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ジノンが頃合いだろうと止めに入る。ジノン「はいはい、姫に会えて嬉しいのはわかるけど、親父が独り占めしちゃダメだろう。他の方々も挨拶をしたいだろうし」ジファン「姫ー。相変わらずジノンがイジメるんだ。慰めて」チェギョン「ふふっおじ様ダメよ。オッパが正しいわ」チェギョンに諌められジファンが落ち込む。ジノンに促され、シンとチェギョンは他の方々との挨拶をしはじめた。「はじめまして、殿下、妃殿下、この度のご結婚おめでとうございます」「いやー、噂の《サムスンの姫》が妃殿下だったなんて」「ジファ
シンの寝室はまるで彼自身を表しているかのように、余分なものを一切省いた、どこまでもシンプルな部屋だった。「ショールームみたいな部屋ね…」クスリと小さくシンが笑った声で、チェギョンは自分が思わず声に出していたことに気づき、頬を染めた。―――私ったら、なにをやっているの?普段は、慎ましやかで思慮深い女性だと言われている自分が、うっかり本音を漏らすなんて。それも当の本人の前で。彼が面白がってくれてよかった。「申し訳ありません、殿下」彼女が礼儀に沿った“正しい返答”をしたというのに、
『昼寝』をしようと、確かに彼女はそう言った。しかし、その言葉の通りになるとは思ってもみなかった。シンは二人の大きなベッドでぐっすりと眠り込んでいるチェギョンの愛らしい顔を上から見下ろした。二人でベッドに潜り込み、妻の耳元でいつものように甘く囁きながら、1枚ずつその衣を脱がせる楽しみを味わっていたら、チェギョンの息が上がるどころか、深く胸が上下してることに気づいた。「まさか…?」妻の顔を見ると、小さく口をあけてスヤスヤと眠っているではないか。今日の仕事は彼女にとって、とても緊張を強いられ
チェギョンが幼稚舎に入園して困ったことが起こる。ジファンとスンミが姫の行事を見に行きたいと駄々を捏ねるのだ。スンレやナムギルがビデオを回し、カメラで撮影し、それを持ってきて見せてくれるのだが、どうしても自分の目で見たいと聞かないのだ。しかし梨花女子大附属も一流企業の社長クラスが父兄に多く、姫を守るためには、ジファンの存在が、サムスンのことがバレるわけにはいかなかったのだ。どうしても諦め切れなかったジファンは、自社のグループ子会社である映画会社のサムスンピクチャーズに、ハリウッドから凄腕の
得体の知れない不安におそわれたままのチェギョンは今しがた去っていった青年ヨナを思っていた。『他人じゃない…』単に弟に似ているだけではない。。夫シンが嫉妬心に苛まれる程、チェギョンの中でヨナという青年にはどこか近しい感覚を覚えていた。しかし、去り行く真際にチェギョンに接近した事で、チェギョンは全くあり得ない事に気付いてしまった。『そう…だってシン君に似てるのよ…似てる訳ないけど…でも似てる…』不可解で霧の峠を歩んでいるように不思議な感覚である。雲の中にいるようで、それでいて意識はハッキ
チェギョン14歳の時のことをシンは話し始めた。「あのとき、チェギョンは『発表会に出るのが嫌だな』ってしょっちゅう嘆いただろ?」「そう言えばそうね」妻が思い出したのだろう、微笑んだ。「あの発表会は、どうしても納得できるだけの演奏ができなかったの。練習が足りなかったから」「難しいって言ってたしね」「難易度が高い曲を選んだからかな」チェギョンは今でもバレエやらクラッシックのリサイタルやらが好きだ。そのために、シンはホールのオーナーであることを利用して、よくチケットを手に入れてやっている。
―――これで良かったの…?閉められた窓の外から聞こえる歓声のざわめきを感じながら、チェギョンはその小さな胸にもう何千回と問いかけた事柄を、再び取り出し、繰り返した。例え、答えが『NO』だとしても、引き戻すことなど不可能だと彼女には分かっていたけれども。「用意はできたかな?」男らしい声が聞こえ、チェギョンは振り返った。チェギョンが考えていたよりずっと近くに、シン王子が花婿らしい黒と白の完璧な装いで立っていた。「ええ、殿下」長く豊かな睫毛が、チェギョンの美しい薄茶色の瞳を覆い隠してしま
