪悪感な
2.呼び出し月、火、水の3日間テストがあり、次に魁がヒップハートにやって来るのは、本来なら4日後の日曜日のはずだった。眞木野はそれまで待ちきれずに、テストが終わった水曜の夜、魁の携帯に電話を入れた。呼び出し音がしばらく続いたが、そのうち留守電に切り替わったので、「すぐに電話かけてこい!」いくらか怒った口調でメッセージを残すと、1分もしないうちに折り返し電話がかかってきた。「森田です。」「悪いな、忙しいときに。」「いえ。」「明日の放課後、話があるから来てほしいんだが。」
4.空に助けられて空が部活を終えてpm2:00ごろ帰宅すると、海はリビングのソファで眠っていた。“昨日ちゃんと寝れなかったんだろうな。”起こさないように、そっとタオルケットをかけた。海の頬には、涙の流れた跡がツーっと光っていた。“海、相当こたえてるんだろうな。自分のせいで、兄ちゃんが出て行ったって思うもんな。”空は少し遅い昼ごはんに、わかめのおにぎりを作って食べた。海の分も3つ握って、『ちゃんと食べろよ』とメモを添えて、テーブルの上にラップをかけて置いた。それから、部活で汚れた
1.発覚久藤整形外科に女バスの1年生、奥津夕菜(おくつゆうな)さんが診察に来たのは、6月のある金曜日、pm6:00ごろのことだった。部活中に右足をひねってしまい、早退して来たという。恒は初対面だったが、明るくハキハキしていて、とても元気のいい女の子という第一印象だった。足首を診察するのに右足のハイソックスを脱いでもらうと、足首の腫れ以上に、ふくらはぎやすね、ひざの上の内出血が目についた。“ん?”恒は一瞬、嫌な思いが頭をよぎったが、まず足首のねんざに気持ちを集中させて診察を始めた。
2.本当の意味でのおしおき月美が着替えて重い足取りでヒーリングルームに入ると、芳崎が眞木野に詰め寄り、「あれはやりすぎだ。」と文句を言っていた。「おまえ、何でそんなに魁の肩を持つんだ?昔の自分と重なって、辛くなるんだろ?」眞木野が意味深なことを言うと、「もう来なくなっても知らねーからな。」「魁はおまえと違って根性あるから大丈夫だ。さあ、邪魔だから出てってくれ。」芳崎は納得いかなかったが、次のお客さんも待たせているし、眞木野にいくら抗議したところで受け流されてしまうのも
4.おしおきのお願い天野が部屋から出て行くと、5人は同時に「ハァー」とため息をついて、その場にしゃがみ込んだ。“あの人、怖すぎる。笑顔なのに目が笑ってない。”“何を考えてるのか、まったく分からない。”“絶対に逆らえない威厳がある。”“お尻叩くのが好きな人じゃなくてよかった。”“絶滅危惧種だ・・・。いや、天然記念物か?”意味不明なことを考えているのは、もちろん遼太郎だ。天野が立ち去り、一番ホッとしているのは慶だろう。「オレからはもう何も言うことはない。とにかく、自分た
2.保護者会とよわし翌日pm7:30~、2年2組の教室で保護者会が始まった。先生サイドは、担任の二谷先生と、学年主任で1組担任の藤重先生。保護者はなんと生徒全員、夫婦で来ている家庭もあり、50人近い人数が集まった。夜、緊急で保護者会が開かれるなんて今まで一度もなかったので、親の方でも事の重大性を感じていた。「始業式から約2週間経ちましたが、現在の2組の様子はかなり乱れていて、このまま悪化していく傾向が強いので、早いうちに保護者の皆様にお集まりいただきました。今日この場で話し合い、解
3.おしおきでやる気アップ?芳崎から思いもよらぬ電話をもらい、1時間後に星はヒップハートに到着した。眞木野は他のお客さんとヒーリングルームに入ったばかりだったので、手が空くまで芳崎がトレーニングの指導をしてくれた。テスト週間で部活がないため、なまった体をストレッチでほぐすことから始めた。「どんな感じだ?」「うーん・・・。まだたっぷり時間があるから大丈夫って思ってたら、あっという間に今日になってた。」「おまえ、ケツ叩かれないと何もできないタイプだな。」「そんなことない。」
2.洗礼を受けるこうやって誰かに指摘されなければ、今回のこともただ「遅刻しちゃった…」というだけで、何のおとがめもなく通り過ぎてしまったのだろう。言っていることとやっていることが、まったくかみ合っていない。星の前では先生面して、お説教やおしおきまでしておきながら、自分には甘すぎる。それは月美自身よく分かっているのだが、今まで見て見ぬふりをしてきてしまった。表の顔と裏の顔なんて言ってられない。人間性の問題だ。「月美さん、反省できたのであれば、おひざに。そうでなければ、もう少しお話
4.悠一への報告〈土曜日:6日目〉土曜日、久藤整形外科は午前中で診察終了となる。空は午後からの部活を終えて、いつもと同じぐらいの時間に病院を訪れた。ドアを開けて中に入ろうとすると、背後からトントンと肩を叩かれた。振り向くと、走って追いかけて来たようで、ハアハアと息を切らしながら部活帰りの海が立っていた。「空、今日私も一緒に勉強見てもらう。」「えー、ダメだろ。」「何で?いいじゃん。」「恒先生、きっとダメって言うぞ。」「私、頼んでみる。」中からドアが開き、恒が顔を出した。「
前回、アニメから受けた衝撃について書きましたが、人生で初めて、僕自身がお尻ペンペンのお仕置きを受けた日のことを書いてみます。それは通っていた保育園でのことでした。他の保育園や地域によって違うかもしれませんが、僕の通っていた園では上から順に、年長さん、年中さん、年少さん、という呼ばれ方になっていて、年中さんの時の出来事でした。正直なところ、保育園の記憶というのはそれほど多くないですが、このことはとてもよく覚えています(笑)その保育園では、ほとんどの子供
2.よわし心を鬼にして海と花憐は部屋に戻ると、テーブルを囲んでお菓子を食べながら、『おしおき』について話し始めた。「たかやんからおしおきされないのは、すごくラッキーだけど、よわしにお尻叩かれるのも嫌だなぁ。」「海さっき、よわしならごまかせるって言ってたよね?どうする?素直におしおき受けるか、それとも、ちょっとだけ抵抗しちゃう?」「でも、よわしって、自分がこうするって決めたら絶対に曲げない気がするな。」「じゃあさぁ、すっごく反省してるふりをして、「ごめんなさい」って甘えて言っ