多賀大社(たがたいしゃ)の創建年代については不詳であるが、古事記に「伊邪那岐大神は淡海(おうみ)の多賀にまします」と記されており、伊邪那岐・伊邪那美の両神は、天照大神をはじめ八百万の神々を生んだ。その後、伊邪那岐大神は、琵琶湖を西に臨む杉坂山に降臨し、多賀の霊地に鎮座したという。奈良時代に、すでに祀られていた古社であり、天平十年(738年)に多賀大社造営、天平神護二年(766年)には朝廷から社領を賜ったとの記録があり、奈良時代、平安時代には歴代天皇、公家の尊崇も篤く、延喜式神名帳には、小社に列せ