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++++「ダメだ」「どうして?」「ルイを裏切ることはできない」「あなたとルイは兄弟よ。構わないわ」「ヒョリン…君の狙いはそれだったのか…?」++++「シン、見て」色とりどりの花を腕一杯に抱えて、幸せそうな笑みを浮かべたチェギョンが部屋へ入ってきた。シンは頭を軽く振り物思いを追いやると、妻の姿を目をすがめて見つめた。「…さながら、春の花の精か、あるいは花のプリンセスというところか」小さく呟くと、妻の腕から零れ落ちそうになっている花に手を伸ばそうと、彼女に近づいた。「さっき、
ようこそ♪こちら「FirstStep」は韓国ドラマ「宮~LoveinPalace」で出会った「シン君&チェギョン」こと…「チュ・ジフン君&ユン・ウネちゃん」が大好きな管理人による戯言だらけのブログです。ふたり一緒にお好きな方~どうぞお立ち寄り下さい何があっても『シン君&チェギョン』は永遠で…何があっても『ジフニウ
むせるような花の香りと水気を帯びた熱い空気が辺りを包んでいた。観衆の見守る中、専用機のタラップを静かに下りる。近付いてきた一人の少女が小さな花の束を差し出す。受け取ると感謝の挨拶をする。少女ははにかみながら笑顔で手を振った。いつか見た光景と重なる。眩しく輝く太陽の下、シンは目を細めた。『殿下、この後歓迎の儀が行われ、パレード、それからホテルへと参ります』コン内官は簡単なスケジュールを伝えた。『あぁ、分かった・・』人々は大きく手を振りシンを歓迎していた。かつては皇太子としてこの国
無事に7年とちょっと越しのその後物語を書き終える事ができ、非常にスッキリした気持ちです。思えば、宮を見終えてからが始まりでした。2周、3周する内に、続きが見たいと願うようになりました。その後物語はラストだけが頭に浮かんでいてそこに向かって書き出したわけです。最終的な終着はここに。。それだけを念頭に書き始めておいて気付けばあちこちのドラマにうつつを抜かし、寄り道しまくりでなかなか進めなくなり、そうこうしている内に内容を忘れてしまったという救いようがないパボな私が悪い訳ですが…今思えば必
「ねえ」妻のチェギョンが、シンの耳元で小さく囁いた。珍しく何も予定のない休日。使用人たちも、「今日はのんびりするように」と臨時の休暇を与えた。ブランチをシェフに作り置きをしてもらい、自分たち夫婦の寝室へ運んだ。妙に静まり返った家で、シンは愛用のソファに腰を下ろし、前から読みたかった本を開いていた。すると、ほっそりとした腕が彼の背後から伸びてきて、背中に妻の重みを感じた。シンは口の端をあげて微笑んだ。そろそろ可愛い妻が甘えてくるだろと踏んでいたのだ。彼の思った通りの行動をするチェギョンが、
―――シンは私のことをどう思っているの?最近のチェギョンはそのことばかり考えている。自分たち二人が世に認められた夫婦であるという事実からすれば、なんとも間の抜けた物思いだけれど。―――妻が夫のことを想って、何がいけないと言うの?そう自分自身を正当化してみる。そうしたところで結局は元の場所に戻ってしまうのだ。つまりは、『夫に好意をもってもらいたい』。いや違う。単なる『好意』ではなく、『愛されたい』。夫がチェギョンを見つめる目はいつも優しく、まるで“本当に心から愛している”よ
「チェギョン、行こう」「う、うん…。あの、ゼイン、またね」シンは妻の肩を抱き会員制のカフェテラスを出た。ゼインがチェギョンを見つめていることは知っている。そしてシンの背中には、鋭く憎しみさえ感じられる視線を向けていることも。妻の肩を強く握った。「シン君…?どうしてそんなに怖い顔をしているの?」チェギョンが心配そうに顔を覗きこんできた。普段のシンならゆったりとした笑みで妻を安心させるところだ。けれどもゼインの挑戦的な視線が忘れられない。チェギョンには自分という夫がいるのだ。何を今さら自分
季節は移る。宮殿内を吹き抜ける風は暑さを和らげていく。かつて顔を合わせば良くない感情を互いに向け合っていた幼い皇太子夫妻は今はなく、紆余曲折の後徐々に溶け合い、今では側近達が困惑するほどの熱愛ぶりである。公務の合間を縫っては妊娠中の妻の様子を見に東宮に戻る。愛妻家の夫となったシンを内官は感慨に浸り見ていた。2人の住む洋風の建物は王朝文化からはかけ離れてはいるもののこの宮廷に新しい風を運んだ新婚夫婦らしいものだと内官は返り見ると1人頷いた。『コン内官…』硬い表情で公務を終えたシンが内官に
