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sideYワー!ワー!キュッ!キュッ!ダムダムッ茂「上がれ上がれー!」オフェンスになって、茂木くんが元気に声を上げる。ボールは跳ねたり、飛んだり、忙しく動きながらゴールを目指す。が、しかし。キュ、パシッ!それは途中でカットされ、相手方の手に渡ってしまった。茂「だぁー!何してんだよー」悔しがる茂木くん。お「ナイスカット!」喜ぶおんちゃん。そして、カットしたのは、『どんどん回すから動いていこう!』片手でドリブルしながら、仲間に指示を出す、なぁくんだ。今
sideY「アタタ…」『ごめんね、、大丈夫?』いつもより熱い夜を過ごした私達。(結局、お風呂でも、ベッドでも、だもん///)大人気なく、十分に盛り上がったと言える。寝不足とまではいかないけど、朝学校に行くにしては腰が痛い。(やっぱり休みを取ればよかったかな)でもまぁ、明日からは完全な年末休日だし、せっかくなら有給はずらして取りたいわけで。どうせ授業もないから多少の腰痛は隠し通せるでしょう。(茂木も多分二日酔いだろうし)私を冷やかす余裕もないはず。なんて考えながら
sideN(ふぅっ)ひとまず我に返って、悩んだものの。制服のジャケットだけ脱いでやって来た、村山さんの家の前。人差し指をピンと立てて。玄関チャイムをギュッと押す。ピンポーンガチャ!「いらっしゃい!どうぞ?」制服を脱いで、ジャージ姿の村山さん。『お、お邪魔します』バタン。「散らかってるけど、適当に座ってて?」『あの、これ』手土産になりそうな物はなかったから、とりあえずさっき買ったジュースを渡す俺。「気にしなくていいのに!でも、ありがと!後で飲もうね?」『お
🍎目線。「行ってきまーす!」ガチャ「うわぁ!なぁちゃん、早いね?」『ふふっ、ゆうちゃんももう出てきてるじゃん笑』「そうだけど、、笑」『忘れ物はありませんか?笑』「うん!ないと思う!」『じゃあ行こっか?』「うん!」ほんとに小学生のころみたいに話せることが嬉しい。もし茂木に誘われてなかったら、アイドルになってなかったら今ごろ普通に中学生として毎日学校に通って、、、「あ!茂木!!!!」『え!?ゆうちゃんどうしたの?』「忘れ物!茂木!!」『え!?』《おーーーい、置いて
Y→「」N→『』M→《》O→〈〉🍎目線。夏休みはなぁちゃんと2人で、ぶー姉と美音もいっしょに4人で、いろんなところに行って、いろんなことして、本当に楽しかった。夏休みが終わればなぁちゃんも受験モード。学校の先生たちは、なぁちゃんを進学校へ行かせることを諦めてないようで、とりあえず勉強はしとくらしい。2学期が始まって、前までみたいになぁちゃんとゆっくり過ごす時間は減ったけど、なぁちゃんが頑張ってる真剣な姿を見るのも楽しい。ほんとに好きなんだなって思う。・・・・・
Y→「」N→『』🌱目線。ゆうちゃんとまたここの海に来る約束をして、お昼ご飯を食べるために予約しているお店をと向かう。途中から話しかけても返事がなくてなんか考え事をしているようだった。ちょっと大きな声で名前を呼んでみると、ようやく気づいたが悩み事ではないらしい。「ちーがーう!幸せだな~って今の時間が」『え?ふふ、私も!幸せ!!』「一緒じゃん!」幸せって思っててくれたらしいです。よかった~楽しんでくれてて。なんだか付き合ってるカップルみたいな会話だなって自分で思ったりなんかし
sideNカキカキ…、ケシケシ、カキカキ…黒板とノートを行ったり来たりしている後姿。長く綺麗な黒髪を耳にかけて、一生懸命に授業を聴く彼女。その様子をじっと見つめる俺。ゆうちゃんと同じクラスになって、約一ヶ月。クラスメイトであることには流石に慣れて、ソワソワ感はもうない。ただ、学校でのゆうちゃんとの、"関わらない適度な距離"は、結局分からないままだ。それは、何かと俺にも話題を振ってくるおんちゃんの存在が大きい。一匹狼の俺に気を遣ってか、はたまた席が近いからなのか、
