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昔から星を見ることが好きだった少年は、物心がついた頃から無限の宇宙の神秘とその数々の神話に魅せられていった。それは好奇心を掻き立てられる科学の対象であったり、ロマンを感じさせられる歴史であったり、時には胸ときめく文学の世界であったりもした。だが、そんな少年もやがて大人になり、殺伐とした現実の風雨に晒されるうちに、星空を見上げる心の余裕さえいつしか忘れてしまった。ただ、今や人工の光が溢れ返るこの東京(まち)では、どれだけ空を見上げたところで、大して星など見えはしない。そんな幼き頃のときめき
生まれてこの方、こんなに夏を楽しんだ事など俺にはなかった。尤もそれは夏に限ったことではないのだけれど。マヤと巡り逢って、季節(とき)の移ろいを知った。それは哀しみや途方もない切なさを伴ったが、まるで仕事をするためだけに造られた機械のようだった俺の心はマヤに十年という長い時間をかけて作り変えられた。最初はこの旅を単なる夏のバカンスだと思っていたが、ほとんどの時間をマヤと二人きりで過ごせるこの濃密な時間で、再び俺の心が作り変えられている・・・そんな気がしてならない。今朝もマヤが先に