動物は、その生命活動と隙間なくぴったりと一体化している。動物は生命活動そのものだ。たいして人間は、生命活動を意志と意識の対象とする。生命活動を意識的に行うわけで、生命活動とぴったり一致してはいない。意識的な生命活動をおこなう点で、人間は動物的な生命活動から袂を分かつ。そのことによって初めて人間は類的存在である。いいかえれば、人間はまさしく類的存在であることによって、意識的な存在であり、みずからの生活を対象とする存在である。だからこそ、その活動は自由な活動なのだ。この関係が、疎外された労働によって