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文学部授業「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』を用いて講義を行っています。今回は第6章「ポライトネス理論」の章末の練習問題への模範解答と解説を記します。第6章ポライトネス理論[練習問題]p.146ある学生がお昼にランチを食べようとして食堂に行ってみると、財布を忘れてしまったことに気づき、誰かにお金を借りることにしました。この時、相手に対して発生するリスクやその度合いについて説明しなさい。[ヒント]お金を貸してくれるよう《依頼》することは、相手に
昨日は言語視聴覚士さんによる言語の検査をしてきました。内容はK式とあまり変わらずな印象です。遊びながら、的な(=´∀`)人(´∀`=)■積み木を模倣して積むテスト積むのと横に並べるのだけできました。■図形パズル↑台形と五角形はできませんでした。できる、できないよりも、できなかった時に『できない』などと発話できるかを見てました。■型はめパズル↑多分これと同じものを使いました。(もっと絵が古めかしかったので、もしかしたらこれはニューバージョンかも!)我が家はボーネルンドのを使って
わが夫さんは、2016年に脳卒中を発症させてからずっと失語症でございます失語症と言ってもいろんな種類があるけど、わが夫さんの失語症のタイプはブローカ失語です。相手が話してる事は理解できる(でも、話すスピードが速すぎるとリスニング不可)それなのに、自分が話したい言葉が頭の中でグルグル回るだけで、口に出して発話する事ができないっていうのが、大まかな状態なのです頭の中で漢字が回ってる。頭の中で映像が回ってる。頭の中で言葉が回ってる。夫さんはいつも、上手く受け答えできない時にそんな言い方
10月31日(水)「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』第3章「関連性理論」の2回目をやりました。前回の講義終了後に、「表意と推意の違いがわからないので、もう一度教えてください」という質問がありました。今回の講義では板書でも説明しましたが、本書を補う意味で改めてここで整理して説明します。表意と推意とを対比的に説明するとしたらこんな感じになります。「表意」(explicature)とは、当該発話の想定を確定するために必要な情報を文脈から呼び出して明示したもの「
失語症になってしまった夫さんと会話をする為には、ちょっとしたコツが必要でした。夫さんの発話量がとても多くなる時と、調子が悪い時とがあったからでした。発話が増える時が=体調が良いという捉え方もあります。脳の中の事だから、日によっては絶好調の日も、そうでない時もあるのです。でも、それだけではありません。夫さんの発話が増えるのは、夫さんの興味がある内容を話す時だったのですそれとは反対に、夫さんの発話が格段に減るのは、日常生活の何気ない会話でした例えば、「さっき、近所の公園で桜がキレイに
「親が英語を話すから子供も英語を話すようになる」ではない娘が英語を話したり読んだりするのを見て、たまに言われるのが、「やっぱりお母さんが英語の先生だから」とか、「親が英語ができるから」という言葉。確かに「語りかけ」という面では、私が英語を話すことが幼少期では多少なりとも手伝っていたかもしれません。我が家の場合は、音源の掛け流しがあまり合わずに「語りかけ」という形を取っていたところはあります。でも語りかけだけで英語の