タイトルに惹かれて購入した『客観性の落とし穴』(村上靖彦著、ちくまプリマー新書、2023)では「個人から組織、国家に至るまで、子どもから大人にいたるまですべて数値で評価されている。数値に基づいて行動が計画・評価され、価値が決められるのだ」(p50)と、その“落とし穴”を指摘しました。例に挙げていたのは『急に具合が悪くなる』(宮野真生子・磯野真穂著、晶文社、2019)で宮野さんの手紙に書かれていた「リスクと可能性によって、私の人生はどんどん細分化されていきます(中略)でも、このリスクと可能性をめぐ