シンは何を言っているのだろう。「チェギョン、聞いてる?」恥ずかしそうに前髪をかき上げ、夫が自分を見つめている。チェギョンは大きく目を瞬いた。「聞いてます」消え入りそうに答えると、シンは満足そうに頷いてた。彼が意図することは何だろうか。チェギョンはそのことについて、今は深く考えたくなかった。ただ夫が自分を見つめるその目がとても優し気で、胸をざわつかせることだけは認めよう。「チェギョンの姿が見当たらないと、大騒ぎしていたよ、パーマー夫人や女官たちが、ね」「悪いことをしました」何も考えず
結婚して1か月がたち、様々な儀式もやっと落ち着いた。初夏の日差しを浴びる木々を、チェギョンは王太子夫妻専用のリビングの大きな窓から、ぼんやりと見ていた。「お疲れですか?」ふいに声を掛けられて、チェギョンは振り返った。背の低い、お世辞にも『痩せている』とは言えないふくよかな女性が、優しく微笑んでいる。「…そうね。少し、疲れたかもしれないわ」女官長のパーマー夫人は、「それでは、お茶にいたしましょうか。少し予定の時間より早いですけれど」部屋の隅に控えてい女官に目くばせをした。「ありが
天井を仰ぐチェギョンは胸が軋み、切り刻まれた様な痛みが襲っていた。紛れもなく今我が身が存在するのは、久方ぶりの【妃宮の部屋】。宮家に嫁し、東宮妃として此処に迎えられたばかりのあの頃と寸分変わりはなかった。だが、今は随分と変わって見える。ここだけでなく、目に映る全てが何処か違って見え心許ない気持ちを味わう。『他人の部屋みたいだわ…』呟くとチェギョンは孤独感を払拭するように臍より僅かに下った部分にそっと手を当て、ホッと一息の深呼吸で精神の安定を図った。シンは新婚らしい夫婦の睦みも味わう前に
突然夫に抱きしめられ、チェギョンは息をのんだ。でもシンの抱擁はとても温かく、そして大きかった。チェギョンの深く閉ざした心の中までシンの優しさが染み込んでくるようだ。どうしてだろうか。憎んでいると言ってもいいほどの相手なのに。「泣かないで」シンの大きな指がチェギョンの下瞼を撫でてきた。その指もとても温かい。「チェギョン…」夫に言われてチェギョンは自分が泣いていることに初めて気づいた。我に返った彼女は、彼の腕の中からするりと抜け出した。「殿下、失礼します」目を伏せたまま足早に部屋を横切
深い眠りから覚めたチェギョンは、目を開けた時に広がる風景に戸惑った。―――ここはどこ?見慣れない壁紙と見慣れない家具。それだけではない。目に映る風景だけではなく、嗅覚までも「何かが違う」と訴えてきた。自分の香りとは違う、青草のような爽やかな香りとわずかな男らしい汗の匂いを感じた。―――そう言えば昨日、私…。チェギョンの頭は一気に覚醒した。夫となったばかりのシンの大きなベッドに横たえられ、逞しい腕に抱きよせられた瞬間、一日の疲れが重くのしかかり、あっという間に夢の中へ入ってい
ジノンが頃合いだろうと止めに入る。ジノン「はいはい、姫に会えて嬉しいのはわかるけど、親父が独り占めしちゃダメだろう。他の方々も挨拶をしたいだろうし」ジファン「姫ー。相変わらずジノンがイジメるんだ。慰めて」チェギョン「ふふっおじ様ダメよ。オッパが正しいわ」チェギョンに諌められジファンが落ち込む。ジノンに促され、シンとチェギョンは他の方々との挨拶をしはじめた。「はじめまして、殿下、妃殿下、この度のご結婚おめでとうございます」「いやー、噂の《サムスンの姫》が妃殿下だったなんて」「ジファ
シンの寝室はまるで彼自身を表しているかのように、余分なものを一切省いた、どこまでもシンプルな部屋だった。「ショールームみたいな部屋ね…」クスリと小さくシンが笑った声で、チェギョンは自分が思わず声に出していたことに気づき、頬を染めた。―――私ったら、なにをやっているの?普段は、慎ましやかで思慮深い女性だと言われている自分が、うっかり本音を漏らすなんて。それも当の本人の前で。彼が面白がってくれてよかった。「申し訳ありません、殿下」彼女が礼儀に沿った“正しい返答”をしたというのに、