sideNブーン…『〜🎵』ドライブは好きな音楽をかけて、熱唱しながらにかぎる。太陽の下を、と思っての外出だが、家から出た時には小雨が降り始めていて。小さい小さい雨粒がゆっくりとワイパーによって流されていく。ただ、まぁ。陽の光は十分とは言えないけれど、家の中にジトっといるよりは外の空気に触れるだけ健康的にも良いものだろう。『時間は沢山あるからーどこに行きましょうかねー♪』見慣れた景色の中、心持ちは晴やかに、陽気に歌を歌い、ハンドルを握る私。赴くままにあて
アイドルを辞めて、カメラマンのなぁちゃんとお付き合いを始めて、もう数年が経つ。なぁちゃんの仕事はとても順調というか、忙しくなる一方で、来年のスケジュールもそろそろ埋まりそうなんてもぎとおんちゃんが言っていた。それでも、相変わらずなぁちゃんは優しいし、隙あらば、未だに私を被写体にしているくらいだから、愛されているんだと思う。私は私で、劇場の裏方として、楽しく、充実した日々を送っているし、頑張っているなぁちゃんを側で支えることができて幸せだと思っている。…が、しかし、だ
sideYカランカラン♪"っしゃーせっー!!"威勢のいい掛け声で出迎えられた居酒屋。「あの、茂木で予約してると思うんですが」"茂木様ですね!奥はどうぞー!"ガヤガヤガヤ。金曜日ということもあって、満席近い店内は活気で溢れている。奥まで進めば、リザーブの立て札とパクパクと枝豆を摘んでいる茂木の姿があった。茂「よっ!お疲れさん!」「ごめんねー!遅くなっちゃって」茂「いいよいいよ!でも、先にいただいてます♪」ビールジャッキを掲げておどける茂木の前に、私は向かい合っ
sideN「なぁちゃんと帰るー!」茂「ゆうちゃん、ホント迷惑だから、ね?酔ってない時にしなって。苦笑」"俺がタクシーで送ってあげるよ?"茂「あ、それは大丈夫です。女の子達皆で乗り合いで帰りますから。」常連の子に閉店を知らせて間もなく、ゆうちゃんの側に来た茂木さんという女性。彼女にも随分とお酒を提供したが、しっかりとしている様子でオオカミくんをピシャリと黙らせる。しかしながら、連れがいるなら安心だと思ったのも束の間。私は、目の前で駄々をこねる可愛いゆう
🌱目線。いつもはツンツンツンなゆうちゃんが今日はべーったり。私の膝の上に乗ってギューって抱きつきながらスマホいじってる。最初はなんかあったのかな?って心配だったけど話を聞いても「何も無いよ」のいってんばり。でもべったりくっついてくる以外にいつもと違うとこは無くてだから心配だけど、ちょっとは安心。『ゆうちゃーん、ちょっとお手洗い行きたいからいーい?』「えぇーだめ。ゆうが行くときまで我慢して?」『え!ゆうちゃんが行くのいつ!?』「えぇー行きたくなったら?笑」『行きたくなったらっ
ゆう♀︎→「」なぁ♂︎→『』もぎ♂︎→《》おん♀︎→〈〉🌱目線。俺には幼いころからずっと好きな人がいる。隣の家に住む、村山彩希ちゃん。通称ゆうちゃん。物心着いたときには毎日一緒にいて幼なじみ。気づいた時には好きだった。でもゆうちゃんにとって俺はただの幼なじみにすぎない。だからゆうちゃんに彼氏ができるまでは幼なじみとしてでも隣にいたいと思っている。「なぁくんおはよう!」『ゆうちゃんおはよー!』「なぁくんはいつも元気だね笑」ゆうママ(なぁくんいつも迎えきてもらってごめん
sideY穴があったら入りたい。厳重に扉を閉めて鍵を掛けてしまいたい。二日酔いがこんなに軽く済んだのも、自身が安全に眠りから覚めたのも、確実に彼女のおかげのようだ。多分私のために、気にしないでいいような言い回しで端的に出来事を話してくれるけれど、私は自分のことが恥ずかしくてたまらない。「本当に、ごめっ!」ごめんなさいしか言えない私の口にピタッと人差しが当てられる。『もう謝らないで?』「でも、」『私はレアなゆうちゃんが見れてラッキーだと思ってるから』そう、ク
