次に「霊は物質の性に非ず、愛は物質の性に非ず、ちえは物質の性に非ず」ということがあります。先刻申しましたように仏教ではこの霊という言葉は使いません。仏教では霊魂は無いとも言われる。霊魂とは言わない代わりに「有(う)」という字を使うのです。三界を分かって二十五有(う)に分類したりしている。この「有(う)」というのがいわゆる霊魂でありまして、それは第一義実相的の存在ではない。仮現としての存在なのであります。第一義実相では人間は迷うことはないが、仮現としての人間は迷うて、仮存在として輪廻転生するのです