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塗り続けていたステロイド外用薬を急に止めたり、ステロイドを弱めたりすると、湿疹が悪化し、さらに、塗っていなかったところにも湿疹が波及します。そのまま、ステロイド外用薬を塗らずにいると、湿疹は最大に悪化したのちに、徐々に軽減し、治まっていきます。その期間は、3か月のこともあるし、3年のこともあるし、だらだら続くこともあり、予想は不可能です。乳幼児の頃に塗っていたり、ステロイド外用薬を塗っていた期間が長いほど、ステロイド外用薬の強さが強いほど、リバウンド現象は強く現れ、長期に続く
先日、中年の女性が、ふくらはぎの皮膚が裂けたと言って、受診されました。ふくらはぎの皮膚が破けて、1円玉くらいのサイズの赤剥けができていました。少し高いところから落ちてぶつけたそうです。なんだか、皮膚が薄くぺらぺらで高齢者のような肌質だな、おかしいな、と思いながら、テープでよせて、被覆材でおさえました。よくお話を伺うと、もう1年もの間、一番強いステロイドとワセリンのMIXを毎日塗るように、大学病院で言われて、塗っているそうです。もともとの皮膚の病気は治っているので
アトピー性皮膚炎のジュクジュクした湿疹をみると、まるで、「なにか毒をだそうとする反応」にみえるかもしれませんが、「毒」はでていません。体内に入った「毒」・・・薬物や農薬や重金属などは、肝臓で胆汁の中にとりこまれ、腸に排出され、便としてでていきます。残りは、腎臓でろ過され、尿として排出されます。そして、わずかに汗や毛に含まれて排出されます。ジュクジュクとした湿疹から排出されるのは、炎症をおこした肌の血管から染み出した「浸出液=タンパク質やミネラル」です。ですから、「脱ステロイド」時
デルモベート軟膏は、ステロイド外用薬の中で一番強いレベルのものです。それを長いこと塗り続けるとどうなるでしょうか。私が経験した中で、一番ひどいステロイドの副作用がでてしまった患者さんは、90代のおじいちゃんでした。その患者さんは、尋常性乾癬という皮膚炎が全身に生じており、その疾患を長いこと患っており、前医にて、デルモベート軟膏をずっと処方されていました。そして、老人施設に入所していたため、スタッフにより、デルモベート軟膏を毎日きちんと塗られていました。初めて診察したときは、長期に使
「助けてください!先生!全身が痒くて、痛くて、たまらないのです。でも、大学病院では、いつも同じ薬しかださないのですよ。もう1年も通って薬を塗っているのに、全くよくならない。どうにか治してもらえませんか?」という患者さんがいらっしゃいました。70代の患者さんです。みると、全身の皮膚が薄くなり、掻くと傷がつきやすく、腕には皮下出血ができています。そして、かなり強いステロイドをもらって毎日全身に塗っていらっしゃるそうです。高齢者の湿疹は、免疫異常からなのか、体内の炎症からなのか、は
80代の女性が、「ロコイド軟膏を皮膚科でもらって、毎日せっせと塗っているけど、治らないんです。」と受診されました。陰部に痒みがあり、皮膚科でロコイド軟膏を5本(25g)処方され、塗っても治らなかったので、1か月半後に、再度受診したら、また、ロコイド軟膏5本処方され、塗っていたそうです。結局、4か月半もの間、毎日塗り続けていました。そして、陰部を毎日せっせとボディソープで洗っていました。診察すると、皮膚が薄くなっており、血管が透けて見えて、今にも亀裂ができそうな状態です。ロコイド軟
医師限定サイト内で「眼瞼の湿疹にネオメドロールEE軟膏が効かないがどうすればよいか」という質問に関し、さまざまなコメントが寄せられ、その中には、「ネオメドロールEE程度の弱いステロイドで湿疹がコントロールできない場合は、より強いステロイド外用薬が必要である」という皮膚科医のコメントもありました。それは、「湿疹を十分抑えられる強さのステロイド外用薬をしっかり十分に塗る」というアトピー診療ガイドラインに従うと、皮膚科医としては、あたりまえの治療選択となります。そのコメントの直後に、眼科の医師から
木曜日の内職の帰りに、皮膚科へ行って頭皮用のステロイド外用薬を出してもらってきました。1本10g入で、10本出してもらいました。あとはいつもの、身体用のステロイド軟膏とプロペト(ワセリン)を1:1で割ったものを360gと、治りが悪い場所に塗るステロイド外用薬の5gチューブ3本、顔・首用のプロトピック軟膏5gチューブ3本。頭皮用の薬も出してもらったぶん、薬局でのお会計はいつもより900円くらい高かったのですがドラッグストアで30ml1080円の薬を買うよりはだいぶ安いです。あと、使い