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公園のベンチでパパのごはんを持ってかずにいちゃんとじゅんちゃんを待つ。おうちごはんは出来ないけど、お弁当だったらみんなで食べられるでしょっておとーさんが言ったのは、まだ寒かった時。今はって空を見れば桜の花がさいてて、もう寒くない。プルルって電話が鳴ったら道路渡ったよってことだからってじゅんちゃんが言った。んふふ。パパのごはんは美味しいんだよ。今日は特別だからねってパパ言った。ぼくにも見せてくれなかったから、どんなのか知らないの。んふふ、おにーちゃんたち早く来ないかなー。続
「パパはほんとに泣き虫」翔大が笑う。「あ、あの、パパさ、ん。抱っこは、しょーたちゃんだけ、で。あの、ぼく、あの」オレに抱き締められて狼狽えている潤君。何もかもが愛しい。「潤、ちょっと潤君と話をしたいから手を離して」「・・・やだ」「やだ、じゃなくて」するりと潤君がオレの手の中から抜き取られる。隙間が出来て寒くなったぶん翔大を抱き締めれば、「ぐえええ。苦しいよおー、パパぁ!」抗議の声があがった。「ぷひゃ」潤君の驚いた声。翔さんが笑いながら話しかけてる。「ビックリし
公園の中が見える場所に翔さんが車を止めた。「あの人かな?」公園の中をうろうろと歩き回る青年は、一目で幼稚園の先生だとわかるエプロン姿。「まさきせんせー」窓を開けて潤君が声をかければ全身全霊で走ってくるのがわかる。「潤!」運転席の翔さんが車を降りてドアを開け、潤君を抱き降ろせば、その手から奪い取るように彼を抱き締め、「何なんですか、この子をどうするつもりですか!」怒鳴り付けている。「大変申し訳ございません。どんな理由があっても小学生をこんな遅くまで連れ回して良い理由にはなりませ
「頭を上げてください」顔を上げれば本当に困った顔をして、「まあ、潤の無鉄砲は今に始まったことじゃないんでしょうがないです。ただ、次は有無を言わさず警察に届けます。子供が行方不明ですよ?掛けた電話には成人男性の声だ。嫌な事件が多いこのご時世に子供を守ろうと思ったら当然ですよね」そう言う彼。「なぜ今回はそうされなかったんですか?」翔さんが聞く。「子供の願いを尊重しました。潤は僕にどうしてこの公園に行きたいのかをきちんと話してくれました。『大切な子が泣いてるの。ぼくじゃなきゃ
「どう、翔大の様子」しやがれの前室、Jが心配そうに声をかけてきた。「落ち込んでます。どうしようもない事実を突きつけられて。でも、この件に関しては私は手出しはしません。本当に引き取りたいのなら自分で何とかしなくてはいけない。私はヒントを出しましたよ」「そうか…仕事はしてる?VSでも姿を見ないけど」翔大は今干されてる。仕事をする場所がない。『ボク…地方局に飛ばされるかもしれない』ぼそっと落とした言葉。聞き返してもそれ以上の事は言わなかった。もちろんそのままには出来ず、色々と
「おとーさん」「なんだ?公衆電話か?」「お仕事は終わっていますか?」「まだ」「だれか…」「潤が」「ぱぁはダメです」「なら雅紀が」「お願いします。車でここまで来てください。場所はわかりますか?充電が切れてしまったのでこの公衆電話の番号を言います。その近くにいます。あと、タオルと毛布とトレーナーを二つお願いします」電話を切って電話ボックスを出れば不安そうにボクを見上げる目。「寒くない?」持っていたタオルで二人を拭いて足りなくてTシャツでも拭いた。ボクの着替えのシャツ
結構な量の料理。ぱぁはパスタを中心にするのではなく覚めても食べやすいようにアペリティフを。ボクはスープとぱぁ直伝のケチャップライス。あと、シンガポールチキンライス擬き。どっちも一口大のおにぎりに握った。「ねえ、薄焼き卵とちょっと固めの半熟卵は何にするの?」「ん?あの人さ……オムライス無いと機嫌悪いでしょ?こんなピンチョスだけじゃ物足りないだろうし。翔大が握ったおにぎりってだけで半分ぐらいは機嫌戻るだろうけど、カズのハンバーグや翔大特製のカズのためのスープ……これだけ?って言いそうだから
プルルン、プルルン。あ!かずにいちゃん!「もしもし、かずにーちゃん!」『翔大ちゃん、遅くなってごめんね』っくしゅ。「大丈夫!パパのごはん持ってきたよ!」びーっ!『・・・うん、今から行くね!』あれ?かずにいちゃん元気ない?ってか、後でじゅんちゃんくしゃみしてない?鼻、びーってかんでない?あれ?あれ?あれ?お家で聞いたことがある音だ。そうだ!パパだ!『ひっくし!ひっくしょん!』『潤、ちゃんと柔らかいティッシュ使ってるか?』『っうくしょっん!一杯、エリエ、エ、え
「どうしたんですか!」お風呂場スタッフさんや他の共演者も集まってくる。当然ボクも。女性のスタッフさんや仲のいい女優さんが入っていく。聞こえてきたのは、「だ、誰かが覗いてたの!怖かった!少し小柄だっ…あっ!あの子、まつもとって、この中で一番小柄だ!あの子よ!」え?ボク?あまりにもバカバカしい発言に呆然とする。「すまん、お前がそんな事するわけないのはわかってる。けど…」申し訳なさそうな現場監督さん。あの女優さんに媚を売ってる新人俳優が、「お前、髪濡れてんじゃないか!」
大好きな声のひとの詩を聴いた。とても心に響く詩を母親のことちゃんと大切にしないと!と思えたありがとうございます☺️