『昼寝』をしようと、確かに彼女はそう言った。しかし、その言葉の通りになるとは思ってもみなかった。シンは二人の大きなベッドでぐっすりと眠り込んでいるチェギョンの愛らしい顔を上から見下ろした。二人でベッドに潜り込み、妻の耳元でいつものように甘く囁きながら、1枚ずつその衣を脱がせる楽しみを味わっていたら、チェギョンの息が上がるどころか、深く胸が上下してることに気づいた。「まさか…?」妻の顔を見ると、小さく口をあけてスヤスヤと眠っているではないか。今日の仕事は彼女にとって、とても緊張を強いられ
チェギョンが幼稚舎に入園して困ったことが起こる。ジファンとスンミが姫の行事を見に行きたいと駄々を捏ねるのだ。スンレやナムギルがビデオを回し、カメラで撮影し、それを持ってきて見せてくれるのだが、どうしても自分の目で見たいと聞かないのだ。しかし梨花女子大附属も一流企業の社長クラスが父兄に多く、姫を守るためには、ジファンの存在が、サムスンのことがバレるわけにはいかなかったのだ。どうしても諦め切れなかったジファンは、自社のグループ子会社である映画会社のサムスンピクチャーズに、ハリウッドから凄腕の
得体の知れない不安におそわれたままのチェギョンは今しがた去っていった青年ヨナを思っていた。『他人じゃない…』単に弟に似ているだけではない。。夫シンが嫉妬心に苛まれる程、チェギョンの中でヨナという青年にはどこか近しい感覚を覚えていた。しかし、去り行く真際にチェギョンに接近した事で、チェギョンは全くあり得ない事に気付いてしまった。『そう…だってシン君に似てるのよ…似てる訳ないけど…でも似てる…』不可解で霧の峠を歩んでいるように不思議な感覚である。雲の中にいるようで、それでいて意識はハッキ
チェギョン14歳の時のことをシンは話し始めた。「あのとき、チェギョンは『発表会に出るのが嫌だな』ってしょっちゅう嘆いただろ?」「そう言えばそうね」妻が思い出したのだろう、微笑んだ。「あの発表会は、どうしても納得できるだけの演奏ができなかったの。練習が足りなかったから」「難しいって言ってたしね」「難易度が高い曲を選んだからかな」チェギョンは今でもバレエやらクラッシックのリサイタルやらが好きだ。そのために、シンはホールのオーナーであることを利用して、よくチケットを手に入れてやっている。
―――これで良かったの…?閉められた窓の外から聞こえる歓声のざわめきを感じながら、チェギョンはその小さな胸にもう何千回と問いかけた事柄を、再び取り出し、繰り返した。例え、答えが『NO』だとしても、引き戻すことなど不可能だと彼女には分かっていたけれども。「用意はできたかな?」男らしい声が聞こえ、チェギョンは振り返った。チェギョンが考えていたよりずっと近くに、シン王子が花婿らしい黒と白の完璧な装いで立っていた。「ええ、殿下」長く豊かな睫毛が、チェギョンの美しい薄茶色の瞳を覆い隠してしま
宮廷内の庭を解放した春の祝宴会は宴もたけなわ。簡易の記者会見が終わると和やかな宴会に変わり国の要人達はシンとチェギョン夫妻に挨拶をと列が出来た。誰が見ても火を見るより明らかな歓待ぶりである。記者たちも誰が何番目に挨拶したと事細かに筆記していた。かつては孝烈皇太子の友人としてファヨンに手を貸していた記者もいた。皇室の信用を失墜させる事に加担した記者は国外へ逃亡を図る直前にシンに呼び出された。記者としての業界の信頼を無にし立場を追い、この国で一切の仕事が出来ないようにする事は造作もないが報
ヒョリンとの迷惑この上ないスキャンダルのことなど、チェギョンと会って彼女をこの腕に抱き締め、熱いキスを交わした時点ですっかり記憶の彼方へと飛んでしまっていた。チェギョンがやっと首を縦に振ってくれたから、俺の中ではもう彼女との結婚が決定事項としてインプットされいて、何の心配もしていなかった。だから相変わらず騒がしいヒョリンとの熱愛報道も全く気にも留めず、誰に何と言われようと俺は正式な婚約発表がなされるまで逃げも隠れもせず堂々としていよう…そう思っていた。それから2日間、登校も出来ずに公務
