ブログ記事1,129件
「そんなやりとりしてるうちに、もういいかげん嫌になっちゃって。。」ある日の午後、私は初めて来店された女性のお話しを伺っていた。目の前のビニール袋の中には、100年物の懐中時計と、その時計のものであろう部品の入った小袋が見えている。「まあどうしても直らないということなら、それは仕方ないと思うんですよ。ただ元々は動いていた時計なんですから、せめて元の形に戻してくれたらいいのに。あー、言ってたらまた思い出してきちゃった。」どうやら、かなり嫌な思いをされたようだ。お話し
このところ、困った問い合わせが急増している。「画像を添付した私の時計は本物ですか?」とか「××というネットショップの時計は大丈夫ですか?」等々。いずれも、私はコメントする立場にないが、「弱ったなー」と思いながらも、一応時計の画像を拝見すると、、、どれも、見事に偽物。その多くは「PatekPhilippe」等、スイスの有名メーカー品を謳って作られた「偽造品」で、、、アンティークの懐中時計を腕時計化した「カスタム腕時計」の形になっている。ある朝店に入ると、あるネットシ
待望のキズミがようやく納品された。馴染みのない方のために一応説明すると、、キズミとは時計やジュエリーなどを修理する際に使うルーペのこと。小さな筒状の本体の先端にレンズがついた構造になっていて、これをきき目の眼窩にはめたり針金状のホルダーで頭に掛けたりして使う。作業台に座ったら常に装着している身近な道具で、時計屋の目玉のようなものだ。この30年近く、いろいろなキズミを使ってきた。プラスティック、木、アルミ、、べっ甲(亀)のものもあったか。10年ほど前に使
娘が5歳になりたての頃、夫とお揃いで購入したティファニーのキーリング『MyTIFFANYキーリングにエングレービングを♪』ここ最近1番のウィッシュリストにあったキーリングをやっと購入しました。娘が写真を撮るのも待ってくれず開封するところ↓買ったのはラウンドタグキーリング(公式HP…ameblo.jp娘の手書きデータでエングレービングをしたチャームがついた特別なキーリングだったのに昨年、チャームをなくし『運命のピアスとなくしもの』ちょっとタイトルが大袈裟なのですが、私的運命のピアスがこ
ホイール交換&エングレービングカスタム!kandynchromeというアメリカのサイトにてデイトンのライセンスホイールとエングレービングステッカーを購入しました!ホイールのほうにもエングレービングが入っており、かっこいいです!エングレービングステッカーを貼るのはかなり根気のいる作業ですが、コツをつかむと楽しくできました。エングレ
さて、いよいよシナンジュ製作の鬼門「エングレービング塗装」に入ります。ラッカー(アクリルラッカー)塗料とエナメル塗料のシンナーの溶解率を利用した塗装です(この塗装法の名称が分かりません笑)まずはベースとしてアクリルラッカーの金色を塗ります。で、次にエナメルの黒を塗ります。あ、原則としてこの塗装法はエングレービング(紋様)が凸になっていないといけません。というか、いきなり本番では私も不安なので、このパーツで練習します。シールド裏面のパーツです。
今回のエングレービングご依頼は遠方の業者様より、ハーレーダビッドソンのロッカーボックスが入ってきましたV型2気筒のシリンダーヘッド最頂部分に付いている物で、素材はアルミの鋳造品打ち合わせ時点からお気にされていたゴムパッキンが嵌る溝外側を彫り過ぎたらオイル漏れにならないか?との事でした機能上問題無い程度に彫りますので大丈夫だと思いますフロントバンク側はフロントタイヤからの小石巻上げで結構傷が入ってますね~ボルト類に
前回の投稿の最後に「また明日ー」などと書いたのに、、、昨日は全く時間が取れず、、と言い訳から入る、今日4月13日。今日は「針」の話し。このところのパスタイムでは、アンティーク時計の「針」にこだわりを持つ方が増え、針製作の依頼が多くなっている。元々アンティーク時計のファンは、「機械式時計はムーブメント!」という方、「文字盤が一番大事だ!」という方、はたまた「一番気になるのはケースやリューズ」といった外装パーツという方、実に様々。まあ
気がつけば、もう3月も末。このブログも、1ヶ月以上お休みしてしまっていた。その間、ニューヨークタイムスの取材があったり、Nayutaモデルの納品準備が始まったり。いつもにも増して、バタバタしていたのだ。いや、「していた」というのは間違いか?何故なら、今がまさに一番バタバタしているんだから。「虎太郎、ケースどうなってる?」「今ベゼルやってるところです。これ終わったら裏ブタです。」「オーケー。それ終わったら、次は文字盤のベース頼むな。
この連休に一番やりたかったこと!それがこのエングレービング塗装ですエングレービング塗装とはアクリル系ホワイトを塗りー乾いてからエナメルブラックを塗りー乾いてからエナメル溶剤(うすめ液)をフィニッシュマスター(なければ綿棒)で凹凸の凸部分だけを拭き取る方法エナメル溶剤は他の塗料を溶かさないので白が落ちることはないです付属のホイルシールではご不満です!エアブラシがないので筆塗りしますまずはアクリル系ホワイトで全部塗りますここで初心者の壁うすめ具合です塗料をどの量をどのく
「中島さん、ちょっといいですか?」「ん?どした?」「あ、例の仕上げ、、こんな感じになりました。」開店前にドライバーを手入れしていた私のところに、真下がムーブメントの地板を持ってきた。学生時代、コートドジュネーブやペルラージュといった仕上げ作業を得意にしていた真下は、、現在、うちで製作中の地板や受け板の、仕上げ担当になっている。持ってきたのは篠原が製作している時計で、設計を一部変更する前のもの、つまり、今となってはボツになったテスト用の地板だ。地板には