sideN腕の中から漂うお風呂上がりのいい匂いと、芯から冷えてしまっている身体。髪を乾かすこともせずにずっとここで泣いていたのかな…『寒くない?』コクンとだけ頷くゆうちゃん。私はブランケットをゆうちゃんに掛けてあげるとその前に膝をつく。『ごめんね、泣かせて。』俯きがちなゆうちゃんの頬をそっと撫でて、零れ落ちる涙の雫を受け止めると、目を真っ赤にしたゆうちゃんが小さく呟いた。「二択、選んでくれたの?」『…うん。ゆうちゃんの気持ち、教えてほしい。でも、先に言
コンコン。『はい、どうぞ。』"こんにちは…"遠慮がちにおどおどと入ってきた二人。出来るだけ、優しく笑って、ソファに腰掛けるように促すと、私も向かいに座った。『では、お話し聞かせてください。』ここは、岡田メンタルクリニック。私は院長であり、医師免許を持った医者だ。心理士のおんちゃんを筆頭に、数人の看護師と事務員だけの小さなクリニック。看板は精神科、心療内科、としているが、私の専門は精神分析である。基本的には、患者さんと面談をして、それぞれに合った心のケアやその方法を
"明るくて活発そうな人""女の子らしくて守ってあげたいタイプ"""そういうのが好みなんだ""某テーマパーク入口。朝も早くから、現実的な長蛇の列。それを目にした瞬間、…クルリ。ッ!ガシッ!!自然と回れ右をした私の腕は、直ちに捕まえられる。『…ねぇ、嫌だ、やっぱ帰る。』お「そんなこと言わないでよー!」『だって、これ中に入っても結局ずっーと並ぶやつじゃん』お「今日だけ!ね?今日だけ我慢して?」散歩嫌いな犬が、無理矢理リードを引かれているかのごとくイヤイヤと首を振る私
sideYキーンコーン、カーンコーン。ソワソワ…ソワソワ…茂「…グフフ」「…なに、気持ち悪い」茂「気持ち悪い!?ひどーい笑笑」「で、何か用事ですか?茂木先生」茂「もう少しで退勤のお時間ですね??」「そ、そうですね?苦笑」茂「今日は定時で上がれちゃうんです??」「まぁ、今日は、ね」茂「チキンにーケーキにー、シャンパン♪あぁ!なんて良い日!」職員室の人が少ないのをこれ幸いと茂木が調子に乗って騒いでいる。「騒がないの!」茂「ゆうちゃんだって、ワクワクしてんだろー
(なぁもぎ男子化してます)🍎目線。冬休みが始まる前に隣のクラスの岡田くんから初詣に誘われた。~冬休み前~『あの、ゆいりちゃん!初詣一緒に行かない?///』「え、あ、えっと、、2人で?///」『あ、いや、そうだよね、、あの、忍たちも!よかったら4人で!!』「あ、4人ね、、うん、いいよ?」『ほんと!?よかった、ありがとう!じゃあまた時間とか忍と相談して連絡するね?』「うん、ありがとう」岡田くんは学校一モテるくらいに優しくてかっこよくて、私の好きな人。私が1番と言っていいほど
sideNガヤガヤ!ジュー!!茂「皆ー、飲み物揃ってますかー?!」「「はぁーい」」茂「じゃっ!今日はなぁちゃんの奢りなんで、カード限度額いっぱいまで飲んで食べましょう!カンパーイ!!」「「カンパーイ!!!」」茂木さんの恐ろしい言葉と共に、グラスが重なり合う。『皆さん、お手柔らかに苦笑』お「いやいや!ぶーちゃんもペナルティで支払いだからね!」茂「えっ!私も!?なんで!?」お「私とゆうちゃんに黙ってたことあるでしょ!」茂「そ、それはー、守秘義務で
sideN時間は少し遡って、午後16時。バタバタッバタバタッ!!!『ぁー!わーっ!』部屋を出たり入ったり、階段を昇ったり降りたり、家中を忙しなく動き回っている私。バタバタバタッ!!!茂「ねぇー、少し落ち着きな??」リビングで、椅子の背もたれに顔を乗せながらその様子を見物しているもぎさん。『だって、もう少しでお迎え行かなきゃなのに、まだ服が決ま
sideYブルルッ!ブブーンッ…!「〜♪真っ赤なお鼻のー♪」陽気に唄いながら、ハンドルを握って、賑やかな街中を通り過ぎていく。冬の夕暮れだけれども、まだ空はオレンジ色。イルミネーションの輝きが増す前の帰宅がとても久しぶりだからか新鮮に感じて、ウキウキ具合を増長させてるみたい。チカ、チカ、ブーン…。信号待ちで停まれば、街行く人達の顔がキラキラ眩しく見えて、今日が特別な1日なんだって改めて思う。そんな私の目の前を仲良く手を繋いで学生服のカップルが横断歩道を渡っ