なんだか憂いを忘れ、いつも以上に楽しくお弁当を食べた。チェギョン「ふあー、ごちそうさまでした。美味しかったね。でも、さすがにちょっと食べ過ぎたかも」スニョン「全員のお弁当のおかずを取っちゃうんだもん。明らかに食べ過ぎだよ」ガンヒョン「お腹を壊しても知らないわよ」チェギョン「へへへっ」お弁当を片付け終わったギョンがいきなり立ち上がり頭を下げる。ギョン「チェギョンごめん。ガンヒョンからのメールに〈殿下には内緒に〉って書いてたのに迂闊にもシンの前で読み上げちゃって内容をバラして
ツンデレ、ラブコメです中国ドラマ、『蝶の夢~ロマンスは唇から~』2020年(全36話)を観ました。相関図をお借りしてきました。彼氏に振られたシャオヌアン(温小暖/シュー・ハオ)。酔っ払って初対面の男性にキスをしてしまいます(꒪ȏ꒪)ε`○)その相手は、なんと業界トップの芸能プロダクション安寧文化の社長フェイモー(葉非墨/ローレンス・ウォン)。フェイモーは、キスの感覚からある出
友人達はそれぞれに昔語りを始める。春の庭は開放され時折冷たい風が邸内を駆け巡る。『あのさ、妃宮様。。』『ファン君?』『あー、、えっと…こないだシンに電話かけさせたの俺。最近発掘した新人女優…まぁけど…ごめんな。知らなくて。そんな事になってるとは…ただ本当にアイツ…シンが元気なかったのは気になったからさ。』非礼を詫びに来たシンの友人にチェギョンは微笑んだ。『…私が居なくても。シン君には大事な友達もいるし。大丈夫かと思ってた』『なになに?シンの話?』ギョンとインもやって来る。『そう
この物語は、こちらではなくFC2でやっている表ブログで2012年末から書き始めた宮Loveinpalaceのその後物語を全て加筆修正し移しました。かなり時間経っていたので再度ドラマを見直してヤバいくらい宮沼に再どハマりましたねあちらFC2で書いていたその後は宮を見てすぐに勢いで書いていたのでかなり修正が必要でした。仕事や家事育児で離れて途中でかかなくなりましたがようやくゆっくりと書き終えることができました^_^ありがとう😊最近の一言宮のリメイク話…どうですかねー。本当ウネジフニだ
シンは自分が目を離した隙に、あんな女達にチェギョンをバカにされてしまい、後悔しきりだった。もう決して側を離れないと密かに誓う。そんなシンの決心も知らず、チェギョンは美味しそうなオードブルをしきりにシンに進めている。チェギョン「シン君、お腹に何も入れずにアルコールを取っちゃダメよ。少しでもいいから、食べるようにしてね。胃を守らなくちゃ。これはシン君の好きな味だと思うわ。食べてみて」シンはチェギョンに心配をされ、構ってもらうことが嬉しくて、つい顔が緩む。そんな2人はイチャついているようにし
韓国映画、『彼女のバケットリストTHEMOVIE』2022年を観ました。ラリ(キム・ソへ)には恋人がいたのですが、恋人が突然死んでしまい、彼女の世界は崩れてしまいます。そして、自ら命を絶とうとするのですが、偶然、以前、彼と一緒に作った死ぬ前にやりたいことの「バケットリスト」を見つけますラリは、バケットリストを完了することで、彼の思い出に敬意を払うことにするのですが、そんな時、舞台恐怖症のア
政治家達もヒョン議員のおかげで抑えることができ、少し気が緩んでいた。次はあのヒョン・ジファン氏がいる財界人のグループに顔を出すのかと思うと、シンは柄にもなく緊張していた。そんなシンの様子を見てとったチェギョンは、何か飲み物をと思い、サーブをしている内人から、シャンパンを受け取りシンに渡す。緊張から喉の乾いていたシンは一気に飲み干した。それを見たチェギョンは、お腹に何か入れた方がいいと食べ物が並んでいるテーブルに移動する。シンの好き嫌いを考慮しながら、一口で食べやすそうなオードブルを選ん
『改めまして本日は、この様な茶会に招いて頂き、ありがとうございます。妻、チェギョンです。この様な登場に皆様は大変驚かれたと思いますが、次代のこの国を担う子を授かり体調優れぬ中、私が一人にならぬ様に皆様に認めてもらいたい一心で参じた様です。これからも皆様の一員として宜しくお願いいたします。』シンはチェギョンを呼び寄せると、並び立つ。先程の厳しい表情とは打って変わって参加している人々が驚くほど柔らかな表情を見せた。『皆様。紹介いただきましたチェギョンです。民間から嫁ぎ、躾も乏しくそぐわぬ私を長い