宮廷内の庭を解放した春の祝宴会は宴もたけなわ。簡易の記者会見が終わると和やかな宴会に変わり国の要人達はシンとチェギョン夫妻に挨拶をと列が出来た。誰が見ても火を見るより明らかな歓待ぶりである。記者たちも誰が何番目に挨拶したと事細かに筆記していた。かつては孝烈皇太子の友人としてファヨンに手を貸していた記者もいた。皇室の信用を失墜させる事に加担した記者は国外へ逃亡を図る直前にシンに呼び出された。記者としての業界の信頼を無にし立場を追い、この国で一切の仕事が出来ないようにする事は造作もないが報
ヒョリンとの迷惑この上ないスキャンダルのことなど、チェギョンと会って彼女をこの腕に抱き締め、熱いキスを交わした時点ですっかり記憶の彼方へと飛んでしまっていた。チェギョンがやっと首を縦に振ってくれたから、俺の中ではもう彼女との結婚が決定事項としてインプットされいて、何の心配もしていなかった。だから相変わらず騒がしいヒョリンとの熱愛報道も全く気にも留めず、誰に何と言われようと俺は正式な婚約発表がなされるまで逃げも隠れもせず堂々としていよう…そう思っていた。それから2日間、登校も出来ずに公務
なんだか憂いを忘れ、いつも以上に楽しくお弁当を食べた。チェギョン「ふあー、ごちそうさまでした。美味しかったね。でも、さすがにちょっと食べ過ぎたかも」スニョン「全員のお弁当のおかずを取っちゃうんだもん。明らかに食べ過ぎだよ」ガンヒョン「お腹を壊しても知らないわよ」チェギョン「へへへっ」お弁当を片付け終わったギョンがいきなり立ち上がり頭を下げる。ギョン「チェギョンごめん。ガンヒョンからのメールに〈殿下には内緒に〉って書いてたのに迂闊にもシンの前で読み上げちゃって内容をバラして
ツンデレ、ラブコメです中国ドラマ、『蝶の夢~ロマンスは唇から~』2020年(全36話)を観ました。相関図をお借りしてきました。彼氏に振られたシャオヌアン(温小暖/シュー・ハオ)。酔っ払って初対面の男性にキスをしてしまいます(꒪ȏ꒪)ε`○)その相手は、なんと業界トップの芸能プロダクション安寧文化の社長フェイモー(葉非墨/ローレンス・ウォン)。フェイモーは、キスの感覚からある出
友人達はそれぞれに昔語りを始める。春の庭は開放され時折冷たい風が邸内を駆け巡る。『あのさ、妃宮様。。』『ファン君?』『あー、、えっと…こないだシンに電話かけさせたの俺。最近発掘した新人女優…まぁけど…ごめんな。知らなくて。そんな事になってるとは…ただ本当にアイツ…シンが元気なかったのは気になったからさ。』非礼を詫びに来たシンの友人にチェギョンは微笑んだ。『…私が居なくても。シン君には大事な友達もいるし。大丈夫かと思ってた』『なになに?シンの話?』ギョンとインもやって来る。『そう
この物語は、こちらではなくFC2でやっている表ブログで2012年末から書き始めた宮Loveinpalaceのその後物語を全て加筆修正し移しました。かなり時間経っていたので再度ドラマを見直してヤバいくらい宮沼に再どハマりましたねあちらFC2で書いていたその後は宮を見てすぐに勢いで書いていたのでかなり修正が必要でした。仕事や家事育児で離れて途中でかかなくなりましたがようやくゆっくりと書き終えることができました^_^ありがとう😊最近の一言宮のリメイク話…どうですかねー。本当ウネジフニだ
シンは自分が目を離した隙に、あんな女達にチェギョンをバカにされてしまい、後悔しきりだった。もう決して側を離れないと密かに誓う。そんなシンの決心も知らず、チェギョンは美味しそうなオードブルをしきりにシンに進めている。チェギョン「シン君、お腹に何も入れずにアルコールを取っちゃダメよ。少しでもいいから、食べるようにしてね。胃を守らなくちゃ。これはシン君の好きな味だと思うわ。食べてみて」シンはチェギョンに心配をされ、構ってもらうことが嬉しくて、つい顔が緩む。そんな2人はイチャついているようにし
韓国映画、『彼女のバケットリストTHEMOVIE』2022年を観ました。ラリ(キム・ソへ)には恋人がいたのですが、恋人が突然死んでしまい、彼女の世界は崩れてしまいます。そして、自ら命を絶とうとするのですが、偶然、以前、彼と一緒に作った死ぬ前にやりたいことの「バケットリスト」を見つけますラリは、バケットリストを完了することで、彼の思い出に敬意を払うことにするのですが、そんな時、舞台恐怖症のア