sideNトントン。「着いたよ?」『んー、はい、あ、お金…』「終わってるから降りてー?」『ありがとーへへっはぁい、おりまーす』茂木の一件が何とか無事に終わったところで、急激に回ったアルコール。しっかりしていないと、という自制はタクシーで眠ったことで余計に働かなくなってしまった模様。彩希ちゃんに促され、タクシーを降り、ふらふらと外に出れば、ガシッと捕まれる腕。「危ないからじっとしてて苦笑ありがとうございました」"ありがとうございました!"バタンッ。ブ
sideNバタバタ!!!ガララ!!!茂「岡田!退部ってどういうことだ!」放課後、分かってた時間、思ってたタイミングで、トレーニング着を着崩して怒鳴り込んでくる茂木。『そのままの意味だけど』茂「理由は!なんだよ!一緒にプロ目指す約束だろ!」相変わらず熱い男。『夢が、変わったんだ。だから、部活やめて、勉強に専念したい』これまでの教訓を生
sideY「じゃあ、、来週は試験です。皆頑張ってね!」"センセー、出る問題教えてー"「教科書の中から探してくださーい笑」"えーー"キーンコーンカーンコーン…なぁちゃんのことが気掛かりで仕方ないけれど、授業をサボるわけにはいかない。粛々と教師という職務をこなしていく私。いつも通り生徒達と向き合って、いつもとは違って急いで職員室へ戻る、を繰り返す。
sideN〜♪ガヤガヤ!ワイワイ!チームメイトに、同級生も加われば、結構な人数。学校近くのカラオケボックスの大部屋にひしめき合う若者。"茂木くん、これ、歌ってよー!"茂「いいぞい!任せなはれ!」彼女もいるのに、チヤホヤされて、鼻の下を伸ばす彼。そんな彼を横目に、そっと部屋を出て行く、村山さん。それに彼が気付くのは、時間終了間際のこととなる。ただそれを伝えたところで、事態は変わらないことも知ってるため、俺は何も言わない。お「ねぇ、岡田君は歌わないの?」『歌わ
カタカタ…「ねぇ、もぎー」も「なにさー?」私は小さなデザイン事務所で働いている。茂木は同僚であり、大学からの友達だ。「前に話した彼女のこと覚えてる?」も「えっとー?あー!ゆうちゃんが知らない女を連れ込んだ話?」「言い方悪すぎだし全く知らない人じゃないし、、ゴニョゴニョ」も「ごめんごめん笑で、それがどったの?」「相変わらず、音沙汰は無いんだけどさ。どうしても、心配で、気になるだよね。どうしてるかなー」も「携帯番号知ってるんでしょ?気
sideN歯車が狂ったのは、いつだろう。ずっとそばにいたくて、ずっと隣にいたくて、"ずっと"を守るために選んだ道。自分にとっては、少しの分かれ道のはずで。それが、貴方を失う道だとは一欠片も思っていなかった。それでも、貴方が進んだ方向が違ったと分かったとき、自分が招いた結果で、仕方のないことだと納得して。結局は、私達に"ずっと"なんて無かったんだと理解した。なのに。だけど。どうして。ガヤガヤ、ガヤガヤ。お「ごめんね、付き合わせて」『ん?なんで謝るのさ笑』
sideN夕食という大きなイベントから数週間。俺の心配は杞憂に終わり、特に大きく何か変わることはなく、平穏な日々。あれを機に急接近、なんて、都合の良い話にはならない。それが、既定路線で、本来の俺と村山さんの正しい距離と言える。お互いに家は知ってても連絡先は知らない。偶然また二人だけになれば話もするだろうが、そんな偶然は落ちてはいない。でも、学校ですれ違えば、俺に笑みをくれるようになった村山さん。俺も買い物へ行くスーパーは変えなかったし、家の出入りの度に彼女の家に
sideYガヤガヤ"すみませーん!ビール二つに、ハイボール四つー!"(あーぁ、なんで今日もなんだろ)コロナ禍で減っていた接待や飲みごとも徐々に元に戻りつつある。業界的にそういう場が多い職種に就いた以上、時代関係なく避けては通れない業務の一つ。今日は今日とて、部署の決起会という新年会。私の配属されたイベント企画部はポジティブな意味で活気があって、仲間意識が高い。イベントの打ち上げや飲み会もあれば、有志でバーベキューや旅行なんかもある。勿論、強制はされないし、不