政治家達もヒョン議員のおかげで抑えることができ、少し気が緩んでいた。次はあのヒョン・ジファン氏がいる財界人のグループに顔を出すのかと思うと、シンは柄にもなく緊張していた。そんなシンの様子を見てとったチェギョンは、何か飲み物をと思い、サーブをしている内人から、シャンパンを受け取りシンに渡す。緊張から喉の乾いていたシンは一気に飲み干した。それを見たチェギョンは、お腹に何か入れた方がいいと食べ物が並んでいるテーブルに移動する。シンの好き嫌いを考慮しながら、一口で食べやすそうなオードブルを選ん
『改めまして本日は、この様な茶会に招いて頂き、ありがとうございます。妻、チェギョンです。この様な登場に皆様は大変驚かれたと思いますが、次代のこの国を担う子を授かり体調優れぬ中、私が一人にならぬ様に皆様に認めてもらいたい一心で参じた様です。これからも皆様の一員として宜しくお願いいたします。』シンはチェギョンを呼び寄せると、並び立つ。先程の厳しい表情とは打って変わって参加している人々が驚くほど柔らかな表情を見せた。『皆様。紹介いただきましたチェギョンです。民間から嫁ぎ、躾も乏しくそぐわぬ私を長い
ジノンの後を2人は手を繋ぎついて行く。あるグループの前で立ち止まる。ジノン「親父、殿下と姫をお連れした…」クルリと振り向いたジファンは「姫ー!」と叫びながら、ギュッとハグをしたかと思うと「ああ、顔が見えない」と言いながら一旦身体を引き離す。だが、またハグをする。ジノンとシンは苦笑いだ。チェギョンが笑いながらジファンを諌める。チェギョン「もうおじ様ったら、相変わらずね。皆さんがビックリしてらっしゃるわ」ジファン「しばらく姫に会えなかったんだ、会いたくて、顔が見たくて仕方がなかったんだよ。
それは思い返せば奇妙な出来事だった。いつもの朝、いつもの風景ではあったが何処か空気が違う。シンは目覚めて感じた胸騒ぎにすぐ傍で安らかに眠るチェギョンの手を握りしめた。『…ん…シン君?どうしたの?』『いや、、何となく…寒くないか?』『大丈夫…もう少し…このままで』?『ん?』『だから、もう少しこのまんまでいたいなって…離れたくないの…』チェギョンは腰に腕を回すと顔を隠すようにシンの胸に丸くなった。『…尚宮から聞いたか?今日の午後は国立博物館の竣工パーティーがあるが…来れそうか?』
王族がチェギョンに文句が言えないように、最長老と共に一蹴したあと、政治家の輪に入っていく。大統領がまず挨拶をする。大統領「皇太子殿下、皇太子妃殿下におかれましては、この度のご結婚、誠におめでとうございます。婚姻の儀の際には、初々しいお2人に思わず父親のような気持ちになりましたよ。はっはっはっ。」ヒョン議員「おいおい、キム大統領。私の大事な姫を勝手に娘扱いしないでくれないか?」大統領「ヒョン議員ではないか。姫とは…」ヒョン議員「妃殿下は私の従兄弟の姪なのだよ。我がヒョン一族唯一の女の子で
『陛下…申し訳ございません。今少し宜しいですか?』束の間、机上の家族写真を眺めながらシンは一息ついていた。コン内官が声を掛ける寸前迄脳裏に影が蠢くのを何の予感だろうかと考えあぐねいていた。コレはチェギョンの危機の際に起きるサインの様なもので、神の啓示にも思える。【嫌な予感】はこれまで大抵当たってきた。陰謀に巻き込まれそうな時、現代から彼女の存在が一時的に消える前。脳裏に黒い霞がかかるのだ。『ん、なんだ内官。一息ついていたから大丈夫だ。私からも聞きたい事がある』『はっ、何かございましたか
ささやかな目映い光が部屋の中央まで射し込んでいる。東宮の朝は以前と同じ女官や尚宮、内官が集まり賑わいを見せていた。女官の一人が不安気な面持ちで内官へ駆け寄る。『申し上げます。』『ん?何かありましたか?』『はい…実は…』話し始めた女官を差し置き、昨夜を思い出す内官。『殿下は昨夜雨に濡れた様子であったな…風邪など召されてないといいが……。チェ尚宮、念の為お二人に薬湯を用意しておいた方が良いかも知れぬ…』チェギョンの準備に忙しい尚宮を呼び止めた。『はい。コン内官。すぐに準備させます
チェギョンは頬を膨らませ、プリプリ怒りながら戻ってきた。まるでシンの不機嫌がチェギョンに伝染したみたいだ。「シン、すごく機嫌が悪かったみたいだけど、何の用だったの?」「全く…どうもこうもないわよ。あの横暴王子ったら何て言ったと思う?『お前は皇太子妃なんだぞ。俺以外の男とベタベタ馴れ馴れしくするな!二人きりになるな!』だって。」「本当にシンがそう言ったの?」まさか…嘘だろ?あの能面みたいな奴がそんなこと…「そうよ。馬っ鹿みたい…だって俺以外ってユル君だよ?
宮にはすっかり静けさが戻っていた。春の祝宴会は追放から帰還した妃宮の為の催しであり、誰もがその突然の帰還に納得し祝福した。その一日を緊張で過ごしたチェギョンには疲労の表情が現れていたが数日経っても体調は優れぬままだった。シンは事を性急に動かした事に後悔の念が走る。一刻も早く妃宮の帰還を人々に認めて欲しかった。祝宴の後の晩餐会は殆どが仲間内での集まりであった。チェギョンの弟はシンの友人ファンと意気投合し、ガンヒョンは相変わらず冷たくギョンを遇らうが其処には一方通行ではない何かがあった。ヒ
『結婚しないか』ある日の午後、無人の教室の片隅で彼女に告げた。ヒョリンは瞳を丸くして、それでも冷静に答えた。『私達はまだ学生よ?』確かに彼女の言う通り、現実的に無理がある。皇族の結婚は早く黙っていれば勝手に妃を決められる。宮家の言いなりになり知らない女と結婚するのは癪に触る。皇太子という特殊な立場故に一般的な常識が皆無かまたは欠如した思考に陥りやすかった。『結婚』の発言自体、皇太子として生きてきたシンにして余りに突発的である。ヒョリンからすれば驚いて当然の申し出だった。厳しいしきた
チェギョンは改めて皇帝陛下である義姉、へミョンに呼ばれ、彼女の自室にいた。皇太子のスキャンダル、妃宮と義従兄ユルとの噂、皇太子夫妻の不仲説が王室を揺るがし、廃位、廃妃問題が勃発した。義誠大君との権力争いから宮廷内での放火事件まで起き、それを収める為にチェギョンは国を出た。皇太子妃の不在の間、さぞ王室は無事に平静を取り戻しただろうと想像していた。しかし、へミョンによれば、世論の反感緩和は一筋縄ではいかなかったらしい。『考えが甘かったみたいね…貴方を国から追い出せば反省したと国民は皇室を許すだ
チェギョンは震える体をぎゅっと抱きしめた。ここから逃げ出すことが出来たら、どんなにかいいだろう。結婚式の日の夜もそうだった。でも、あの時のほうが実際は良かったのかもしれない。夫のことを何も知らなかったから。この1か月でチェギョンはシンのことを沢山知った。今まで兄のユルの陰に隠れていたシンが、実はジャックに負けず劣らず賢い王太子であると分かった。本当の彼は、ユルより数段優秀なのではないだろういか。ユルがどこか人を見下したような態度をそこはかとなく漂わせていたのに比べて、シンはどこまでも
温洋御用邸は昨夜からの強風から開放され穏やかな朝を迎えていた。庭の柳はしなやかに名残の風に揺れている。滴る雫が朝日に輝いていた。『ミン…ミンはいるか…あ、いや皇太后?』『どうされましたか?陛下…今朝は随分とお早いですね』虫の知らせか、邸内の空気の異変を察知した前皇帝陛下は妻を呼んだ。寝所の戸が僅かに開くと、夫を招き入れた。『あ、いや…今日はやけに外が騒がしく感じて…そう思いませんか?』『……そうでしょうか…私には何も。ただ、久方に妃宮の夢を見ました…』『妃宮の?一体どんな夢か聞か
コチラは今回初の当サイトオリジナルキャラキム・ミニョンが主人公のサイドストーリーですシンくんが弾いている曲イルマの『Kisstherain』がタイトルになっているこのお話ですが…このお話はサイドバーの音楽を停止してこちらをお供にどうぞ初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次東宮殿の主は皇帝になる為に周囲に高い塀を築いてて…なかなか踏み込ませてはくれなかっただけど最近の彼は変だったもう限界なの
シン「ほら、そこの嚮明門や進徳門、絹敬堂や威和堂、応福門の額がそうだよ。じっくりご覧」チェギョン「ふあー凄い。確かにおじいちゃまの額だ。こんなにいっぱい…。ねえシン君、この額の写真を撮っても大丈夫かな?できればアッパやオンマに見せてあげたくて…」シン「ああ、そうだよな。チェギョンのご両親も見たいだろう。ちょっと確認するから待っててくれ。その間、ゆっくりと見ててくれないか」チェギョン「ごめんね。ありがとう」チェギョンが回廊を巡りながら、ゆっくりと見学している間に、コン内官に電話をし、お祖母